|3人のアーティストの「夢」が現実に向けて動き出した|
デザイナーや写真家3名で構成される「ポルシェ・ヴィジョンGTチーム(Tom Wheatleyさん、Alan Derosierさん、Marcos Beltraoさん)」の手による「Porsche 908-04 RSR」。
このポルシェ・ヴィジョンGTチームは当初ポルシェとは無関係の集まり(趣味の範囲で自分たちの考えを映像や画像として表現していた)だったものの、ポルシェ本社のマーケティングチームからそのコンセプトが認められてポルシェとの共同作業を行うことになり、今回新しく一連のレンダリングを公開することに。
なお、Marcos BeltraoさんはQOROS(ミニのデザイナー、マーティン・ヒルデブランド氏がチーフデザイナーを務める)のリードモデラーという肩書を持っているようですね。
モチーフはポルシェ907?
「908」という名称からしてモチーフは907だと思われますが、「ポルシェ907」は1967年に実戦投入されたレースカー。
翌1968年には1-2-3フィニッシュを達成するなどポルシェのレース史においても燦然と輝く名車です。
エンジンは1991ccと2195cc、ル・マン専用に開発されたということもあって高速走行性能を重視してロングテール(後にショートテールも登場)。
ポルシェ908-4RSRを見てみよう
現代のポルシェ(レースカー含む)に採用される「クワッドLED」を装備し、これがポルシェ製のレーシングカーであることを主張しています。
やはりリアは相当なロングテール。
こちらはブラックバージョン(渋い)。
919ハイブリッド同様のアディダス、DMG MORI等のスポンサーロゴも再現。
※907リアエンドにある、トランスミッション冷却用のシュノーケルがないのは残念
レッドバージョン。
エンジンのある位置には918ハイブリッドや917の面影を見ることも。
おそらくは962など、ポルシェにおける過去のレーシングカーそれぞれの要素が入っているのでしょうね。
コクピット。
ドライバー名はチームに参加したメンバーの名前のようです。
コクピット内部。
907は「ル・マン専用」ということで、周回方向(右コーナーが多い)を考慮し右ハンドルを採用(1968年)していましたが、このレンダリングでもそれを再現。
コクピット内側から。
ステアリングホイールには「+・-」と記されたロッカースイッチがあり、しかし右手にはシフトレバーのようなものも。
ポルシェのレーシングカーにおいて、過去には(軽量性を追求して)バルサ材のシフトノブを持つものがありましたが、それを再現しているものと思われます。
この「シフトレバー」はこのレーシングカー(908-4RSR)には必要が無いものと思われるものの、おそらくは「オマージュ」として取り付けたのでしょうね。
一方でこちらから見るとずいぶん未来的。
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