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ブガッティがチェントディエチの風洞実験が終了したと発表。「EB110を意識したスタイルを持つためにシロンとは全く空気の流れが異なる」。さらに+100馬力分の冷却も必要に

2021/09/02

ブガッティがチェントディエチの風洞実験が終了したと発表。「EB110を意識したスタイルを持つためにシロンとは全く空気の流れが異なる」。さらに+100馬力分の冷却も必要に

| ブガッティはここ最近、各限定モデルの価格を正当化するためか開発中の様子を積極的に公開している |

どのモデルも同じように開発の手間がかかるため、台数が少ないモデルほど価格が高価に

さて、ブガッティが「チェントディエチの風洞実験が終了した」とアナウンス。

ブガッティはこれまでにもシロン・ピュールスポール、ディーヴォ、シロン・スーパースポーツ300+などの限定モデルを発表していますが、それぞれに異なるエアロパッケージを持ち、設定される最高速も異なります。

そのためブガッティはそれぞれのモデルについて非常に長い期間をかけてテストを行うことになり、しかしこれら限定モデルについては並行して開発・生産するのではなく「順番に」開発を進めており、たとえば「ディーヴォの開発と生産が終了したら次はチェントディエチ」という具合です。

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「ハイパーカーを開発するのに1台であっても10台であっても500台であってもかける手間はかわらない |

ブガッティによると、この開発プロセスは、ラ・ヴォワチュール・ノワールのようなワンオフ車も含めてすべてのクルマに実施されており、ブガッティのワンオフプロジェクトのテクニカルプロジェクトマネージャーであるアンドレ・クリグ氏によれば、「我々エンジニアにとって、ハイパースポーツカーを1台でも10台でも500台でも開発することについて、その内容に違いはありません。その努力は同じで、量産に適用される品質と安全基準を満たすこと、さらにはそれを超えることを望んでいます」とのこと。

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そう考えると、開発にかかる手間が車両価格に大きく反映されることになるのはしごく当然で、限定台数わずか10台というチェントディエチの場合、どうしても「40台限定の」ディーヴォよりも高価になってしまい(1台あたりのテスト費用が単純に4倍)、チェントディエチの価格が10億円、ディーヴォが6億円というのにも納得してしまいますね。

加えて、ブガッティは(シロンの世代に入ってから)ハンドリング性能と高速走行性能は両立できないとコメントしており、モデルごとにその性格を明確に分けていますが、となるとそのぶんだけ異なる「サスペンションやギア比、ステアリング、電子制御の設定が存在する」ことに。

これがまたブガッティの各限定モデルのコストを押し上げる原因だと考えてよく、結果的に車両価格が高くなってしまうわけですね。

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チェントディエチではエアの流れがシロンとは全く異なる

チェントディエチは2019年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスで発表されており、「シロン」をベースにするものの、「EB110」にインスパイアされたボディを持っています。

さらにシロンよりも44ポンド(20kg)軽く、8.0リッター・クワッドターボW16は1,577馬力(1,600PS / 1,177kW)を発揮するというブガッティ中でも最強クラスのスペックを誇るハイパーカー(シロンよりも100PS多い)。

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なお、EB110にインスパイアされているという点においてチェントディエチはほかモデルと大きく異るボディパネルを持ち、フロントの馬蹄グリルが小さく、フロントが平らになっているため、空気の流れが「全く異なる」ようですね。

よってブガッティのエンジニアは350km/h以上のスピードでも正確極まりないハンドリングを実現できるよう、今回の風洞実験で得られたデータをもとにフロントディフューザーのフラップとリアウィングの角度を調整したりと様々な苦労を経験することに。

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加えて「100馬力」のパワーアップは、そのぶん熱のコントロールに対してシビアであるということを意味しており、エンジン、ブレーキ、ギアボックスの油温についても今回の風洞実験にて常時モニタリングを行った、とのこと。

さらには荷重を変化させながら素早くコーナーを曲がるときのハンドリングをシミュレートするために、風がボディに対し、様々な角度で当たるテストも行われたそうですが、現代の風洞はかなり多くのテストを行えるようですね。

今回はまだ「風洞実験が終わった」のみであり、今後様々なテストを継続して行うため納車は来年になるとのことですが、エンジニアたちは今後数週間でさらに多くの走行距離を記録し、最終的なセットアップを選択する、とアナウンスされています。

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ブガッティがチェントディエチの風洞実験を行う動画はこちら

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参照:Bugatti

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