| 新型MR2は過去にもなんどか実際に発売の話が出ている |
さて、これまでにも「自分の考えた新型スープラ」「ランボルギーニ・ディアブロの現代版」など様々なレンダリングを公開し、さらには発表されたばかりの新型スバルBRZのデザインもちょっと手直ししてみせたカーデザイナー、スケッチモンキー氏。
今回は「新型トヨタMR2が登場したら」という作品を、その製作の過程とともに公開しています。
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海外市場だとMR-S=MR2
今回のレンダリングのベースとなっているのはMR-S。
よって「MR-SとMR2とは違う」ということになりそうですが、MR-Sという名称を用いていたのは主に日本市場で、北米だとMR2スパイダー、その他の英語圏だとMR2、フランスではMRとして販売されています。※MRはミドシップランアバウトを意味している
MR-SそのものはMR2の後継として開発されているものの、おそらくは初代、二代目MR2の持つ挙動の危うさ、事故の多さから後継モデルの方向性を再考することになったのだと思われ、よってパワーダウンとともに名称を変更してイメージを一新しようと考えたのかもしれません(それでも多くの地域でMR2の名を引き継いだのは、”MR-S”という名称が”ミセス”を連想させ、クルマの正確にそぐわなかったためだとされる)。
なお、ミドシップスポーツは高い運動性を持つ反面、安定性を確保することが困難なレイアウトだとも言われ、レクサスLFAが「FR」を採用したのも”扱いやすさ”を優先したためだと言われます(つまり、それだけドライバビリティに優れたミドシップスポーツを開発することは難しい)。
実際に「新型MR2」を作成してみた
そしてスケッチモンキー氏はこれまでのMR2、そして現在のトヨタの方向性等を検証し、「新型MR2」のデザインを作成開始。
用意したのはこちらの画像です。
そこへ「ここを変更しなくては」というポイントを明示。
顔つきを一新するためにヘッドライトを消し・・・。
サイドインテーク、ボディサイドのプレスラインも一新。
この「リアホイールハウスの前で跳ね上がる」ラインはトヨタが(レクサス含め)好んで用いる手法ですね。
フロントバンパー中央のダクトは「台形」に、サイドにはウイングレット付きのスポイラーが追加。
そしていつも思うのが「ヘッドライトを消したクルマの顔つきはかなりキモい」。
このあたり、やはりヘッドライトはクルマの表情を決定づける部分だと思わされる部分です。
新型MR2はGRスープラをイメージ
なお、スケッチモンキー氏が新型MR2のレンダリング作成においてイメージしたのはGRスープラ。
しかしながら、ぼくとしては「トヨタは車種ごとのキャラクターを強調する傾向にあり、そのためラインアップ間での共通性を重視しない自動車メーカー」だとも認識しているので、実際にMR2が発売されれば、それは「MR2固有」のデザインが与えられるだろう、と考えています。
ただ、このレンダリングは「もしも」という設定で、かつ「わかりやすく」新型MR2を提示してくれており、その手段のひとつが「GRスープラのディティール流用」ということですね。
そしてヘッドライトはGRスープラから移植し、やや薄く調整。
こちらが完成状態。
なかなかに魅力的なデザインだと思います(マツダ・ロードスターに似ているようにも思える)。
変更を加えたポイントについても解説していて、ボンネット上のグラフィック、フロントからサイドへのラインの連続性、ホイールやタイヤ、ドアミラーなどを挙げています。
実際どうなの新型MR2?復活はある?
そこで気になるのが「実際に新型MR2は発売されるのか」。
トヨタは「86、スープラ、そしてMR2」はスポーツカーの3本柱だとしており、よってMR2復活は常に検討の対象となっているとも。
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直近だと2017年にMR2の復活を検討開始という話が出ていますが、その後も定期的にこの話題が表面化しているようで、86やGRスープラのように「他社との共同開発」になるという説が有力です。
上述のようにミドシップスポーツの開発は非常に難しく、よってすでにノウハウを持つ他社と組んだほうが早いということ(トヨタのスポーツカー部門を管理する多田哲也氏は”ポルシェと組みたい”と発言している)、そして単独で開発したのではとうていコストを吸収できないということがその理由なのでしょうね。
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なお、トヨタはつい先日、EV向けプラットフォーム「e-TNGA」を発表していますが、こちらを使用すればトヨタ単独にて、より安価に、より効率的に「ミドシップスポーツ」を開発できそうであり、この”ピュアエレクトリック”路線は意外とアリなのかもしれません。
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