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日本でもテスラの販売が値下げにより急増、前年比で13.3倍に!なおモデル3は現在日本市場において「購入金額1万円あたり、もっとも長い距離を走れる」EV

日本でもテスラの販売が値下げにより急増

| 「手が届かなかったクルマが買えるようになった」感が奏功したか |

さて、テスラが日本国内にて最大で156万円という大幅値下げを行ったことに起因し、その販売が急増している模様(俗っぽい言い方をすれば「バカ売れ」)。

ちなみにテスラ自身は販売台数を公開していないものの、日本自動車輸入組合が公表する統計情報での「Others」がテスラに該当するものと考えられます。

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もちろんこの「Others」の数字すべてがテスラだと断じることはできませんが、イノチェンティ、アウトビアンキなどマイナーブランドに至るまでを個別にカウントしているところを見るに、Othersのほとんどがテスラだと考えて良いのかもしれません。

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1年前の「Others」は44台、直近だと586台

そこでこの「Others」ですが、2021年3月では586台。

2020年3月では44台にとどまるので、今年は約13.3倍ということになりますね。

ちなみにテスラが値下げを行った2月(値下げそのものは2/19に行われた)の「Others」は79台なので、ここから一気に増加したということになりそうです。※参考までに、2020年通年の「Others」合計は706台

仮にこの586台全てがテスラだとすると、これはアルファロメオの338台を軽く超え、ランドローバーの688台に迫ろうということになりますが、今やあちこちで見かけるポルシェの(2021年3月における)販売台数が795台だったといえば、改めてその数字の大きさがわかるかもしれません。

なお、テスラのサイト上では、現在の納車予定は18-24週だと表示されるところを見るに、値下げの後に増えた台数は「在庫車」や、すでに生産済みの車両であったと思われ、それらが捌けたのちは納車待ちに転じたと考えて良さそう。

よって3月の586台については「受注分をすべて売り切った数字ではなく」、その背後には多数の納車待ちがあるものと見られ、これからさらに数字が伸びてくる可能性も高いと考えられます。

テスラ・モデル3、モデルS、モデルX

たしかに今EVを購入しようと思うとテスラしかない

そこでふとぼくが思ったのが「今、自分がEVを買うとなると、テスラ以外の選択はない」。

その理由としてはまず「価格あたりの走行レンジがもっとも優れること」。

テスラ・モデル3は「1kmをもっとも安い価格で走ることができるEV」

現在、テスラ・モデル3(スタンダードレンジ)は「1万円あたりの航続可能距離」が1.044kmとなっていて、これは日産リーフe+の1.038kmを超えて「もっとも割安に、長く走ることができるEV」であることを意味します。

車名バッテリー容量走行可能距離価格
日産リーフ40kWh322km(WLTC)324万円
日産リーフe+62kWh458km(WLTC)441万円
ホンダe35.5kWh283km(WLTC)451万円
VW ID.345kWh330km邦貨換算340万円
BMW i342.4kWh360km543万円
ミニクーパーS E32.6kWh183km邦貨換算335万円
マツダMX-3035.5kWh256km(WLTC)451万円
テスラ・モデル379kWh448km(WLTP)429万円
レクサスUX300e54.3kWh400km(NEDC)580万円

テスラはリセールバリューが高い

そしてもう一つの理由は、テスラのリセールバリューが驚くほど高いということ。

感覚的には(フェラーリやポルシェ、ランボルギーニなどの特殊な限定モデルを除くと)ジープの次にリセールがいいのはテスラなんじゃないかという印象ですが、これは「価格が下がりすぎて売ろうにも売れない」リーフ、そしてほかのEVとは大きく異なるところです。

よって、買ってから売るまでのプラスマイナスを考慮すると、テスラは非常に優れているとも考えられますね(ただ、ここから台数が増えてくるとどうなるのかはわからない)。

テスラ・モデル3

テスラはイメージに優れる

そして最後の理由は「テスラはイメージに優れる」ということ。

たとえば、日産リーフに乗っていると聞くと、なんとなく「倹約家」というイメージを持ってしまうものの、テスラに乗っているとなると、お金をケチってEVに乗っているのではなく、環境に対して高い関心を持っていたり、先進的なモノを積極的に受け入れるという知的好奇心・知的レベルの高さを伺わせることになり、「アップル製品」同様に使う人のレベルが(なんとなく)高いという印象も。

ただ、もちろんアップル製品とその使用者と同じく、このイメージをすべての人が等しく持っているわけではないということには要注意です。

さらに、テスラはこれまで「高額なクルマ」であったという印象もあり、富裕層が乗るクルマであったという”高級””セレブ”イメージが強く、これも既存自動車メーカーの発売するEVに比較して優位に立てるところですね。

こういった点を総合しても、ぼくは「フォルクスワーゲンID.3/ID.4が日本で発売されたとしても、テスラ以外の選択肢はなく」、たとえ中国製であろうとも、やはりテスラだろう、と考えています。

参考までに、国と東京都の「EVに対する補助金」が4月から引き上げられており、それぞれ40万円から80万円/30万円から45万円へと増額されていて、これによって一気に「テスラが手が届く」価格帯となったため、これまでテスラに興味がありつつも買い控えていた人たちが動く可能性もあり、まだしばらくはテスラの好調が続くのかもしれません。

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参照:Economist, 日本自動車輸入組合

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