中国・長安汽車が「SUVとピックアップトラック」との間で変形可能なEV、E07を発売。価格は500万円台から、このスペックと先進性を考慮すると格安である

Image：Changan

｜　その内容を見れば見るほど「日米欧の自動車メーカーは中国勢に対抗できそうにない」　｜

さらには「アバター」など中国市場が好む機能が盛り込まれている

さて、先日話題になった「SUVとピックアップトラックとの間で変形が可能な」長安汽車の「Qiyuan（チーユアン）E07」。

長安汽車（Chanan）は現在NEVO、Deepal、AVATR、Changan、Kaichengといったブランドを展開していますが、”Qiyuan”はNEVOの中国名だとされるので、Qiyuan=NEVOだということに。

そしてこのQiyuan E07はグローバル展開を考えているといい、グローバル名である「NEVO」として今回発売が開始されています。

なお、E07のグレードは現時点で3つあり、ひとつはレンジエクステンダー付きEV（EREV） MAXで、この価格は249,900元（現在の為替レートにて約512万円。後に上位版が追加されるらしい）、BEV版のMAXが269,900元（約552万円）、BEV版上位モデルのULTRAが319,900元（655万円）。

NEVO E07はこんなクルマ

そこでもう一度このNEVO E07を見てみると、これは長安汽車のSDAアーキテクチャをベースとしており、SUVとピックアップトラックモードの間で変形できることが最大の特徴です。

現在NEVOでは「A05」「A07」「Q05」を展開しており、ここにQ07が加わることとなりますが、NEVOブランドの中だと（Q07は）「デジタル機能とインテリジェント機能に重点を置いた中型から大型の高級スマートエレクトリックSUV」として位置付けられ、今回の発売後、10月には量産を開始され年内から納車がはじまる予定です。

全長は5,045ミリ、全幅は1,996ミリ、ホイールベース3,120ミリという比較的大きな車体を持ちますが、エアサスペンションによって（走行速度に応じ）車高を自動調整することが可能だとされ、最小にて抗力係数を0.237Cdまで下げることが可能です。

テールエンドではピックアップトラック風のトランクデザインを採用し、電動格納式トップカバーによりSUVモードからピックアップトラックに変身することとなりますが、トランクの耐荷重は300kgで、大人5人が同時に踊れるほどの積載量を誇ります。

その他の特徴としては、長安汽車が独自に開発したレベル2+の高度運転支援機能や車載衛星通信などがあり、長安汽車によればこれらは「世界初」。

搭載されているセンサーは2つのLiDAR、5つのミリ波レーダー、12の超音波レーダー、および11の高解像度カメラで、NVIDIA製Orin-x インテリジェントドライビングチップを搭載しています（このスペックを考慮すると、やはり相当に割安な価格設定である）。

EREVにはシングルモーターとデュアルモーターの2つのバージョンが設定され、まず発売されているのは310馬力版のシングル（リア）モーター版で、後にはフロントに176馬力のモーターが追加されたデュアルモーターバージョンが登場予定。

いずれもレンジエクステンダーは141馬力を発生する1.5リッターターボ、バッテリーパックの容量は39.05kWh、レンジエクステンダーを作動させない状態での走行距離はシングルモーターで200km、デュアルモーターだと185kmだと説明されています。

EV版だとシングルモーターバージョンには 338馬力のエレクトリックモーター（リア）が搭載され、デュアルモーターバージョンだとこれに252馬力フロントモーターが追加されることに。

これらはすべて三元リチウムイオンバッテリーパック（容量不明。数種類が最終的にラインアップされるようだ）が組み合わせられ、551km〜1,000 km の航続距離を実現するそうですが、800V高電圧急速充電もサポートし、約15分の充電で365kmの航続距離を確保します（やはりこのスペックでこの価格は驚異的である）。

なおインテリアはミニマルだとされ、独立したメーターパネルはなく、かわりに28.86インチのAR-HUDシステムと15.4インチのセントラルディスプレイが設置され、このディスプレィが情報表示と操作機能のほとんどを担当することとなるもよう。

そのほか助手席からはルーフに設置されたエンターテイメント スクリーンにアクセスでき、AI音声アシスタントを介してスクリーンを起動したり開いたりすることができるのだそう。

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参照：Changan