
| やはり我らがポルシェ、やすやすと王座は渡さない |
この記事の要約(ミッドシップ販売王者の真実)
- 累計販売数トップ:1996年の誕生以来、累計578,000台以上(2024年末時点)を販売し、世界一の記録を更新中
- ポルシェを救った救世主:倒産危機にあった90年代、ボクスターの成功が今のポルシェを形作った
- ライバルを圧倒:あのポンティアック・フィエロや新型C8コルベットさえも及ばない圧倒的な量産規模
- 2026年の最新動向:EV化が囁かれる中、なんと「ガソリンエンジンの継続」というファン歓喜のニュース
なぜ「ポルシェのミッドシップ」が世界一になれたのか?
ポルシェといえばリアエンジンの「911」が代名詞ですが、販売の現場で屋台骨を支えてきたのは間違いなくミッドシップレイアウトを持つボクスター(1996年〜)とケイマン(2005年〜)です。
理想的な前後重量配分による「究極のハンドリング」と、日常使いに耐えうる実用性。
そして何より、911より「少しだけ」手の届きやすい価格設定が世界中のスポーツカーファンの心を掴んでおり、倒産寸前であったポルシェを不死鳥のごとく回復させたわけですね。
Image:Porsche
ミッドシップ・スポーツカー累計販売ランキング
そこでこれまでに登場した主要なミッドシップ車と、その累計販売台数を比較してみましょう。※数値はメーカー公表値および各種統計を合算しCARBUZZが算出したもの
ボクスター / ケイマンに次ぐ2番手はポンティアック・フィエロですが、これは「外装パネルに応力がかからない構造を持つパネル貼付け式」という設計を持っていたために「スーパーカーのレプリカ」ベースとして人気のモデル。
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そして驚かされるのは「わずか数年前に登場したばかりの」コルベットが3位にランクインしていることで、このペースだとあと数年後には2位、さらには1位へと順位を上げることになるのかもしれません。
| 車種名 | 生産期間 | 累計販売台数(推定/2026年現在) |
| ポルシェ ボクスター/ケイマン | 1996年〜現在 | 578,612台 |
| ポンティアック・フィエロ | 1984年〜1988年 | 370,168台 |
| シボレー コルベット (C8) | 2020年〜現在 | 184,397台 |
| スマート ロードスター | 2002年〜2005年 | 43,091台 |
| ホンダ ビート (軽自動車) | 1991年〜1996年 | 33,600台 |
| ランボルギーニ ガヤルド | 2003年〜2013年 | 14,022台 |
さらに驚かされるのは「珍車」として知られるスマート・ロードスター、そして非常に高額なスーパーカーであるランボルギーニ・ガヤルドがけっこう売れていたことで(ちなみにガヤルドの次点はフェラーリF355の11,273台)、こういったクルマがランクインするという事実からは「そもそもミドシップカーの選択肢が少ない」ということがわかります。※ただ、この統計には少し疑問が残り、ウラカンのほうがガヤルドよりも売れているはずで、さらにはトヨタMR2もそれなりに台数が多いはずである
強力な刺客「C8コルベット」の猛追
上述のとおり、現在ポルシェ ボクスター / ケイマンの王座を最も脅かしているのがシボレー・コルベット(C8型)。
2020年にミッドシップへ転換して以来、アメリカを中心に爆発的なセールスを記録しており、わずか5年ほどで18万台を超えるなど単一世代としてのペースはポルシェを凌ぐ勢いですが、30年にわたるボクスター/ケイマンの「積み上げ」を追い越すには、まだ数年以上の時間が必要であるとも考えられます。
2026年、ポルシェは再び「ガソリン」へ舵を切る?
これまでポルシェは「次期718シリーズ(ボクスター/ケイマンの総称)は完全電気自動車(EV)になる」と公言してきましたが、2026年現在の最新情報では「世界的なEV需要の減速を受け、ガソリンエンジンの継続生産や、電動化とガソリン車の並行販売が検討されている」ことが明らかになっています。
特に「GT4 RS」や「スパイダーRS」といった高収益・ハイパフォーマンスモデルについては3.6L〜4.0Lのフラット6エンジンとともに生き残る可能性が極めて高く、ポルシェとしてもコルベットの猛追をやすやすと見逃すことはなさそうですね。
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ミッドシップの歴史はポルシェが作り続ける
スーパーカーの専売特許だったミッドシップ・レイアウトを、高い信頼性と量産技術で「手の届く喜び」に変えたポルシェ。
その圧倒的な販売台数は、単なる数字ではなく、世界中のドライバーが認めた「完成度の証明」です。
2026年、内燃機関(ICE)と電気(EV)の狭間で揺れるスポーツカー市場において、このミッドシップの王者がどのような進化を遂げるのか。
ぼくらは今、その歴史的な転換点に立ち会っています。
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参照:CARBUZZ
















