| これが812スーパーファスト後継、そして今年の第4四半期に発表されるという噂も |
ハイブリッドだとも言われるが、現時点では高電圧ステッカーは貼られていない
さて、このところフェラーリ本社近辺でよく目撃されている「ローマにV12エンジンを積んでいると思われる試作車」。
これまではそのサウンドでしか「V12エンジン」かどうかを判断するすべがなかったのですが、今回はフロントフードを開けて停車している姿が見られ、「V12エンジン搭載」がほぼ(その見た目から)決定的に。
なお、フェラーリはV12エンジンを自然吸気のまま生き残らせることを宣言しているものの、そのためには厳しい排ガス規制に対応する必要があり、これをクリアすることを目的にV12エンジンを新しく開発しているとも報じられ、実際に特許も出願済みとなっています。
-
フェラーリが新型V12エンジンの特許を出願。フェラーリはなんとしても「自然吸気V12エンジン」を諦めない
| フェラーリはV12エンジンを生き残らせるためにハイブリッドもターボ化も行わない | フェラーリが新型V12エンジンの特許を出願。この出願自体は2019年4月24日になされたものですが、公開となった ...
続きを見る
ガソリンエンジンは欧州では2035年以降には販売できなくなる可能性が高い
なお、V12エンジンはフェラーリにとっての「核」であり、それを生き残らせることは同社にとって大きな意味を持ちますが、しかし欧州においては2035年に(CO2を排出する)内燃機関搭載車の販売が禁止されることが決まっており、よって「あと10年くらいしか生産できないであろうガソリンエンジン」にコストを投じるのはある意味「無駄」かもしれません。
-
EUでの「2035年ガソリン車販売禁止」法案の除外措置詳細が公開。Eフューエル、そしてブガッティやパガーニ、ケーニグセグなど少量生産メーカーは規制対象外に
| 水素や合成燃料(Eフューエル)が認められたことで新たなる展開が見られるかもしれない | ただし水素やEフューエルは流通に課題が残り、早急な普及は難しいだろう EUでは2035年からCO2を排出する ...
続きを見る
それでもフェラーリは「最後のその瞬間まで」V12エンジンを存続させるため、たとえ採算が取れなくても(フェラーリのことなので採算は取れると思うが)V12エンジンの開発を行うということになり、それはランボルギーニも同様です(ランボルギーニも新型V12モデルのために新しくV12エンジンを開発している)。
ただ、EUのガソリンエンジン販売禁止については、Eフューエルなどの代替燃料(合成燃料)の使用を前提としていれば禁止対象から免れることができるため、新開発のV12エンジンについては代替燃料の使用を視野に入れている可能性もありそうですね。
-
なぜV12エンジンはフェラーリにとってDNAそのものなのか?V12エンジンのルーツ、変遷、F1での終焉、そして現在、さらにはその未来
| やはりV12エンジン搭載フェラーリはどこかで手に入れておかねばならないだろう | ひとくちにフェラーリのV12といえど、様々な世代や形式がある さて、フェラーリがそのDNAともいえる「V12」エン ...
続きを見る
まだまだこのプロトタイプは開発初期
なお、フェラーリのプロトタイプには数種類の段階があり、まずは「既存車種のコンポーネントやボディを借用した、”ミューレット”」、そして次は新しいモデルのコンポーネントを使用し、しかしボディは暫定の”ムロティーポ”、そして最終段階はコンポーネント、ボディともニューモデルとなった”プロトティーポ”。
今回のローマについてはローマの車体を使用していると思われるので、まだまだミューレットの段階にとどまるものと思われ、よって発表までにはまだまだ長い時間を要する可能性もありそうです(今年の第4四半期に発表されるという情報もある)。
-
フェラーリは「スペシャル・セールス・プログラム」にて顧客向けにプロトタイプを販売していた!販売に際しては工場と開発スタッフが直接行うもよう
| 販売スタッフからは開発秘話を聞くことができ、またとないエクスペリエンスとなるようだ | もちろん「一般向けに販売」といえど、限られた顧客しか購入する権利が与えられないのは言うまでもない さて、先日 ...
続きを見る
ちなみにですが、新開発のV12エンジンについては排気量が(現在使用されているV12エンジンの6.5リッターから)縮小され、代わりにハイブリッドと組み合わせられる可能性も指摘されていますが、現時点でこのローマのボディを持つ試作車には(ハイブリッドであることを示す)高電圧ステッカーが貼られておらず、この個体に関しては「自然吸気(もしくはターボ)」V12エンジンオンリーだと考えられます。※あるいは既存のV12エンジンを搭載し、プラットフォームやドライブトレーンのテストを行っているのかも。
ただ、フェラーリは少し前に「V12+ハイブリッドはナンセンス」と語ったこともあり、しかしなんらかの技術的ブレイクスルー等によってV12の有効なハイブリッド化の道が見えてきた可能性も否定できず、とにかく続報を待ちたいところですね。
-
フェラーリ「V12+ハイブリッドはナンセンス。我々は自然吸気V12を単独で存続させるために戦う。いかなる手段を用いてもだ」
以前はハイブリッド化を明言していたフェラーリが突然の方向転換 フェラーリが「V12エンジン継続」をあらためて表明。そして驚くべきことにV12エンジンは「自然吸気」そして「ハイブリッドなし」で継続する、 ...
続きを見る
フェラーリ・ローマにV12エンジンを搭載してテストを行う動画はこちら
合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿
-
【動画】フェラーリ812のハイパフォーマンスモデル、通称「VS」の最新スパイ動画!フェラーリ本社周辺を3台のプロトタイプが走行する
| フェラーリ812VSのフロントスポイラーはかなり攻撃的 | 「普通に」乗るにはかなり厳しそうだ さて、このところチョコチョコと目撃されているフェラーリSF90ストラダーレのハイパフォーマンスモデル ...
続きを見る
-
スゴいの出た!ラ・フェラーリの開発用プロトタイプ「フェーズI」!この機会を逃せば二度と手に入れることができないであろうレアすぎる車両が競売に
| まさかこういったプロトタイプを入手していたフェラーリコレクターが存在したとは | ラ・フェラーリのオーナーであればこれを見逃すことはできないだろう さて、RMサザビーズにてそうとうな「珍品」が出品 ...
続きを見る
-
フェラーリの新型ハイパーカー試作車が目撃される!クーペは2024年に限定599台、オープン版は2027年に80周年記念として199台が発売されると言われるが【動画】
| フェラーリはこの数年、多数の新型車発表にて忙しくなりそうだ | とくにこの1-2年は革新的な、そして大きな話題を呼ぶモデルが追加されると予想される さて、フェラーリは288GTO以降、「スペチアー ...
続きを見る
参照:Varryx