| この価格でこの性能となると、もうコルベット以外の選択肢はないだろう |
いくつか気になる部分もあるが、実際に運転してみたらそんなことはどうでも良くなると思われる
さて、日本でもついに発表された新型シボレー・コルベット(C8)。
近くのシボレー正規ディーラーに入荷したとの報をうけ、早速見に行ってきたわけですが、展示車はシボレー・コルベット2LT(クーペ)、ボディカラーはトーチレッド。
新型コルベットについては、エンジン搭載位置がフロントからリアミッドへと移ったことが最大のトピックではあるものの、日本市場にとっては「(コルベット史上はじめて)右ハンドル」が用意されたことが見逃せないポイントです。
ここでその画像を紹介したいと思いますが、展示車の間隔が狭いため、距離を取って撮影することができず、全容がわかる画像を撮影できなかったところはご容赦いただければと思います。
新型シボレー・コルベットはこんなクルマ
日本に正規導入されるコルベットにつき、ラインアップはクーペボディを持つ「2LT(11,800,000円)」と「3LT(14,000,000円)」、そしてコンバーチブル(15,500,000円)。
いずれもエンジンは6.2リッターV8(502PS)、トランスミッションは8速DCTのみという設定です。
なお、2LTと3LTとの違いですが、3LTになるとシートが「コンペティションシート」へと変更され、インテリアにはマイクロファイバーのトリムとカーボンパーツ装備、そしてエンジンアピアランスパッケージが追加されてホイールのデザインが「トライデントスポーク」に。
機能的にはフロントリフトハイトアジャスター(段差を超える際など、室内からスイッチひとつでフロントの車高を上げることができる。3秒で約40ミリ上昇)が追加されますが、エンジンや足回り、ホイールサイズなど走行性能において2LTと3LTとの差異はなく、3LTは「装備充実の豪華版」と捉えると良いかと思います。
新型コルベットのボディサイズは全長4630ミリ、全幅1940ミリ、全高1220ミリ、車体重量は1670kg。
リアセクションは広大で、リアハッチを開くと(ミドシップなのに)ゴルフバッグ2個が入るスペースが出現します。
テールランプはかなり立体的。
テールパイプはフェラーリやランボルギーニ、ポルシェに比較するとちょっと細め。
ドアミラー端にはアクリル板が突出しており、これはもちろんウインカーとして機能します。
ナンバープレートは車体デザインを阻害せず、グリル内にきっちり収まっています。
けっこう尖っているパーツ多し。
フロントバンパー下部のリップは「擦る」ことを前提としているのか、樹脂無塗装の3分割。
このあたりは実用性を考えた、優れた構造だと思います。
なお、コルベットはオイル交換もフェラーリやランボルギーニに比較すると容易に行えるように配慮されており、高い実用性を持つようですね。
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【動画】新型コルベットのオイル交換はこうやる!フェラーリやランボルギーニに比較しても圧倒的に簡単なその方法を見てみよう
| シボレーは「初のミドシップ」なのにいい仕事をした | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49829032841/in/dateposted-p ...
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さらに実用性というところだと、タイヤが小石を跳ね上げる部分には樹脂製の(これも交換可能だと思われる)プレートが装着され、フェンダー内部はほぼすべて樹脂で覆われます。
この「すべて樹脂で覆われる」というのは意外に重要で、これによって石を巻き上げたとしても、車体金属部に当たってカンカンと音を立てずにすむということに。
なお、ホイールはフロント19インチとリア20インチ、ブレーキは前後ともブレンボ製”ハイパフォーマンスブレーキシステム”。
ちょっと気になる部分がないわけではない
全体的にはチリも小さく、キッチリと組み立てられてはいるものの、一部気になるところもあって、たとえばモール部分は長さが合っていない用にように見える部分があったり・・・。
画像では表現しにくいのですが、塗装のゆず肌(の凸凹)があまりに大きく、そして塗装ムラが見られる部分も(全体にプロテクションフィルムを貼れば目立たなくなると思う)。
造形がやや大雑把に見えるところもちょっと気になります(平面を組み合わせてデザインされているだけのように思われ、欧州車のような芸術的な造形ではない)。
新型シボレー・コルベットのインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型コルベットのインテリア。
シートは本国だとオプション扱いとなるカーボン製です。
シート後方にはエンジン。
透明の仕切板はかなり薄く、おそらくは室内に勇ましいエンジンサウンドを届けてくれそうです。
シート表皮にはパンチング(パーフォレイト)加工。
センターコンソールにはずらりと並ぶスイッチ。
メインのメーターはデジタル、そしてインフォテイメントシステムは8インチのタッチスクリーン。
ボーズ製14スピーカーも装着されています。
ちなみにネットで話題の「ダッシュボード状のステッチの歪み」ですが、実際に目にしても「これか・・・」とすぐに分かるくらいで、ここは内装において気になる部分でもありますね。
全般的な印象としては「合理的だが芸術性に欠ける」というもの。
これは「ハンバーグとパンを一緒に食べたほうが合理的だと考えるアメリカ」と、「ハンバーグとパンとを別々に食べたほうがエレガントだと考える欧州」との差異なのかもしれません(重視する要素が異なる)。
ただ、機能性や合理性だけを捉えるとコルベットは非常に優れていると考えてよく、これは購入者の考え方次第。
機能性や合理性を考えるとコルベットに勝るクルマはそう多くはなく、しかし芸術性を追求するならばその2〜3倍程度の価格を出してフェラーリやランボルギーニ、マクラーレンを買うしかないといったところで、コルベットにはコルベットの存在意義が十分にあり、非常に魅力的な選択肢であるのは間違いないだろうと思います。
新型シボレー・コルベットを紹介する動画はこちら
他の画像はFacebookのアルバム「シボレー・コルベット(C8)」にて保存中。
新型シボレー・コルベットの展示車はシボレー北大阪にて
なお、今回新型コルベットの展示車を見せていただいたのはシボレー北大阪さん。
いつもお世話にあり、お礼申し上げます。
シボレー北大阪
シボレー北大阪
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