| 更にアストンマーティンはインフォテイメントシステムとハイブリッド、ロールス・ロイスは品質を重視 |
求人内容を見ると「その時重視する方向」が見えて面白い
さて、ぼくがときどきチェックするのが「自動車メーカーの求人」。
転職を考えているわけではありませんが、単に「どういった求人が出ているのか」気になること、そして求人の内容によってはその自動車メーカーが次にやろうとしていることが明確になること、そして求めるスキルや給与などに興味があることから「ふと気づいたときに」これらを見るようにしているわけですね。
-
フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレン、ポルシェのようなスーパーカー/スポーツカーメーカーではどういった求人があるのか?やっぱり語学スキルは必須、けっこうハードルは高い
| スポーツカーメーカー、スーパーカーメーカーで働こうと思うならば、日本語の他に二か国語は話せないと難しそうだ | ただしインターンであればもうちょっとハードルは低い さて、ときどきぼくが検索するのが ...
続きを見る
フェラーリではこんな求人が出ている
そこでまずはフェラーリにつき、現在は23のポストが求人情報として出されていて、勤務地は「イタリア、アメリカ、シンガポール」の三カ国、そして職種としては「シートの開発」「塗装のスペシャリスト」「ソーシャルメディアのスペシャリスト」「センサーのスペシャリスト」「法務担当」「セールスマネージャー」「マーケティング」など、そしてあとはインターンシップ。
ちなみにですが、シンガポール勤務に絞ると「セールスマネージャー」「マーケティング」の2つに集約され、前者は「韓国語必須」後者は「韓国語と日本語必須」となっており、今後フェラーリは韓国を重視するのかもしれません。
参考までに、この「セールスマネージャー」の仕事は多岐にわたり、「販売管理(とくにフェラーリ・コリアの受注状況の毎日のチェック)」「販売の予測立案」「キャンペーンの立案」「中古車の販売分析」「スペシャルモデルと限定モデルを販売する顧客リストの作成」などが挙げられています(全部で15の項目がある)。
そして”求められる条件”だと「ビジネスマネージメントや国際貿易、それに類する学位」「5-8年にわたるラグジュアリーブランド/カーメーカーでの国際的な勤務経験(必ずしも自動車メーカーのみではなく、ラグジュアリーブランドでの経験も重視されている)」「優れた対人・コミュニケーションスキル」「明確な実績」「高いレベルでの(目標達成のための)柔軟性」「期限内にプランを立てて実行し結果を出す能力」「高いモチベーションを維持しチームを率いることができる能力」、そして「ネイティブレベルの韓国語」「ビジネスレベルの英語」「PC操作スキル(これはマイクロソフト オフィス程度が要求されているので高いレベルではない)」「韓国の運転免許と国際免許」「労働時間の40-50%を出張に費やす意思」。
これらを見ると、相当に高いレベルのスキルと経験、ならびに確固たる意志が求められているということがわかり、フェラーリに転職することは非常に難しいのかもしれません(ただ、今回募集されているのは管理職クラス、プロフェッショナルばかりなので、自ずと求められるレベルも高くなる)。
なお、明確に出されている求人のほか、自分で「自分を売り込むための」フォームも用意されているので、ここぞと思う人はフェラーリに応募してみるのもアリだと思います。
そのほかの自動車メーカーではこんな求人が出されている
そこでほかの自動車メーカーの求人を見てみると、ランボルギーニだと「ビークルセーフティ」「エレクトロニクスソフトウエアのバイヤー」「モータースポーツ部門のアフターセールス」「モータースポーツ部門のコンセプトカー製作」「モータースポーツエンジニアリング」「モータースポーツワークショップのリーダー」「モータースポーツ部門でのパワーユニットとエレクトロニクス関連エンジニア」「アドペルソナムでの製作要員(エキスパート)」といった求人があり、これを見ると「車両開発」そして「モータースポーツ」を重視していて、とくに後者ではこれまでにない規模での展開がなされる可能性もありそうですね。
アストンマーティンだと「サービスアドバイザー」「プランニングマネージャー」「CADデザイナー」「インフォテイメントシステムの開発」「ヘッドアップディスプレイの開発者」「会計」「ハイパーカーエンジニア」「パワートレーン開発」「内装品質のスペシャリスト」「ハイブリッドエンジニア」「バッテリー開発」「インバーター開発」等の求人が出されており、インフォテイメントシステムとハイブリッド関連が多め、しかし興味を惹くのは「ハイパーカーエンジニア(ただし勤務地は英国本社ではなく米国各地と記されている)。
なおマクラーレンの求人は現在表示エラーで見ることができず、ロールス・ロイスで出されている求人は「ビスポーク部門の購買」と「車両の総合品質管理」。
前者はいわゆる「オーダーメイド」に関する可能性を拡げるもので、「顧客の要望を満たすために様々な素材や加工に関する限界をプッシュする」役目を負い、後者は「品質」といえども完成車を様々な方法を用いて計測を行い分析する職務であり、いずれもロールス・ロイスらしい求人だと言えそうです。
あわせて読みたい、関連投稿
-
ランボルギーニ、フェラーリなどスーパーカーメーカーで働くにはどうするのか?各社の求人情報を集めてみたらフェラーリでは「東京でマーケティング職」を募集中だった
| いずれのメーカー、いずれの職種もかなり”ハードルは高い” | さて、先週あたりにランボルギーニのウエブサイトが大きく回収され、より見やすくグラフィカルに、そして日本語ページもより多く(これまでは一 ...
続きを見る
-
ポルシェ911のレストモッドで知られるシンガーが「多忙につき、大量に求人」公開!様々な分野での募集が開始されるも、求められる技術レベルはかなり高いようだ
| さすがジンガーだけあって「アイデアに優れる職人」が優先事項 | さて、ポルシェ911の空冷モデルを美しくレストモッドすることで知られるジンガー(シンガー)・ビークル・デザイン。ロサンゼルスに拠点を ...
続きを見る
-
フェラーリやランボルギーニなどスーパーカーメーカーにはどんな求人があり、どういった条件があるのか?なおアストンはデザイナーを募集中
| いずれも求人の条件はかなりハードルが高いようだ | さて、時々気になってチェックしているのが「スーパーカーメーカー(日本法人ではなく本社)はどんな職種を募集しているのか」。ぼく自身が求職活動を行う ...
続きを見る