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ブガッティが「最後の(500台目の)シロン」を作り終えたと発表。登場から8年の間に培われた技術、そして記念碑を内外装に再現し「ルルティム」と命名される【動画】

ブガッティが「最後の(500台目の)シロン」を作り終えたと発表。登場から8年の間に培われた技術、そして記念碑を内外装に再現し「ルルティム」と命名される【動画】

| ただしブガッティはこれからボリード、W16ミストラルの生産を行うことに |

一方、6月にはシロン後継ハイパーカーの発表が控えている

さて、ブガッティがついに「500台目」、つまり最後のシロンを作り終えたと発表。

この「500台」というのは8年前に発表された際に計画されていた台数であり、ついにブガッティはその予定台数を作り終えたということになりますが、最後のシロン(スーパースポーツ)は「2018年にはじめて公開されたシロン」が身にまとっていたアトランティック ブルーとフレンチ レーシング ブルーのカラースプリット、しかし最も新しい解釈を採用しています。

もちろんこの素晴らしいデザインと仕上げを行ったのばブガッティのパーソナリゼーションを担当するチーム、シュールムジュール。

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後のブガッティを定義したタイプ35の最初のレースは問題だらけだった。「完璧な状態で生まれることはありません。 完璧は、失敗を認識し、改善することで得られます」
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「500台目の」ブガッティ・シロン・スーパースポーツはオリジナルのデザインを「再構築」

この500台目のシロン・スーパースポーツは「L’ULTIME(ルルティム)」と命名され、ブガッティの持つ優れた能力と、過去8年間の技術とサヴォアフェール(伝統と匠の技)の進化を象徴する存在だと紹介されています。

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上述の通りボディカラーは「フレンチ レーシング ブルー」と「アトランティック ブルー」の二色構成ですが、これらはCラインを境界とした塗り分けではなく「グラデーション」によって再現されていて、これは2018年の発表当時にはまだ取り入れられていなかった技術であり、このシロン・ルルティムにはこういった「過去8年間の進化」が随所に、そして存分に反映されているわけですね。

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ボディパネルの形状そのものは通常のシロン・スポーツに準じるものの、細部には「特別仕様」が散りばめられており、たとえばフロントの「マカロン」エンブレムはこのモデル専用の「ブルー」。

参考までに、このエンブレムは顧客の指定によって容易に変更することができないとされ、ブガッティが許可した場合にのみ、こういった仕様変更がなされます。

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なお、シロンのボディワークは高速走行時に視界がぼやける特有の現象にインスピレーションを得ており、そのために「停止時でさえ比類のない最高速度を物語る」かのようなイメージを見るものへと与えますが、そのベースにあるのはブガッティのDNAでもある「フォームはパフォーマンスに従う」という精神。

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ブガッティ・シロン・スーパースポーツ「ルルティム」にはシロンが8年間で築いた伝説が手書きにて再現される

実際にシロンはそのパフォーマンスをいかんなく発揮し、これまでにも世界最高速記録はじめ様々な記録を打ち立てていて、この8年の間、時の試練に耐え、職人技とパフォーマンスの頂点に君臨し続けてきた証、そして限界を押し広げ、これまで想像もできなかったベンチマークを設定しハイパーカーの基準を書き換えてきた証明として、その伝説に関連する場所や出来事が「手書きで」ボディ表面に描かれています。

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かくしてブガッティのシュール・ムジュール・チームはこの「シロンの最後にふさわしい」最後の一台を作り上げることとなったわけですが(フロントにサイドマーカーがあるので、北米の顧客がオーダーした車両だと思われる)、ボディに描かれるのは2018年のジュネーブでの発表、シャンティイでの登場、ポール・リカール・サーキットでのテスト段階、(VWの所有する)エーラレシアン・テストトラックでの時速300マイルの走行など。

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さらに最後のシロンを記念して、外装、ホイール キャップ、リア ウィングには手書きで「500」が再現され・・・。

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この数字はブガッティが誇るW16パワートレインを収容するエンジンカバーにも刻まれています。

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さらにブガッティの伝統は様々な形で車両に反映され、ホイールもまたブガッティらしいブルーではあるものの「前後色違い(しかもフロントにのみ外周にラインが入る)」。※ブレーキキャリパーもブルーである

ドアミラーにはフランス国旗、フロントグリルはブガッティの象徴である「アトランティック ブルー」で仕上げられ、中央にストライプが入った特別な馬蹄形メッシュが採用されています。

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ブガッティ・シロン・スーパースポーツ「ルルティム」のインテリアもまた「ブルー」

このブガッティ・シロン・スーパースポーツ「ルルティム」のエクステリアはブルーづくしではありますが、インテリアにも同様のスキームが用いられ、ベースとなるのは「ディープブルーレザー」と「ブルーカーボンマット。

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ところどころに「フレンチレーシングブルー」が使用され、各ドアパネル(とダッシュボードの一部)には手作業でカット、縫製された手織りの「ディープブルー」レザーが採用されており、これは他のシロンにはない特徴だと思います。

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シートのヘッドレストには「500」の刺繍、サイドのステッチにはフレンチカラー。

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ブガッティブランドは、純粋なパフォーマンスだけでなく、絶対的な職人技、洗練性、優雅さに基づいて構築されており、自動車分野のまさに頂点を形成しています。この特別なスーパースポーツは、時代を象徴するシロンファミリーの最後の傑作であり、それらの価値を体現し、比類のないコア特性を容易さと目的に見事に結び付けています。この特注の芸術作品で、私たちはシロンの8年間の壮大な旅を、未知の世界とともに再現しました。

世界中で起こった忘れられない瞬間の数々は、数え切れないほどの業界初の画期的な進歩と世界初のユニークな成果を生み、シロンのファンを数多く生み出しました。この500台目となる最後のシロンは、自動車の歴史に永遠に刻まれる決定的な遺産を捉え、ボリードとW16ミストラルの生産から始まり、6月に発表されるニューモデルにまで続く、輝かしい新しい章への道を開く、ふさわしい別れです。

ブガッティ・オトモビルCEO クリストフ・ピオション
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今回ブガッティは。このシロン・スーパースポーツに採用される”きらめくディテール”のすべてにおいてブガッティの持つ卓越性の模範を示し、「ただ速いだけではなく」、非常に高い芸術性を持つクルマであるということを証明していますが、おそらくはこれから発表されるシロン後継モデルにおいてもこれら職人技が「さらに磨き上げられた形で」盛り込まれるものと思われ、ブガッティとしてはすでに「比類のないパフォーマンス、卓越性に浸った贅沢、最高級の素材と最も並外れたサヴォアフェール」による新たな章を書き記す準備ができているのかもしれません。

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ブガッティ・シロン「最後の一台」、L'LTIMEを紹介する動画はこちら

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参照:Bugatti

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