| 誰がどう見てもこれをレストモッド車両、しかも1000万円近いクルマだとは思わないだろう |
このトールマンは、現在プジョー205GTI以外のレストモッドも企画しているそうだ
さて、最近はクラシックカーのみならずポルシェ911、ランチア・デルタ、ランチア037、ルノー5ターボなどのレストア+カスタムが世間を賑わせていますが、今回は英国のトールマン・エンジニアリングよりプジョー205GTIのレストモッドが登場。
ちなみにプジョー205GTIは数年前、オートカーやピストンヘッド等の編集者50人が選ぶ「ベストホットハッチ」に選出されたこともあり、ホットハッチ=205GTIというイメージを持つ人も少なくないとは思います。
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トールマン・エンジニアリング・プジョー205GTIはこんな仕様を持っている
そこでトールマン・エンジニアリングがレストモッドを行ったプジョー205GTIを見てみたいと思いますが、この画像のクルマはそのプロジェクト第一号で「顧客に納車される最初の一台」なのだそう。
見た目はほぼ当時のままに見えるものの、LEDヘッドライトを装備するなど現代風のアップデートもいくつか見られ、実用面も向上しているようですね。
なお、このプジョー205GTIのレストモッドに際してはボディをドンガラにまで分解し、いったん塗装を剥がして防錆加工を行い、ストーンチップ、セラミックコーティングの保護材で覆った後に再塗装を行っており、その他モロモロのカスタムを組み込むことで完成までには700時間を要します。
ちなみにそのコストは55,000ポンド(現在の為替レートで925万円)からと安くはなく、しかし一見してレストモッドだとわかる要素もほぼないため、このクルマは「真にプジョー205GTIを愛する富裕層のための一台」ということになりそうですね。
ただ、こっそりとAPレーシング製のブレーキキットが装着されていたり(ステンレスメッシュ製のブレーキラインとのセットオプション)、専用にチューニングが施されたビルシュタイン製ダンパーを装着するほか、アジャスタブルロアアームと特注のリアアンチロールバーも装着済み。
搭載されるエンジンはもともとの1.9リッター4気筒エンジンの改良版で、その出力はオリジナルの128馬力から200馬力にまで向上し、これによって0−100キロ加速は7.8秒から6.5秒に向上している、とのこと。
なお、エンジンにはカスタムメイドのカムシャフトや16バルブシリンダーヘッド、さらにモーテックECU、改良型エキゾーストなどが組み込まれている、とのこと。
トールマン・エンジニアリング・プジョー205GTIはこんなインテリアを持っている
そしてこちらはトールマン・エンジニアリング製プジョー205GTIのインテリア。
オリジナルと同じカラーを使用しながらも微妙にその配色が変わっていたりというマニアックな仕様を持っています。
トランスミッションはオリジナル同様の5速マニュアルを採用していますが、シフトロッドとブッシュをアップグレードしてリビルトしており、トールマンによれば「より積極的なギアチェンジが可能になった」。
加えてオプションとして、トラクションを向上させるクワイフ社製オートマチック・トルク・バイアシング・ディファレンシャルを装着することも可能だと紹介されています。
全般的に見て「ノーマル(オリジナル)」に限りなく近い仕様を持っており、製造元であるトールマン・インターナショナルの強い205GTI愛を感じるクルマだと思いますが、まさかこのクルマが1000万円近いコストをかけたカスタムカーだとは思わないかもしれませんね。
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