| たしかに驚きの金額ではあるが、これだけ高度にパーソナライズされたブガッティが世に出ていることを考慮すると「驚くことではないい」のかも |
さらにはどんどん「高額な」カスタム手法が誕生している
さて、車種や生産量が極端に少ない割に話題へと登ることが多いブガッティですが、その顧客は富裕層に限定されていて、様々なカスタマイズが施されることにより、理論上、どのクルマも一台として同じものはないと言えます。
そしてブガッティのクルマは「維持費が(非常に)高い」ことでも知られていますが、実際のところ高額なメンテナンス費用が過去にも何度か公開されており、しかしほとんど語られることがなかったのがそのオプション価格(オーナーはその価格を公言しないようにブガッティから口止めされているのかもしれない)。
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ブガッティの顧客は自身のクルマのカスタムを行うために約8000万円を投じている
ただ、今回はブガッティ・リマックCEO、メイト・リマック氏がトップギアとのインタビューにてこの金額について語っており、それによればなんと「ブガッティの顧客は、1台あたり約50万ユーロ(現在の為替レートにて7930万円)をカスタム(パーソナリゼーションのために)投じている」。
この金額はそのあたりのスーパーカーよりもずっと高価で、ランボルギーニ・レヴエルト、フェラーリ12チリンドリやプロサングエの車両本体価格よりも高額であり、文字通り驚愕の水準だといっていいかもしれません。
「私たちは顧客と一緒に特別なプログラムを行っており、我々のクルマはますますカスタマイズされています。すべてのクルマが実際に非常に特別なもので、現在、私たちは車両一台あたり50万ユーロのカスタマイズを行っています。」
リマックCEO、メイト・リマック
もちろん「ますます」カスタムされるようになった背景について、オーナーが「自分仕様」のクルマに乗りたいと願うケースが増えたことも関係しているとは思いますが、それに応えるかのようにブガッティが様々なカスタムに関する技術(バギュ・ドゥ・ルミエールやグラデーション、ハンドスクリプトなど)を開発し提示してきたからであるとも考えられ、よってこの金額は「ブガッティとその顧客との」相乗効果によって高められたものであるとも考えられそうです。
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参考までに、この「50万ユーロ」は車両金額に比較するとそう大きな割合ではなく、ボリードの車両本体価格が400万ユーロ、W16ミストラルが500ユーロ、トゥールビヨンの380万ユーロに比較すれば10~13%程度に留まっています。
一方でポルシェだと(乗り出し時に)オプションが占める比率が30%にも達しているといい、これはこれでまた驚くべきレベルで、フェラーリやランボルギーニ、ロールス・ロイスも「相当な水準」にあるのかもしれませんね。(こういったオプションは利益そのものが厚いので、いずれの自動車メーカーもこのレベルを目指そうと考えているが、この域に達するのは容易ではない)。
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