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【動画】日産GT-RとBMW M5、ポルシェ911ターボとのドラッグレース。セグメントが異なるものの「ターボ4WD」という共通項を持つ勝負の行方は?

2019/05/02

| やっぱり日産GT-Rの速さは驚異的だった |

CARWOWが「日産R35 GT-R」「BMW M5」 「ポルシェ911ターボS」という、一見すると何のつながりもなさそうな3台の車をドラッグレースで競わせる動画を公開。

しかしこれらのクルマには「ターボ四駆」という共通点があり、その結果は「なかなかの見もの」。

なお、ポルシェ911ターボSはひと世代前の997世代ながらもESモーターによってチューンされ、GT-Rもリッチフィールドによってパワーアップがなされた改造車。
そしてこの中では唯一BMW M5のみが「ノーマル」だとされています。

アメリカだとGT-R、911ターボ、M5の価格は近い

ちなみにこれら三者はアメリカだと「ほぼ同じくらいの価格」だそうですが、日本だとポルシェ911ターボSと日産GT-Rとでは1.7倍くらいの開きがありますね。

まず日産R35 GT-Rトラックエディションは1370万円、3.8リッターツインターボ、トランスミッションは6速デュアルクラッチ、駆動方式は4WD、車体重量は1760kg。
今回登場するGT-Rは出力が640馬力にまで高められているようですね(通常は570馬力)。

そして997世代のポルシェ911ターボSは発売当時の価格2209万円、エンジンは3.8リッター水平対向6気筒、トランスミッションは7速PDK、駆動方式は4WD、車体重量は1600kg。
通常は530馬力ではあるものの、この個体は760馬力にまでチューンされているようです。


BMW M5は1737万円、エンジンは4,4リッターV8、トランスミッションは8速AT、駆動方式は4WD、車体重量は1990kg。
この個体は「コンペティション」なので出力は625馬力となっています。

しかしながらシャシーダイナモによる計測では「実際の馬力よりも遥かに上」の出力を発生していることも判明しており、侮れない存在でもありますね。

こうやって見るともっとも有利に思えるのはポルシェ911ターボ。
最も軽く、出力が高く、そしてリアエンジンによる強力なトラクションを考慮するとブッチギリの速さを誇りそう。

しかしながら実際に動画を見てみると、スタート時はGR-Rがダントツの加速を見せていて、これはちょっと意外な展開。
ドラッグレースにおける速さは重々承知ではあるものの、重量がポルシェ911よりも重く、かつトランスミッションの段数も一段少なく、かつ重量がフロント寄りというビハインドをはねのけたのは「さすが」としかいいようがなく、やはりGT-Rの加速における強さは健在です。

ただ、その後に伸びてきたのはポルシェ911ターボSで、ゴールする際にはほぼGT-Rと「同着」。

加速競争においてはパワー、軽量性に勝るクルマが有利だということを証明した形ですね。


日産GT-Rはそれまでの「常識」を無意味にしたクルマだった

参考までに、R35GT-R発売当時の「現役911ターボ」はこの997世代で、当時日産はとことん911ターボをターゲットにしたプロモーションを行い、ポルシェのアメリカ法人が激怒したことも。
その際の主張は「パワーは似ていても重量がこれだけ重いGT-Rが911ターボに勝てるはずがない」というものでしたが、実際のところGT-Rは加速やサーキットでのタイムともに911ターボをアッサリ凌駕してしまうことに。

それまでのポルシェの考え方としては「パワーを出して足回りを固めて軽量化」というのがハイパフォーマンスモデルのセオリーで(実際にR32 GT-Rが登場したときのポルシェの回答、”964RS”もそうだった)、しかしGT-Rはそのセオリーをひっくり返した、ということになりますね。※スポーツカーにおいては、重量は絶対的な”悪”だった

なお、常識を覆したのはランサーエボリューションも同様で、パッケージングから来る限界をテクノロジーでひっくり返すという「スポーツカーの常識」を根底から覆したクルマでもあります。

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