| やはり見た目が普通すぎるからか |
「ポルシェデザイン」が最新腕時計コレクションを発表。
日本におけるポルシェデザイン製腕時計の取り扱いはなぜかポルシェジャパンではなく、アイクポッド等を扱うノーブルスタイル。
なお、ポルシェデザインはもともとポルシェ創業者一族が(自動車の)ポルシェとは無関係に興した会社で、その理由は「(自動車の)ポルシェに、ポルシェ創業者一族がたくさんいて影響力を発揮するのはよろしくない」という決定がなされ、一族が会社を出てゆかざるを得なくなったため。
そこであるもの(フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ)はポルシェデザインを立ち上げ、またフェルディナント・ピエヒのように「同業(メルセデス・ベンツやアウディ)へと移った」ケースも。
ただ、その後フェルディナント・ピエヒはVWはグループ会長にまで上り詰めてポルシェを傘下に収め、それまで別会社だったポルシェデザインも買収ののちに統合して新組織「ポルシェデザイン・グループ」を発足させているので、ポルシェ、そして一族の会社を手元に集めたかったのかもしれません。
そんなポルシェデザインですが、かつてはオルフィナやSinn、IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)との提携にて腕時計を発売し、とくにIWCとのコラボによる”オーシャン”は今でも高い人気を誇ります。
その後エテルナを買収して自社での腕時計製造に乗り出した、というのが現在に至るまでの流れです。
今回発売されたのは「クロノグラフ」2種
そして今回発売された腕時計のひとつは「モノブロック・アクチュエーター・フライバック(132万円)」。
ケース素材はチタンにブラックカーバイドコーティング(世界で最初に黒い腕時計を作ったのはポルシェデザインだと言われている)、ベルトはラバー+アルカンターラ。
ムーブメントは48時間のパワーリザーブを持つ自動巻きでです。
ケースそのものがプッシュボタンの役割を果たすというユニークな構造を持っていて、ダイヤルのデザインは「911のダッシュボードをイメージ」。
ダイヤル素材はカーボン製、そしてポルシェがハイブリッドモデルに好んで用いるアシッドグリーンがアクセントとして採用されています。
そしてもうひとつはオーセンティックなケース形状を持つ、しかしやはりブラックな「クロノタイマー・フライバック(1,045,000)」。
こちらもチタンケースにブラックカーバイドコーティング、そして48時間のパワーリザーブを内蔵する自動巻きです。
上のモノブロック・フライバック・アクチュエーターと同じムーブメント(キャリバーPorsche Design WERK 01.200)を採用し、SOSCによるクロノメーター認定を受けている、とのこと。
ダイヤルはカーボンファイバー製、そして秒針やプッシュボタン、ブレスレット(カーフ)に使用されるアクセントはポルシェに採用されるボディカラーでもある「ガーズレッド」「レーシングイエロー」、918スパイダーに採用された「アシッドグリーン」の3色から選択可能。
ぼくはポルシェも腕時計も大好きですが、「ポルシェデザインの腕時計」にはなぜか食指が動かず、それは見た目が「あまりに普通な割に高価」だからかもしれません。