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新型ポルシェ「718ボクスター・スパイダー」発表!出力はケイマンGT4と並ぶ420馬力、エンジンは4リッター自然吸気

2019/06/18

| おそらく今後、これ以上ハードなモデルは登場しない |

先週に「718ボクスター・スパイダー」のティーザー動画が公開されたところですが、間を置かずしてポルシェが「新型718ボクスター・スパイダー」を発表(718ケイマンGT4も同時発表)。

搭載されるエンジンは4リッター・フラットシックス、出力はなんと420馬力。
先代981世代の「ボクスター・スパイダー」の出力が375馬力(3.8リッター水平対向6気筒)であったことを考えると大幅な出力アップを果たしていることになりますね。

なお、981世代では「ボクスターのほうが(標準モデル含め全般的に)ケイマンよりパフォーマンスが控えめに」設定されていたため、981ボクスター・スパイダーの出力375馬力に対し、981ケイマンGT4では385馬力。

ただし718世代では「ボクスター」と「ケイマン」とが同列となり、両者の差異が「オープンかクローズか」というだけに変更され、そのため今回の「718ボクスター・スパイダー」、「718ケイマンGT4」では同じエンジン、同じ出力が与えられています。

718ボクスター・スパイダーのエンジンには新技術が採用

718ボクスター・スパイダーに設定されるトランスミッションは6速マニュアル、そして420馬力のエンジンとの組み合わせによって0-100キロ加速は4.4秒。
エンジンスペック、0-100キロ加速は同時発表された718ケイマンGT4と同じですが、最高速度は空力の関係か718ボクスター・スパイダーが301km/h、718ケイマンGT4が304km/h。

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技術的なトピックとしては「アダプティブ・シリンダー・コントロール・システム」が挙げられており、これは燃料消費を抑えるため、「対向する」シリンダーの燃料噴射を一時的に停止するものだと報じられています。
気筒休止システムのひとつだと思われますが、ポルシェのモットーは「燃費向上の無い出力向上はない」なので、今回の馬力をアップさせるにあたり、どうしても取り入れなくてはならないデバイスだったのでしょうね。

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そのほかバリアブルインテーク、ピエゾ式インジェクター(ポルシェの高回転型エンジンでははじめての採用)も718ボクスター・スパイダーに採用されるエンジンの特徴だと紹介されています。

外観においては981世代のボクスター・スパイダーから「大きな」変化はない

全体的な印象については981世代のボクスター・スパイダーとよく似ている(というかほぼ変化はない)というもので、フロントバンパーとその両脇のエアアウトレット、リアバンパーやリアスポイラー、テールランプ、リアディフューザー、テールパイプの配置、ホイール形状の変更がおおよそ気づく範囲。

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なお、718ボクスター・スパイダーのリアセクションは、987(先々代)時代から継続しほかのボクスターとは異なる「ダブルバブル」形状を持つことが特徴。

ブレーキランプには「フローティング」構造を持ちますが、これはダブルバブルと同じく先代、先々代ボクスター・スパイダー、そして「911スピードスター」でも採用されたデザインですね。

リアスポイラーはリトラクタブル式となり、時速120キロで展開し、新しく設計されたリアディフューザーは強力なダウンフォースを発生する、としています。

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ポルシェ718ボクスター・スパイダーには「クラシック」なオプションも

インテリアにおいては「ショートシフター」「GTスポーツステアリング」が採用され、スポーツシートはアルカンタラ張りに。

面白いのはオプションとして「スパイダー・クラシック・インテリア・パッケージ」が用意されることで、これを選択するとボルドーレッドとブラックのコンビレザーを中心に、GTシルバーメタリックの内装トリム、2トーンルーフ(画像はないが気になる)が装備されることに。

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ポルシェは最近「クラシカルな」オプションをいくつか用意していて、911スピードスターにおいても「ヘリテージ・パッケージ」を用意し、やはりシックな内装に変更できるようにしたり、カイエン・クーペにおいても「昔ながらの」チェック柄のシートが選択可能となっていますね。

ポルシェ718スパイダーの車高は「3センチダウン」

足回りについてはPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント)が装備され、車高は3センチダウン(通常はPASMを装着しても1センチダウン)。

PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメント)も718ボクスター・スパイダー専用にチューンされ、PTV(ポルシェ・トルク・ベクタリング)、機械式デフを標準装備しています。

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ブレーキには「スチールローター」が標準となり、しかしカーボンセラミックディスクブレーキもオプションで選択可能。
ただしポルシェは「サーキット走行にはスチールローターがーオススメ。カーボンディスクはカッコだけですよ」と発言しているので、スチールローターのままのほうがいいかもしれません。

現在のところポルシェ・ジャパンからはアナウンスもなく、サイトの更新もありませんが、追ってサイトにはコンテンツが追加されそう。
価格については北米だと96,300ドルから、納車は2020年春から、と報じられています。

今後ポルシェはエレクトリック化に向けて大きくその方向性をシフトし、そして欧州の排ガス規制がいっそう厳しくなることを考えるに、「パフォーマンス面ではこれを上回るクルマは登場しても」、軽量かつシンプル、そして自然吸気のフラットシックスを積むクルマとしては、これ以上スパルタンなモデルは登場しないかもしれませんね。

VIA:Porsche

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