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なぜスバルは儲かるのか!1台売って19万、「マツダの3万、ホンダの4万」より大幅に利益が出るナゾ。営業利益率は一時期ポルシェと並ぶまでに

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| 現在、トヨタに抜かれたこそしたものの、すぐに抜き返しそうだ |

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さて、コロナウイルスの影響にて自動車業界にも様々な影響が出るのは必至ですが、中には「影響を受けやすい」メーカーもあれば、そうでないメーカーも。

影響を受けやすいのはやはり「生活必需品(実用品)として買われる」「法人需要の多い」クルマを中心とするメーカーであり、その筆頭は日産ではないかと考えています。

反面、影響を受けにくい方は「趣味性が高く、そのクルマが好きで買われている」「ほかメーカーと競合しない」といったクルマを持つメーカー。

こちらの筆頭は「スバル」「マツダ」かもしれませんね。

ちなみに2020年4月のメーカーごと販売状況だと、昨年同月比でトヨタが91.7%、ホンダ78%、日産68.7%、マツダ94.3%、スバル88.1%、スズキ80.5%という数字です(トヨタがあまり落ちていないのは、ヤリスの販売が貢献したからだと考えられる)。

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どのメーカーがどのくらい儲かっているのか

さらに、コロナウイルスの影響にて、多くの自動車メーカーが今後の新車開発計画を変更せざるを得ないと思われますが、どのくらい変更せざるを得ないのかは「各社の体力」によるところ。

そしてその体力の源とは「どれくらい儲かっているのか」、つまり営業利益率ということになりそうで、ざっと直近の数字を調べてみると下記の通り。

ちなみにホンダは4輪のみに絞っているものの、2輪事業だけだと営業利益率は13.9%となり、つまり「ホンダの2輪はたいへん儲かっている」ということになりそうですね(実際の営業利益は4輪が2096億円、2輪が2916億円なので”逆転現象”が発生している)。

販売台数営業利益率1台あたり利益
トヨタ8,985,000台8.2%274,680円
ホンダ5,170,595台1.9%40,536円
日産5,050,000台0.8%16,831円
スバル1,000,000台6.2%195,529円
マツダ1,410,000台1.3%30,725円

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突出しているのはトヨタとスバル

なお、ここで注目に値するのはトヨタとスバル。

1台あたり利益についてはトヨタが27万4680円、スバルが19万5529円を記録しており、その次はマツダの4万6666円、最下位は日産の1万6,831円。

ちなみにスバルはここ数年、検査不正やリコール、残業代未払い等の問題が一気に噴出して営業利益率が低下しているもののの、それまでは10%以上(つまりトヨタよりも上の水準)を維持しており、一段落すれば再びトヨタを上回ってくる可能性がありそうです。※一時は16%程度を記録し、ポルシェに並ぶほどの営業利益率だった

そして、ぼくがここで思うのは「なぜスバルは儲かる体質なのか」。

これについては国内外で多数報じられていますが、ぼくが考えるのは大きく分けて2つの戦略に起因するだろうということ。

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スバルは競争を避け、独自のフィールドで勝負する

まず、スバルの特徴としては、ワゴンとその派生車種(セダン)に特化していること。

それまで販売の半数以上を占め、スバルの歴史を築いたとも言える軽自動車をバッサリ切り捨てたのにはじまり、競争の厳しいコンパクトカーやミニバン、SUVからも撤退を決めています。※コンパクトカーはお金がかかる割に利益が出ないので、ここを切り捨てた意味は大きい。しかし台数が稼げるので多くのメーカーはこの判断ができない

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販売数量が多いものの競争が厳しい市場、つまりレッドオーシャンでは値引き合戦など大量区消耗戦となる可能性があって、スバルはここから潔く身を引いたということになり(日産は逆にレッドオーシャンに挑む企業で、その結果は既知の通り)、しかし注目すべきはそれだけではなく「自分の生き残る環境を、自分で作り上げた」ということ(撤退するだけでは売上を失うだけにとどまる)。

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これについて生態学になぞらえて説明すると、生物が生き残る方法は大きく分けて「3つ」。

ひとつは「食べ物があるところを求めて移動する」で、イナゴの大群のようなもの。

自動車メーカーだと、SUVが流行ったとなるとSUVばっかりのラインアップになったり、ミニバンが流行ると今まで作っていなかったミニバンを作ったりと、「魅力的に見える」市場へと次から次に手を出すようなイメージです。

そして2つ目は「農耕」であり、食料がなければ自分で食料を作るということですね。

生態系でいえば人間がこれに相当し、自動車メーカーだとスバルのように、「それまで需要がなかったところに需要を作り出した」メーカーがこれに該当します(ときにはチャレンジング過ぎて失敗もあったけど)。

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この「需要」の代表的な例は「乗用車+4WD」であり、それまで4WDというとトラックやクロカン四駆にしか採用されておらず、しかしスバルがはじめて「4WDの乗用車」を作ったこにより、いままで見えなかった潜在需要を喚起し、その分野のパイオニアとなったわけですね。

産業界でいうとカップ麺の「カップヌードル(日清)」、ポータブルオーディオでは「ウォークマン(ソニー)」、スマートフォン業界の「iphone(アップル)」のようなものかもしれません。

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最後は「その環境でしか生き残れないように進化(特化)する」というもので、生き物だとガラパゴスやオーストラリアの生態系が近いかも。

商業でいえばアダルトグッズやパチンコなども「ほかが参入しにくく」閉鎖された環境だと言えそうです。

自動車だとスマートやモーガン、ケータハムが「特殊な環境下」にて生息するメーカーで、ブガッティもある意味では同じかも。

加えて、テスラのように様々なプロモーション、戦略によって「そのセグメントで1強」となるのも同様の例であり、スバルの「ワゴン業界最強」も同じだと考えています。

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つまり、スバルは生態系にて「生物が生き残る方法3つ」のうち2つに該当することになり、自身の生き残れるフィールドを自分で作り上げ、そこで「最強」となることでほかが攻め入ることができない環境を作り上げ、その中において春を謳歌しているとぼくは考えています。

スバルはコストをかける範囲を限定している

そして別の”スバルが儲かる理由”は、車種を「ワゴンとセダン」に絞っているので、プラットフォームも必然的に少なくて済む、ということ。

現実的には「BRZ」を除くとSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)ひとつに集約でき、これには相当なコスト節減効果があると思われます(フォルクスワーゲンが多くの車種に使用可能なスケーラブル・アーキテクチャを開発したのち、コストは数十パーセント単位で下がったと言われる)。

さらにエンジンやトランスミッション含むパワートレーンも各車種共通としており、使用するプラットフォームとコンポーネントがほか自動車メーカーに比較すると極端に少ないわけですね。

加えて、エレクトリック化や過度の自動運転、その他先端技術についても研究開発を「行わない」と決めているところがあり、必要になればトヨタから買ってくるというスタンス。

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ちなみにスティーブ・ジョブズが「今までやってきたことと同様、切り捨ててきた(やってこなかった)ことを誇りたい」と語っていますが、まさにスバルはそれ。※スティーブ・ジョブズがアップルCEOに復帰して最初にやったのは、総合メーカーから専業メーカーへの転身であり、多くの製品を切り捨て、また統合した

ちなみにマツダはそういった先端技術へと積極的に取り組んでいますが、その結果クルマの価格が高くなってしまい、そのために「売れない」「開発コストがペイできない」といった状況に陥っていて、ここがスバルとは大きく異る部分です。

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そのほか、少ないコストで(おなじプラットフォームやパワートレーンを持つクルマ同士を)差別化する方法や、様々なキャンペーンによって現在の地位を築いたのがスバルだと言えますが、たとえ最先端の技術や、ブッチギリの走行性能を持たずとも、考え方一つでここまできる、というのがスバルの素晴らしいところだと考えています。※ビジネス面において、トヨタとスバルは非常に優れている、とぼくは考えている

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