Image:Jaguar
| ただしこの奇っ怪なコンセプトカーが「どの程度このデザインを保って」発売されるのかは不明である |
正式な議論は市販バージョンが公開された後に行うべきかもしれない
さて、ジャガーは「ブランドをリブートする」と発表し、その新しい方向性を示すアーティスティックなコンセプトムービーを発表していますが、これにはクルマが一切登場せず、よって「ジャガーは自動車メーカーをやめてファッションブランドになるのか・・・」と揶揄されたほど。
そしてその動画の内容が不可解として各方面から強烈は批判を浴びているのですが、今回その批判を加速させそうなコンセプトカー「タイプ00」が発表され、さらには元『トップギア』および『グランドツアー』のホスト、ジェームズ・メイがジャガーを擁護する発言を行ったことでいっそう状況が盛り上がっています。
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ジャガーがクルマというよりも「アート」「建築物」的なコンセプトカー、”タイプ00”を発表。この定規で引いたようなデザイン、鮮やかな色使いは市販モデルにも反映されるようだ
Image:Jaguar | ただし市販モデルでは「2ドア」ではなく「4ドア」となるもよう | このタイプ00はまさに「社運をかけた問題作」だと言えるだろう さて、ジャガーがマイアミ・アートウィークに ...
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「新しい車の発表をこれほど楽しみにしたことは記憶にない」
そしてジェームズ・メイは2024年12月2日に放送されたBBCラジオ4の『トゥデイ』にて自身の見解を述べ、「これだけ(良くも悪くも)話題になっているということは、ジャガーが新しいキャンペーンによって何かをもたらしたことに違いないですよね」と述べ、「これほどまでに新型車の登場を心待ちにした記憶は他にない」とも。
さらに同氏はジャガーの最近の苦闘についても言及し、「私が理解している限り、ジャガーは伝統や遺産に頼りすぎていて、その結果、車作りの世界ではもはや小さな工房のようになってしまったったようです。ソーシャルメディアは、そのようなことを言っている人で溢れているが、事実として、それは機能していなかった。なぜなら、ほとんどのジャガーが売れていなかったからです」と述べ、「だから、新しいアイデアが必要だ。私はそれが何なのかはわからないし、あの広告はちょっと冗談に思える部分もあって、次は巨大なジャガーが出てきてみんなを食べちゃうんじゃないかって感じがしますが」と冗談を交えつつ”変わる必要”を主張しています。
Image:Jaguar
それでもやはり、ジェームズ・メイはジャガーが正しい方向に進んでいることを望んでいると述べ、「私はビジネスパーソンではないし、マーケティングや広告についても詳しくない。ただ、心の中で、彼らが本当に現代的な何かを作り上げ、最後の瞬間に伝統を無理に押し付けたようなものを出さないことを願っています」とも。
さらにジェームズ・メイは(このコンセプトカーが発表される前に)「私はE-Typeからはもう先に進むべきだと思っている」と述べていて、過去の遺産にすがることをやめ、新しいジャガーとしての再出発を望んでおり、その意味において今回のコンセプトカーは同氏の期待に沿ったものであったのかもしれませんね。
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