| フェラーリはV8とV12モデルとの間で明確な方向性の相違を設定するのかも |
先日、フェラーリオーナーがインスタグラムにてリークした「F8トリブートと812スーパーファストのオープンモデル」。
今回は同じ人物が自身のインスタグラムにて、おそらくはフェラーリ本社にて行われたと思われる812スーパーファスト・スパイダーの発表会の様子を投稿しています(大丈夫か・・・)。
この画像を見るに812フーパーファスト(クーペ)からのイメージ的変更はけっこう大きく、オープンとなっているのはもちろんですが、それはリアクォーターウインドウがなくなり、シートの後ろには「スピードスターカバー」が装着されているため。※便宜上「カバー」と呼んでいるが、実際はボディ構造の一部と思われる
これによってイメージ的にはクラシカルかつ優雅な印象も受け、812スーパーファスト(クーペ)とはまた異なる顧客を呼べそうです。
V12モデルはV8ミドシップにはパフォーマンス面で及ばない
なお、812スーパーファストはV12エンジンを搭載していますが、フェラーリは今後も「V12とV8」というラインナップをキープし、そこへV6エンジンを追加する予定。
ただ、V12モデルはこれまでフラッグシップ「だった」ものの、パフォーマンス的にはSF90ストラダーレ(V8+ハイブリッド)にその座を譲ることに。
SF90ストラダーレは986馬力(1000CV)を発しますが、812スーパーファストは自然吸気のままでは(そしておそらくターボでも)1000馬力には届かず、どうやっても出力的にはV8ミドシップモデルに敵わない、という状況も出てきます。
V8とV12モデルとでは方向性を分ける?
そうなるとV12モデルはそのアイデンティティを失うことにもなりかねず、そこでフェラーリが考えたのが「V8とは異なる優雅路線」ではないかと考えていますが、実際にフェラーリは「今後、一部モデルには過去のフェラーリをモチーフにしたデザインを取り入れる」ともコメントしており、V8は未来、V12は過去といったように路線を異にするのかもしれません(ただ、V8モデルでもフロントエンジン搭載モデルはV12と同じ路線だと思われる)。
これによってフェラーリ内でもユーザーの棲み分けができますし、より幅広い客層を獲得できることになりそうですが、今回の812スーパーファスト・スパイダーは「モンツァSP2(下の画像)」風の雰囲気も持っていて、フェラーリのヘリテージを反映させたデザインを持っているようにも見えますね。
なお、発表時のボディカラーについても、V8モデルはよりビビッドでエネルギッシュな、そしてV12モデルではよりエレガントなカラーを採用し始めているようにも思われ、フェラーリの中では「V8とV12との棲み分け」がはじまっているのかもしれません。
フェラーリは今回、フランクフルト・モーターショーへの出展を見送っていますが、開催期間と重なる9月9日に812スーパーファスト・スパイダーを発表するようで、今回新たにティーザー動画が投下されています。
New sensations and extraordinary experiences
— Ferrari USA (@FerrariUSA) September 6, 2019
are right around the corner. You won’t want to
miss the live streaming from Maranello on
Monday September 9th, CET 09:45 AM.#UniversoFerrari pic.twitter.com/yspUbVrBTl