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| DBX 707を超える存在へ──新型アストンマーティン DBX Sが登場 |
アストンマーティン自らが「歴史を塗り替える」
アストンマーティンは「世界最強のラグジュアリーSUV」としてDBX707を発売していますが、このDBX707はその「驚異的なパフォーマンスゆえ」、90%以上の顧客が標準モデルよりも707を選ぶという結果を残すこととなっています。
つまりは「いかに高額であっても、比類ない存在は顧客に受け入れられる」ということが証明されており、アストンマーティンはその経験を活かして今回「さらにハイパフォーマンスな」新型モデル「DBX S」を投入すると発表し、ここにパフォーマンス、軽量化、そしてデザインを進化させ「たハイエンドSUV」が誕生したわけですね。
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アストンマーティンDBX Sは717馬力へ進化、ハイパーカー「ヴァルハラ」の技術を投入
新型DBX Sは、同社が発表したハイパーカー「ヴァルハラ(Valhalla)」に採用されるターボ技術を取り入れており、その結果出力が707馬力から717馬力へと向上。
新設計の大径コンプレッサーホイール付きターボを搭載し、高回転域での加速感が強化された、と説明されています。
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なお、以下の通り0-100km/h加速と最高速はDBX707とは変わらず、しかし0-200km/h加速は0.3秒短縮され、つまり俊敏性が向上している、ということになりますね。
- エンジン: 4.0L ツインターボV8ガソリン
- 最高出力: 717 hp(+20 hp)
- 最大トルク: 663 lb-ft(変わらず)
- 0-100km/h加速: 3.3秒(据え置き)
- 最高速度: 310km/h
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【サウンド&トランスミッション】エキゾースト強化&鋭いダウンシフト
新型DBX Sは新設計のクワッドエキゾーストシステムを搭載。
アストンマーティンは「V8エンジンの咆哮をさらに際立たせた」と表現していて、まさにこのDBX Sは“爆音SUV”ともいえる存在となり、SUV市場では大きな武器となるのかもしれません。
トランスミッションは今までと同じ9速湿式クラッチATながら、ダウンシフトの反応がよりアグレッシブとなるように変更済み。
駆動方式は従来通り、リア100%・フロント最大50%までトルク配分可能なAWDとなっています。
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【軽量化オプション】SUV初のマグネシウムホイールも選択可
新型DBX Sでは軽量化オプションが豊富に用意され、最大で45kg以上の減量が可能です。
- カーボンファイバールーフ: -18kg
- マグネシウム23インチホイール: -19kg
- ポリカーボネートグリル: 重量非公表(効果は限定的)
なお、この「マグネシウムホイール」はSUVとしては世界初の採用で、バネ下重量の軽減によってハンドリング性能が向上すると説明されていますが、マグネシウムは酸化に弱いため、大型SUVにありがちな「縁石ヒット」には要注意なのかもしれません(ホイールに傷が入ると、そこから腐食が進む可能性がある)。
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【シャシー&ステアリング】サスペンションは707譲り、操舵性はアップ
サスペンションはDBX707から引き継がれたエアサス+電子制御ダンパー構成。
ただし、新型ではステアリングギア比が4%高速化され、最小回転半径も約45cm短縮されることで取り回し性能が向上しています。
【エクステリア】専用ブラックグリル&新エアロ採用
デザイン面では、DBX707と差別化されたポイントが多数。
- ブラック仕上げのフロントグリル
- 新形状のスプリッター、ディフューザー、サイドスカート
- 選べるボディストライプ(レッド/シルバー/グリーン)
カーボン素材での仕上げも選択でき、見た目にも”パフォーマンス志向”が強く打ち出されているようですね。
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【インテリア】アルカンターラ満載&ヘリンボーンパターン
キャビン内では、ヘリンボーン柄シートとカーボンルーフと連動したルーフ装飾が特徴的で、アストンマーティンらしい優雅かつ精緻な仕上げにて、ライバルとは一線を画す雰囲気を醸し出しています。
- アルカンターラ内装: ダッシュ、ドア、センターコンソールなど広範囲に使用
- セミアニリンレザー: オプションで全面本革仕上げも可能
すでにこの新型アストンマーティン DBX Sは受注可能な状態にあり、デリバリーは2025年第四四半期から開始されることについてもアナウンスされています。
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