| ハスラーを大きくしたものではなく、イグニスのハスラー版 |
スズキのニューモデル、「クロスビー(XBEE)」に試乗。
グレードは「HYBRID MZ」、2WD/6AT。
ツートーンルーフなので価格は2,046,600円という価格設定(ルーフがボディ同色であれば2,003,400円)で、これが4WDモデルになれば価格はおよそ14万円プラスに。
クロスビーはこんな車だ
まずはスペックを見て見ましょう。
エンジン:3気筒ターボ/1000cc
出力:99馬力
トランスミッション:
駆動方式:FF
燃費:リッター20キロ(JC08)
重量:960キロ
価格:2,046,600円
正直、ぼくはクロスビーについて「デカいハスラー」と考えていたのですが、スズキによると「全てを一から開発した新型車」。
エンジンも新規に開発されたもので、スズキとしてはかなり力の入ったモデルであることもわかります。
なおプラットフォームはAセグメント用HEARTECT(ハーテクト)。つまりイグニスと共有している、ということになりますね。
一方でルックスは「ハスラー」に酷似しており、これはもちろんハスラーの持つアクティブなイメージを資産として活用したものと思われます。
主な標準装備はスズキのXBEE専用サイトによると下記の通り。
デュアルセンサーブレーキサポート
誤発進抑制機能
車線逸脱警報機能
ふらつき警報機能
先行車発進お知らせ機能
ハイビームアシスト
後退時ブレーキサポート
後方誤発進抑制機能
リヤパーキングセンサー
LEDヘッドランプ[ハイ/ロービーム、オートレべリング機構付]
LEDポジションランプ
LEDフロントフォグランプ
多くを共有するイグニスと比べると全長は+6センチ、幅は+1センチ、全高は+11センチ、重量は+90キロ。
価格はイグニスが161,400円〜、クロスビーが2,003,400円〜。
ざっと標準装備を比較して見るとイグニスにあってクロスビーに装備されているものは下記の通り。
イグニスもLEDヘッドライトなど装備が充実した車ではありますが、クロスビーはそれに加えて各種安全装備を充実させた車だと言えそうです(その分車体重量が重くなっている)。
フロントシートSRSサイドエアバッグ
デュアルセンサーブレーキサポート
誤発進抑制機能
車線逸脱警報機能
ふらつき警報機能
先行車発進お知らせ機能
ハイビームアシスト
後退時ブレーキサポート
後方誤発進抑制機能
リヤパーキングセンサー
エマージェンシーストップシグナル
サスペンションは両者とも前:マクファーソンストラット式コイルスプリング、後:トーションビーム式コイルスプリング(2WD車)、I.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式コイルスプリング(4WD車)。
最低地上高もイグニス、クロスビーともに180ミリとなっています。
タイヤサイズも同一で、両方とも175/60R16ですね。
逆に相違としてエンジンはイグニスがK10(4気筒91馬力)、クロスビーはK12(3気筒99馬力)。
トランスミッションはイグニスがCVT、クロスビーが6MT。
なお燃費はけっこう差があり、イグニスはFFだとリッター28キロ、4WDだとリッター25.4キロなのに対し、クロスビーの燃費はFFでリッター20キロ、4WDではリッター20.6キロという公称値となります(これは10%以上増加した車体重量に起因するものと思われる)。
つまるところクロスビーはイグニスと車体が一緒、しかし「エンジンとトランスミッション、安全装備が違う」車で、そのほかタイヤサイズ、サスペンション形式も一緒。
クロスビーの外観を見てみよう
パッと見た感じは「まんまハスラー」。
正直、路上で見かけてもハスラーとの区別は難しいかもしれません。
しかしながらよく見るとハスラーにはない「丸み」があちこちに感じられ、これはクロスビー発表時にスズキがコメントした「軽規格から外れることでデザイン上の余裕ができ、丸みをつけることができた」というところが実感できます。
特にバンパーや、テールランプなども丸みを感じさせるところ。
テールランプはハスラーに比べて形状が丸く、立体感(厚み)もありますね。
ドアハンドルもメッキ採用で高級感が感じられ、ハスラー風のデザインを採用したというよりは、ハスラーをさらに発展させたデザインを採用した、という感じ。
サイドウインドウのグラフィックもハスラーの場合は「下辺がまっすぐ」なのに対し、クロスビーではスイフト風に「下辺の後ろ側が持ち上がった」デザインとなっており、ハスラー発売以降の車に採用されるデザインを盛り込んだ「スズキのデザイン的集大成」と言えるものである、とも感じます。