| フェラーリは自社の利益を損なわず、将来的なブランディングのためにも”求めやすい価格のMT”を設定すべきだと思う |
フェラーリが来週にも発表すると言われるニューモデル。
今回、そのニューモデルと思われるプロトタイプが目撃されています。
なお、このニューモデルについては謎が多く、有力な説が「ポルトフィーノをベースにした、エントリーレベルの(固定式ルーフを持つ)クーペ」。
つまりフロントにV8エンジンを搭載する後輪駆動モデルということになりますが、たしかにそのシルエットはFR的。
ただし、一連のスパイフォトを見るに、ポルトフィーノよりもさらにロングノーズ・ショートデッキ感が強まっているようにも感じられます。
「もっとも安価なフェラーリ」なるか?
なお、これと同じだと思われるモデルについて、別の個体(ドアミラーのカラーが異なる)も目撃されていて、ドアミラーの形状、テールパイプの位置が”ポルトフィーノと同一”に見えることから、ポルトフィーノがベースになるのはまず間違いないと考えて良さそう。
現在のところフェラーリはこのニューモデルについて固く口を閉ざしていて、しかしフェラーリ専門掲示板、フェラーリチャット(Ferrari Chat)に散見される内容では「ポルトフィーノよりもホイールベースを切り詰めた、2シーターで、よりコンパクト、そしてポルトフィーノとは別の名を持つモデル」になると見られています。
気になるパワートレインについては、ポルトフィーノと同じ3.9リッターV8ツインターボを使用し、出力は600馬力、トランスミッションは7速デュアルクラッチを採用するという説が濃厚。
一方では「V6+ハイブリッド」という見方もあり、しかしぼくとして「V6+MT」で登場してほしい、とも考えています。
現在フェラーリは急速にラインアップを拡大していて、となると、これからモデル間の競合が生じる可能性も(フェラーリオーナーはモデル間で迷ったならば”両方買う”人が多そうなので、それは問題ではないか・・・)。
仮に自社内で競合するとそのぶん利益を失うことになり、しかし他社のシェアを獲得できるモデルであれば、逆にそのぶん利益が増加することになるわけですね。
その意味では、今回のクーペが「ショートホイールベースで、ロングノーズ」、つまり昔のフェラーリのレーシングカー風のフォルムを持つのであれば、「速く走ること」はV8ミドシップモデルに任せ、このニューモデルを、やや懐古調のデザインをもたせたレトロモダンなデザインとし、マニュアル・トランスミッションを与えることで「新境地」を切り開くのもアリだろう、と考えています。
そうなるとランボルギーニやマクラーレンとは全く異なる領域のクルマとなりますし、ポルシェやアストンマーティン(のMTモデル)を購入している人々を呼び込める可能性が大。
かつ、「エントリーモデル」ということで価格を安めに設定したとしても、ほかのフェラーリ(のモデル)からそちらに流れるとは考えにくく、フェラーリ既存の利益を損なうことなく、利益をプラスできるかもしれません。
加えて、その「エントリーモデル」から入ってきた”はじめてフェラーリを購入する”人々が将来的にフェラーリの上位モデルを購入する可能性もまた高く、ブランドとしてヒエラルキー構築、また顧客層の若返りという点においても”そうしたほうがいいだろう”と考えているわけですね。
VIA:Motor1