ブガッティが60年前に参加したアイスレースを再現！「ベイビーII」をアイススペックへと改造してペースカーとして参加

｜ 当時レースに参加した「タイプ51」もレースに参加 ｜

ペースカーとして参加したベイビーIIにはスタッドレスタイヤ、リミテッドスリップデフも装着

さて、ブガッティは2019年に「ベイビーII」を発表していますが、これはブガッティ・タイプ35をモチーフとしたもので、もともとはブガッティ創業者、エットーレ・ブガッティが自身の息子、ローランド・ブガッティへとプレゼントしたことに端を発します。

そして、その”キッズ用ブガッティ”を見たブガッティの顧客たちが続々とオーダーして誕生したのが「市販版ブガッティBaby II」で、これは1927年〜1936年にかけて500台が生産されたのだそう。

もちろんこのBaby IIは当時からコレクターズアイテムとして認知されており、このベイビーIIを加えなければ、ブガッティの真のコレクションが完成したとは言えないとまで評された、と伝えられています。

当時、ブガッティ・ベイビーIIはレースに出場していた

なお、このブガッティ・ベイビーIIは今から60年前、オーストリアで開催されたGPアイスレースに出場したという記録があるといい、そこでブガッティは当時の様子を再現すべく氷上を走らせようと考え、1月28日から30日にかけて開催された「ICEolated」なるレースに”セーフティカー”として参加したとのこと。

このレースはオーストリア・ツェルアムゼーで開催されており、今年はコロナウイルスのパンデミックのため観客がいなかったものの、1960年に同じくツェルアムゼーで開催されたアイスレースを走ったブガッティ・タイプ51が姿を見せ、会場を大きく盛り上げたといます。

そして今回セーフティカーを努めたベイビーIIは「ノーマル」ではなく、スタッドレスタイヤのほかセーフティカー風のハザードランプ、リミテッドスリップデフなど、ブガッティが「アイススペック」と呼ぶ装備が与えられて氷上を安全に、そして確実に走ることができるようにカスタムされることに。

このレースにはフェラーリ・テスタロッサやランボルギーニ・ウラカンEVO、さらにはアストンマーティン・ブルドッグ、ダカールラリーに参加するアウディRSQ e-Tronやケン・ブロックの駆るS1フーニトロンも登場してレースを盛り上げることになり、ブガッティ・ベイビーIIもトラブルに巻き込まれることもなく無事にその役割を果たしたようですね。

現代版ブガッティ・ベイビーIIとは？

そしてこの現代版ブガッティ・ベイビーIIは上述の通り2019年に発売されたキッズ用トイカー（大人も乗れる）ですが、当初のベイビーIIと同じ500台の限定生産となっています。

実際のブガッティ・タイプ35に比較して75％のスケールで作られており、その最高速度は68km（実際のブガッティのクルマ同様、”スピードキー”を使用しないと最高速を出せない）。

もちろんパワートレインはピュアエレクトリックとなり、製造するのはブガッティではなく英国の「リトル・カー・カンパニー」となります。

すでに「納車」ははじまっており、いくつかのレビューも公開されていますね。

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