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やはりフランスの自動車メーカーは奇天烈なクルマが好きだな・・・。プジョーが「四角いステアリングホイール」を本気で採用へ。新型コンセプトカー「ポリゴン」が示唆する208の未来

やはりフランスの自動車メーカーは奇天烈なクルマが好きだな・・・。プジョーが「四角いステアリングホイール」を本気で採用へ。新型コンセプトカー「ポリゴン」が示唆する208の未来

Image:Peugeot

| 相変わらずフランス人の考えるクルマは「奇抜」である |

いつかはフランス車に乗りたいとは考えているが

さて、「たまらなく刺激的で情熱的な」デザインを持つのがイタリア車だとすれば、「とんでもなく奇抜」だとぼくが考えるのがフランス車。

それは特にコンセプトカーに顕著であり、ルノー然り、DS然り、シトロエン然り、プジョー然り。

あるものはクルマというよりは「建築」であったり、またあるものは「宝石」や「化粧品」のようであったり、「左右対称」だったりと「そもそもクルマとして大丈夫なのか」というものまでもが存在するのですが、その意味では珍車好きのぼくにとって非常に魅力的なのがフランス車(その割に、一度も購入したことがない)。

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Image:Peugeot

またまたルノーが奇っ怪なコンセプトカーを発表。過去のルノーの「3つの記録更新車」にも通じるデザインを持ち、実際に走行して「EVの効率」へと挑戦することに
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■プジョーが新コンセプト「Polygon」を公開

そこで今回プジョーが発表した、とびっきり奇抜なクルマが「ポリゴン・コンセプト」。

これは次世代208を示唆するコンセプトカーで、 同社らしい大胆なデザインとフランス的な独創性を体現する一方、「四角いステアリングホイール」という新発想が話題を呼んでいます。

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Image:Peugeot

■まるでゲームコントローラーのような“矩形ステアリング”

このポリゴン・コンセプト最大の特徴は、コクピットに鎮座する矩形ステアリング「Hypersquare(ハイパースクエア)」。

これは2023年のインセプション(Inception)コンセプトで初登場となったデザインで、今回は量産化を前提とした「実現可能な技術(tangible reality)」として再登場することに。

プジョーがまたケッタイなコンセプトカー「インセプション」発表!だがしかし、これに採用される技術のほとんどは2025年までに市販車に投入されるとのこと
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この新型ステアリングはステア・バイ・ワイヤ(電子制御操舵)を採用しており、ステアリングコラムと前輪を機械的に繋ぐリンクを廃止していますが、さらには走行速度に応じて変化する”可変ステアリングレシオ”を持ち、最大舵角は左右170度(合計340度)と、従来の3回転(約1080度)を大幅に短縮していることが大きな特徴。

その結果、駐車や低速での取り回しが容易になり、高速走行時はわずかな操作で車線変更が可能となるとされ、プジョーによれば、このシステムは従来型よりも「すべての状況で優れた操作性」を実現するとのこと。

なお、同様の技術はインフィニティQ50が10年以上前に採用しており、プジョーはそれを新たな形で再定義することになるのだとも考えられます。※レクサスがRZにて採用するヨーク型ステアリングホイールも同様の理論かと思われる

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■外観デザインは未来的かつレトロな融合

Polygonはあくまでショーカーであり、ガルウイングドアや巨大なウインドシールド一体型ディスプレイなど、量産化を前提としない要素も多く見られ、しかしプジョーによれば「次期208(Bセグメント・スーパーミニ)のデザイン言語をプレビューする存在」。

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「ポリゴン」という名称から連想するほどカクカクしておらず、むしろ「丸4つ」というデザインが随所に見られるため、次期208はこの「丸4つ」を取り入れたデザインが与えられるのかもしれません。

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全長は約4mと、ヨーロッパ基準では依然として「サブコンパクト」に分類されますが、市販版では実用性を重視し、後席ドアを備えた5ドア仕様になる見込みだと見られています。

■「205 GTi」へのオマージュも

Polygonのデザインには、1980年代の名車205 GTiへのオマージュも見られ、特にスクエア形状のテールランプやリアピラーの処理は往年のホットハッチを思わせる部分。

未来的なシルエットの中にも「プジョーらしいレトロ感」を融合し、ここはルノーにも通じる「レトロなだけではない」ヘリテージの(フランスらしい)新解釈が見られるところでもありますね。

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■次期プジョー208はSTLA Smallプラットフォーム採用へ

次世代208はステランティスの持つSTLA Smallプラットフォームを採用し、兄弟車となる次期オペル・コルサと基本構造を共有することとになりますが、この新プラットフォームはEV航続距離最大500km(311マイル)に対応し、スペインのビーゴ工場とサラゴサ工場で生産される予定であることにも言及済み。

ガソリン版とEV版の両方をラインナップし、市場ニーズに柔軟に対応するとしており、日本市場への導入にも期待がかかります。

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■まとめ:四角いハンドルは“奇抜”ではなく“必然”?

プジョーは過去にも「i-Cockpit」など独自のインテリア設計(ステアリングホイールの上部がフラット)で評価を得ており、このHypersquareステアリングも同様に「新時代の操作系」としてその存在を確立することとなるのかも。

2027年には量産車に搭載予定とされるので、近い将来、ぼくらが“円ではないステアリング”を当たり前に握る日が来るかもしれませんね。

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参照:Peugeot

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