え？スズキがカレーを発売？「社員食堂でインド人従業員に人気のメニューをレトルト化」、パッケージはジムニーやスイフト、隼にVストローム

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｜　一瞬戸惑いを隠せないものの、「聞けば納得」のスズキらしい理由である　｜

意外なことに、スズキはハチミツやワインも販売している

さて、スズキがなんと「レトルトカレー」を発売。

「なぜにスズキがカレー？」と思うかもしれませんが、これはスズキの食堂にてインド人社員に愛されるメニューを製品化したものだといい、つまりは「インド人も認めた本場の味」。

そして本格インドカレーということもあって牛肉不使用、さらには動物性の素材を使用しない「ベジタリアン仕様」であると紹介されています。

スズキはインドとつながりが深い

なお、スズキとインドはつながりが深く、まずスズキは「インドで成功している（おそらく）唯一の海外自動車メーカー」。

これまでにも様々な自動車メーカーがインド進出を試みるもうまくゆかず、それはフォルクスワーゲンとしても例外ではなく、そのためフォルクスワーゲンはスズキとの提携を通じてインド市場への進出を図ろうとしたほど（2009年に提携がなされ、その後揉めに揉めて2015年、国際仲裁裁判所を経て正式に提携が解消）。

一方スズキ自身は「インド市場は嗜好が限定されており、それに対処さえできればさほど難しいマーケットではない」とも述べており、要は「インドを理解するか、インドに（自社製品を）押し付けるか」どうかが成否を握るカギなのかもしれません。※欧米企業はグローバル化を好むが、インド市場はそれを受け入れず、しかしスズキはローカル化によってインド市場を攻略

参考までに、現地でのスズキ浸透度は凄まじく、現地法人がキッズ向けアニメを制作し放映するなど「もはやスズキとインドとは切っても切れないほど」の関係にあるわけですね。

そしてもうひとつインドとの関係で特筆すべきは「スズキの方針」。

今では日本の自動車メーカーのほとんどが（コストの関係で）海外生産を行っていますが、スズキはかつて「海外に工場を建設するよりも、日本でコストを抑えて製造したほうがより安価なクルマを作ることができる」と考えていた時期があり、海外に進出する代わりに「より低い人件費で雇用できる海外の労働力を輸入」していたことも。※当時は装着するエンブレムの数を減らすなど、徹底したコスト削減を行っていた

この時期にインド系労働者が数多くスズキに加わることになったのだと思われ、その流れで「スズキの社員食堂ではインド人に愛されるカレーが存在する」のかもしれません。

ただ、スズキとて時代の流れには逆らえず、今ではインド、タイ、ハンガリー、インドネシア、ベトナムなどに生産拠点を構えていて、二輪車を含むと海外生産比率は70％にものぼっています。※スズキのショッピングサイトではハンガリー産のハチミツも販売されており、現地の特産品を日本で販売する傾向もあるようだ

「スズキのカレー」は4種類

そこでスズキのカレーについて紹介してみたいと思いますが、発売されたのは「インドカレー茶ひよこ豆マサラ（パッケージはジムニー）」「インドカレートマトレンズダール（パッケージはスイフト）」「インドカレー大根サンバル（パッケージは隼）」「インドカレー青菜ムングダール（パッケージはVストローム）」の4種類。

いずれも価格は918円で、開発と製造を担当するのはスズキの地元、浜松の「鳥善」です。※スズキは地元愛が強い企業である

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なお、自動車メーカーが食品を販売する例は少なくはなく、ポルシェは自社工場敷地内の養蜂所で取れたハチミツを、そしてフォルクスワーゲンは社員食堂にて提供するソーセージを販売していますが、日本だとスバルが「ニュルブルクリンクへの挑戦の際にまかないとして振る舞われた」カレーを一般向けに販売したことがあるほか、日産は柿の種、マツダももみじ饅頭を販売していますね。

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