| エンジンパワーは385馬力にまで引き上げられており、痛快な走りを楽しめることは間違いない |
お金で買える「最高のサーキットウエポン」の1つだと考えていいだろう
さて、現在シンガー・ヴィークル・デザインやガンサーワークスらによるポルシェ911のレストモッドが大人気ですが、それらの手掛ける車両は非常に高価であり手が出ないのもまた事実。
そういった事情を鑑みてか、個体数が多くベース車両の安いポルシェ924や944をベースにレストモッドやカスタムを行うショップがいくつか登場しており、今回紹介する(アメリカはジョージア州の)モーター・ワークス・レーシングもそのひとつ。
モーター・ワークス・レーシングは「クラシカルなモータースポーツのアイコン」を現代に再現
そしてこのモーター・ワークス・レーシングの面白いところは、ガルフ、ロスマンズ、マルティニ、カストロール、JPS(ジョン・プレーヤー・スペシャル)などモータースポーツの歴史上、記憶に残る様々なリバリーを身にまとうポルシェ924のレストモッドを行うところ。
さらにはピンクピッグのようなユニークなカラーリングを採用することもあり、けっこうな注目を集めているようですね。
そしてカスタムの内容も幅広く、オリジナルから大きく変わらない状態を維持したライトチューンや・・・。
エンジンスワップや車体構造の変更を伴うような大胆なモディファイまで。
ポルシェ924「最上位レストモッド」の価格は78,000ドル
そしてこのモーター・ワークス・レーシングが提供する最上位カスタムシリーズの価格は78,000ドル(現在の為替レートにて1167万円くらい)に設定されており、そのチューニングメニューの一部を紹介すると、まず搭載されるエンジンはアウディ製1.8リッター・ターボへ(許容回転数は8,500回転、出力は385馬力にまで高められている)。
トランスミッションは986世代のボクスターから移植したケーブル式(ケーブルそのものはカスタム仕様)。
なお、エンジンにはIE製鍛造コンロッド、ARP製メインスタッドとヘッドスタッド、ビレット加工によるアジャスタブルカムギア付きハイパフォーマンスレーシングカム等が組み合わせられ、サーキット走行時の発熱を鎮めるために3インチサイズのインレット/アウトレット空対空インタークーラーが装備されています(パイプには金箔が貼られている)。
フロント部のアウタースキンは「取外し可能なカウル」へと改められ、ワイドリアフェンダーに大型リアスポイラーといった装備も。
そして驚くべきは重量わずか918kgに収まっているということで、マツダ・ロードスターよりも軽いということになりますね。
そのほかの装備としてはカスタムサスペンションにリモートリザーバーつきショック、そしてビレットキャンバープレート付きのショックタワー、アジャスタブルコントロールアーム、944ターボから移植したブレーキキャリパー、ラリースタイルの18インチホイール、Hoosier製R7タイヤ(フロント255/35、リア295/30)など。
「924」だと考えると高価かもしれませんが、911よりも安価に手に入り、しかも強烈なパワーに超軽量な車体を持つことを鑑みるに、「なかなかにいい買い物」なのかもしれません。
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