| ポルシェ・タイカンはパナメーラの顧客を大量に奪ってしまったようだ |
それでもポルシェ・タイカンの販売は加速中
現在北米では「タイカンのパワーロス問題」で揺れており、ほぼ全台数といったレベルのリコールが実施されるのではと言われていますが、こういった問題にかかわらず現在ポルシェ・タイカンの販売が大きく伸びており、北米市場の2021年第1四半期においては大きな伸びを記録したと発表されています。
ポルシェの総販売数自体(北米)も1.5倍ほどに伸びているものの、タイカンはなんと9倍にも伸びており、ポルシェの総販売台数のうち17.7%を占め、堂々たる「4番目に売れているモデル」へと浮上しているようですね。。
ポルシェ各モデルの販売内訳はこうなっている
ポルシェにおける各モデルの販売台数は下記のとおりですが(カッコ内が昨年同時期の実績)、この数字を見る限りではタイカンが思いっきりパナメーラの販売を侵食してしまったということがわかります。
ちなみにポルシェは「タイカンとパナメーラとは競合しない」とコメントしていたものの、それはどうやら見込み違いだったのかもしれません(もうちょっと長い目で見る必要はあると思う)。
2021年第1四半期のポルシェ各モデルの販売
- マカン・・・6,391台(3,777台)
- カイエン・・・4,230台(3,822台)
- 911・・・2,782台(2590台)
- タイカン・・・2,008台(221台)
- 718ケイマン/ボクスター・・・1,506台(400台)
- パナメーラ・・・451台(1,184台)
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このタイカンの躍進について、ポルシェ・カーズ・ノースアメリカ(PCNA)の社長兼CEOであるシェル・グルナー氏は、「情熱的なお客様で構成されるポルシェのコミュニティは拡大を続けており、私たちは彼らを迎えることに興奮しています。象徴的な911から電気自動車のスポーツカーであるタイカン、そしてベストセラーのマカンやカイエンといったSUVに至るまで、私たちのすべての車が期待を上回っています。今年は、新鮮でエキサイティングな商品群に加えて、素晴らしい顧客体験を提供するためのディーラーとのコミットメントのおかげで、さらに勢いを増すでしょう」とコメント。
正直なところ、ここまでタイカンガパナメーラの顧客を侵食するのは想像外ではありましたが、このぶんだと、じきに発表されるであろう「マカンEV」についても、ガソリンエンジン搭載のマカンから多くの顧客を獲得し、ポルシェの進める「エレクトリック化」にはずみをつけることになりそうです。