| たった一台のラ ヴォワチュール ノワールのために、ブガッティはすべてのパーツの耐久・品質テストを行っている |
おそらく今後、さらなるワンオフモデルも作られることになりそうだ
ブガッティがついにワンオフハイパーカー、「ラ ヴォワチュール ノワール」市販モデルを公開。
2019年に発表されたのち2年を経て顧客のもとへと届けられるわけですが、これは何度も報じられているとおり、かつての「タイプ57Cアトランティーク」へのオマージュとなるモデルです。
なお、ブガッティはラ ヴォワチュール ノワールのオーナーが誰であるかについては口を閉ざしており、「ブガッティの熱心なコレクター」とだけ。
参考までに、ブガッティは「いくらお金を積まれても、顧客からの依頼によるワンオフモデルは作らない」とコメントしていて、つまりはブガッティの方から顧客に対してアプローチを行ない、合意が得られた場合にのみワンオフモデルが製作されるということになりそうですね(さすがに”顧客を選ぶ”のはブガッティらしい)。
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インテリアはハバナブラウン
なお、ラ ヴォワチュール ノワールのコンセプトモデル公開時、そのウインドウは黒く塗りつぶされていたためにインテリアを伺うことはできなかったものの、今回発表された車輌では(ウインドウ越しにですが)ハバナブラウンのインテリアを見ることが可能です。
そのほか、2019年に発表されたプロトタイプとの相違がいくつかあり、(3Dプリンターで製造されたと思われる)複雑な形状を持つホイール、そして特徴的なタイヤペイントは生産モデルに対して採用されず、比較的コンベンショナルな(それでも一般のクルマに比較すると相当に複雑な)デザインを持つホイールが採用されています。
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ブレーキキャリパーはブガッティらしい「ブルー」。
ボディパネルはすべてカーボンファイバー製だとされますが、スモーククリアもしくはブラック(メタリックなど入っていない、まさに漆黒のようだ)にて仕上げられることに。
そのディティールにも「こだわり」満載
フロントフード上には最近のスーパーカー、ハイパーカーによく用いられる「粗密な」デザイン。
フェラーリSF90ストラダーレ/ローマ、マクラーレン・スピードテールもよく似たディティールを採用しています。
ルーフはシロンに比較すると、若干低く落とされているようにも見えますね。
全身ブラックなのにエレガント
「ラ ヴォワチュール ノワール」はフランス語にて「黒いクルマ」を意味しますが、まさにその名の通り全身真っ黒。
そして迫力と同時にエレガントさも持ち合わせているところはさすがブガッティ。
フロントからリアまで走るセンターのラインももまた、かつてのブガッティ・タイプ57Cアトランティークに採用されていたもの。
なお、リアウインドウは「全閉」のようですが、とくにカメラは見当たらず、後方確認をどうやって行なうのか不明です。
もしくは、カメラのような無粋なモノを目立たせるわけにはゆかず、うまく隠しているのかもしれません。
テールランプは透過式のアクリル板を採用しているように見えますね。
テールパイプはコンセプト時と同じく「6連」。
今回のラ ヴォワチュール ノワールの発表にあたり、ガッティのコーチビルディングプロジェクトの責任者であるピエール・ロンメルファンガー氏は「わずか1台という超限定生産にもかかわらず、通常のブガッティのクルマと同様の厳しい審査を受けており、ひとつひとつの部品が厳しい品質管理に合格することはもちろん、ボディワークやホイールベースなどの変更に伴い、シミュレーションや風洞、テストコースでの再検査によってブガッティの高い基準をクリアしている」とのこと。
さらにブガッティCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏によれば、「ラ・ヴォワチュール・ノワールは、当社の長い伝統、そしてジャン・ブガッティの創造的な仕事に敬意を表したものであり、卓越した技術、美学、そして究極のラグジュアリーを新しい時代にもたらすことになるだろう。さらにこのクルマは自動車工学の最先端に位置しており、独自の技術を誇る彫刻的な美しさを持っている」とコメントしています。
その徹底ぶりからどうしてもコストが高くなり、その価格は17億円に達するとも言われ、先日ロールスロイス・ボートテイルが発表されるまでは「世界で最も高価な新車」というポジションをほしいままにしていたクルマでもありますね。
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参照:Bugatti