| フェラーリF40は、エンツォ・フェラーリが承認した最後のフェラーリでもある |
どれだけ時が経とうとも、その魅力が色褪せることはないだろう
さて、フェラーリのスペシャルモデルの中でも非常に高い人気を誇るのがF40。
そして今回、グッディング・アンド・カンパニーがアメリア島にて開催するオークションにて1991年製の美しいF40が登場し、240万ドル(2億7600万円)から280万ドル(3億2200万円)で落札されると予想されています。※3年ほど前までは100万〜150万ドルほどが相場だった
なお、フェラーリF40は合計で1,311台が製造されていますが(1,315台説もある)、うち213台が北米仕様であり、この個体もそのうちのひとつです。
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このフェラーリF40は今までで3オーナー
参考までに、北米仕様のフェラーリF40を見分ける方法は「前後バンパーをぐるっと囲む黒いモール」。
ここに(この車両のように)不自然な付加物が取り付けられていたら、それはすなわち北米仕様ということになります(5マイルバンパーの代わりなのかもしれない)。
このフェラーリF40のボディカラーは当然ながらロッソ・コルサ(フェラーリF40は生産されたすべてがロッソ・コルサにペイントされている)、そしてフェラーリの工場から新車として出荷された後、1991年9月にアメリカはノースカロライナ州ヒッコリーに住むハロルド・W・シェリル氏に納車されています。
ハロルド・W・シェリル氏はこの車を明らかに気に入っており、しかし2013年8月にはニューハンプシャー州在住のマイケル・グロンダール氏へと譲り渡すことに。
その際の走行距離は3,631マイル(5,843km)を数えたのみでしたが、マイケル・グロンダール氏は所有権を変更した直後、この車をすぐに地元のフェラーリ正規ディーラーへと送り、すべてのフルード、タイミングベルトとテンショナーを交換したうえでカムカバーをリビルトし、フロントとリアのロアサス取り付けフォーク等を入れ替えるとともに”フェラーリ・クラシケ”の認定を受けています(フェラーリが、そのクルマが紛れもない純正で、全てのパーツが正規品で構成されていると保証するプログラム)。
その後2018年3月には今回の売主の手に渡り、そこで再び大規模な整備が施されることになりますが、現在の走行距離は3,779マイル(6,081km)という非常に少ない数字にとどまっていて、さらにはオリジナルの書籍、工具、カバー、ウィンドウステッカー、フェラーリ・クラシケ・レッドブック等の付属品はすべて揃う、とのこと。
このフェラーリF40の内装もまた素晴らしいコンディション
そして画像を見てわかるとおり、このフェラーリF40のインテリアもまた素晴らしいコンディションを持っており、レザー部分やカーペット、シートはまさに「新車コンディション」。
なお、シートは「特別仕様」だそうで、エクスポーズドカーボンファイバーに「ストファ・ヴィゴーニャクロス」のカバーが装着されている、と紹介されています。
搭載されるエンジンはマレリ社製の電子制御燃料噴射装置を備えた2.9リッターV8ツインターボを搭載、最高出力は478ps/7,000rpm、トランスミッションは5速マニュアル。
補強のためのバーは「クロス」ではなく「片側」のみですが、これで大丈夫なんだろうか、と不安になったりします(もちろん問題はないのだと思う)。
ちなみにフェラーリF40は、エンツォ・フェラーリが承認した最後のフェラーリとして知られており、そのコンセプトは「そのままレースに出ることができるロードカー」。
そのために必要最低限の装備しかなく、そのピュアさが今になって再評価されているのかもしれませんね。
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