| 北米では80スープラが神格化されているため、多くの人がGRスープラを認めていないようだ |
さて、おなじみのカーデザイナー、スケッチモンキー氏。
今回は「トヨタGRスープラには納得がゆかん!」ということで自分の考えた新型スープラをレンダリング製作過程とともに公開しています。
なお、同氏は動画にてGRスープラのデザイン的下地となった「FT-1」についても触れ、そのFT-1とGRスープラとのデザイン的相違についても落胆している模様。
ちなみにFT-1は2014年のデトロイト・モーターショーにて発表されたコンセプトカーで、トヨタがカリフォルニアに設けているデザイン拠点「キャルティ」による作品。
トヨタはこれについて「1967年発売の2000GTまで歴史を遡る、スポーツカーに対する情熱を表現した、トヨタの将来を表すクルマ」だと述べ、実際にFT=Future Toyotaを表している、とアナウンスしています。
FT-1とスープラとは「無関係」だったはず
ただ、このFT-1はもともとスープラになる予定ではなかったとぼくは考えていて、というのもFT-1に積まれるのは2.5リッター直4ターボ+ハイブリッドだから。
トヨタは2014年にGRスープラの開発をスタートさせているものの、スープラには直6エンジンを積まなくてはならないと考えていたと明かされており、そのために選んだ開発パートナーが「当時直6を積んだスポーツモデルを作っていた唯一の自動車メーカー」だったBMW(その後、メルセデス・ベンツも直6ユニットをデビューさせている)。
よって、「直6前提」のスープラ、「直4ハイブリッド前提」のFT-1とはこの時点ではオーバーラップする要素がなかったはずだと考えています(当時、スープラとは別に、FT-1をベースにしたスーパーカーをトヨタが作るのでは、というウワサもあった)。
そのため、GRスープラのデザインは「無理やりFT-1のイメージを反映させた」ものだとも言え、それが「どこにもつながらないダクト」などの破綻を招いているのかもしれません。
そしてFT-1(上)とGRスープラとの比較が下の画像ですが、最も大きな相違は「直4前提のFT-1はノーズが低いが、直6搭載のGRスープラはフロントに厚みがある」。
そのほか、ヘッドスペース確保ために膨らんだルーフ、現実的なサイズになったタイヤなどいくつかの相違が見られます。
今回のレンダリングは80スープラがベース
そして今回のレンダリングのベースとなるのは80スープラ。
つまりスケッチモンキー氏も「FT-1とスープラとは切り離して考えるべき」と判断したのだと思われ、新世代のスープラは「80スープラがベースであるべき」と考えたのかもしれません。
そしてまずは80スープラを現代風に手直しするに当たって修正すべき箇所をピックアップ。
その後は各エレメントを消去。
新しいパーツを付与。
そしてパーツのディティールアップ。
ホイールやフロントフード、フロントリップ、ドアミラー、ドアハンドル、サイドステップも現代風に。
リアフェンダーにはプレスラインが入り、「贅肉を削ぎ落とした筋肉質」な印象も。
なお、ヘッドライトは「S」を模ったデザインを持っています。
こちらが新旧比較。
それでは動画を見てみよう
こちらがスケッチモンキー氏が80スープラをベースに「新型スープラ」を作ってゆく動画。
こちらもやはりスケッチモンキー氏による、GRスープラを「80スープラの後継っぽく」してみた動画。
なおGRスープラに納得がゆかなったデザイナーはスケッチモンキー氏だけではなく、ホンダのデザイナーが「自分が考えた、80スープラの後継にふさわしい」新型スープラを公開したことも。
VIA:TheSketchMonkey