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メルセデス・ベンツEQSは1年落ちで中古価格が新車の半分、EQEでは半分以下に。そのほかアルファロメオなど「値下がりするクルマのランキング」を見てみよう

| ここまで安くなっているのであればついつい手を出したくなるが、売るときには「もっと安く」なるだろう |

なお、今回の統計は「中古販売価格」であり「買取価格」ではなく、よって買取価格はもっと安い

さて、米中古車ポータル、iSeeCARSが「もっとも値下がりするクルマ」「もっとも値下がりしないクルマ」のランキングを作成して公開。

今回の調査は2023年と2024年モデルの車両を含む(つまりおよそ1年落ち)160万台以上の車両を調査した結果をもとに集計されたものですが、少量生産車両(フェラーリやランボルギーニ、そしておそらくはポルシェのスポーツカーやマセラティなど)はここから除外されています。

全体的には「EVの値下がりが大きく」、「ハイブリッド車の値下がりが小さい」という傾向が見られ、これはそのまま新車市場の販売状況(EVに対する需要が失われつつあり、しかしハイブリッド車に対する需要は強い)によく似ているのかもしれません。

もっとも値下がりするクルマのランキングはこうなっている

そこでまずは「値下がり」するほうのランキングですが、メルセデス・ベンツEQSがトップに君臨しています。

なんと1年間でその価値を47.8%も失い、これは金額にするとなんと65,143ドル(約990万円)に換算でき、驚くべきことに新型Eクラス(894万円)よりもさらに100万円も高い数字です。

なお、このワースト10のうち5台がEVであり、そしてメルセデス・ベンツEQSや日産リーフまで幅広い価格帯のクルマが入っていて、とくにリーフは「1年落ちの中古車がとんでもなく安く買える」ということになりますが、ここまで価格が下がってしまうのは「航続距離が(アメリカ人にとって)短すぎ、実用性が低い」からなのかもしれません。

そしてアルファロメオ・ジュリア/ステルヴィオは仲良くこのリストに入り、これを見るにアルファロメオの復活はまだまだ先のことになりそうですね(アルファロメオは新CEOを迎え、中古相場の安定化を重要項目に掲げている)

車種値下がり率値下がり額(ドル)平均中古相場(ドル)
メルセデス・ベンツEQS(EV)-47.8%65,14371,132
日産リーフ(EV)-45.7%15,78618,756
52,010ジャガー F-Pace-35.4%28,55552,080
アルファロメオ・ジュリア-33.4%16,29732,467
キア EV6(EV)-33.3%18,08136,243
ヒョンデ アイオニック5(EV)-32.9%16,80534,303
フォルクスワーゲン ID.4(EV)-32.9%15,60931,870
アルファロメオ・ステルヴィオ-32.3%17,49536,630
日産ムラーノ-32.0%13,84229,458
メルセデス・ベンツSクラス-31.5%45,78199,598
L1003431

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もっとも値下がりしにくいクルマはこうなっている

そしてこちらは逆に「もっとも値下がりしにくいクルマ」。

興味深いことにレンジローバーはむしろ「値上がり」しており、そしてキア・リオ(サブコンパクトセダン)の健闘、メルセデス・ベンツGクラスの強さ、そしてハイブリッド車の人気の高さにも驚かされますが、これらのクルマについては「1年乗ってもほぼ価格が下がらない」ということを意味します。

逆にトヨタ・カムリのような新車販売における人気車種が入っていないのはやや不思議ですが、それらは「流通台数が多すぎる」ために価格を維持しにくいのかもしれません(カローラよりもキア・リオの値下がり率が小さいのも同じ理由かもしれない)。

車種値下がり率値下がり額(ドル)平均中古価格(ドル)
レンジローバー+2.8%+4,067147,311
キア・リオ-0.1%2118,682
メルセデス・ベンツGクラス-2.3%4,587196,112
フォード・マーベリック-4.1%1,38532,505
フォード・マーベリック(HV)-4.4%1,47432,039
トヨタ・セコイア(HV)-4.6%3,73777,653
トヨタ・カローラ(HV)-5.0%1,35926,038
トヨタ・RAV4(HV)-5.3%2,13137,727
ホンダ・シビック-5.5%1,57726,934
キア・スポルテッジ(HV)-5.9%2,08533,397

高級EVはある意味ではお買い得?

こういった統計を見ると気になるのが「日本での中古価格はどうなのか」。

たとえばEQSだと1年落ちの(メルセデス・ベンツ認定中古車の)EQS450が878万円で販売されており、これは新車価格である1578万円に比較すると44%の値下がりで、おおよそ北米の統計と一致します。

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そしてEQEだと1248万円の新車価格に対して2023年モデルがなんと538万円という価格で登録されており、こちらは半額以下の57%の値下がりとなっていて、ここまで価格が下がっている状況を見るに「お買い得なんじゃないか・・・」と思ったりして食指が動きそうになるものの、いかに安く買えたとしても、売却時にはさらに下がることになるものと思われ、「けして手を出してはならぬ」と自分に言い聞かせたりしています。

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参照:iSeeCars, カーセンサー

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