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ハイパーカーコレクターが語る「ハイパーカーの入手・維持にかかる苦労」。なおヴァルキリー、そしてAMG Oneは「注文をキャンセルした」【動画】

ハイパーカーコレクターが語る「ハイパーカーの維持にかかる苦労」。なおヴァルキリー、そしてAMG Oneは「注文をキャンセルした」

| やはりスーパーカーの維持にはオーナーにしかわからない問題があるようだ |

さらには「維持」意外の問題も

さて、米国在住の大富豪にしてスーパーカーコレクター、マニー・コシュビン氏が1ヶ月ぶりに自身のYouTubeチャンネルを更新し、自身のコレクションにかかわる最新の情報を公開。

その内容としてはパガーニの維持トラブル、フォード・マスタング GTDの納期、幻のメルセデス・ベンツ SLRマクラーレン HDKロードスター、ケーニグセグ・ジェスコの記録、そしてアストンマーティン・ヴァルキリーとメルセデスAMG ONEをキャンセルした理由まで。

まさに彼のリアルな自動車ライフとハイパーカー業界の裏側をさらけ出す内容となっています。

マニー・コシュビン、動画活動再開の舞台裏と愛車たち

マニー・コシュビン氏はイランからの戦争難民として米国へと身一つで移住し、ホームレスを経て不動産投資によって成功したという人物。

熱心なハイパーカーコレクターとしても知られる一方、精力的に動画を公開するユーチューバーとしても有名ですが、なぜかこの1ヶ月は動画を公開しておらず、その理由は「多忙な日々や個人的な事情、そしてオンライン上での”ドラマ”が原因で動画制作から遠ざかっていた」から。

ただ、直近では最大の懸念であった息子さんの健康問題が落ち着きつつあること、そして多くのファンからの温かいメッセージに励まされたことが今回のアップデート動画の公開に至ったと述べており、同氏いわく「オンライン上のネガティブな情報にモチベーションを奪われていたものの、応援してくれるファンの存在が自分を再びカメラの前に立たせた」とのこと。

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マニー・コシュビン氏の「最新カー事情」

そこで今回の動画の内容をかいつまんで見てみたいと思いますが、まずは「愛車パガーニの意外なトラブル」。

これはパガーニ・ウアイラ・エルメスの充電に関するトラブルで、充電器の磁気式フラップが時々外れてしまい、しかし充電できずにバッテリーが完全に上がってしまうとバッテリーの交換が必要になるため、新しい充電器を作る必要があったとのこと。

さらに、このパガーニはなんと8ヶ月もの間運転していなかったそうで、メカニックからはもっと運転してオイル含むフルードを循環させるように言われたと話しています。

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そして同氏のガレージに今後加わる可能性のあるモデルや、現在のプロジェクトについてにも話は及び、まずは先般より購入を検討していたフォード・マスタングGTDにつき、(今年の割り当ては全て完売していたものの)来年の割り当てを確保できたと明かしていますが、このクルマは(フォード車でありながらも)カナダのマルチマチックにて製造されるため、購入には高額な関税がかかる可能性がある点も指摘しています。

そして同氏はメルセデス・ベンツ SLRマクラーレン HDKロードスターについても言及していて、もともとマニー・コシュビン氏はメルセデス・ベンツ SLRマクラーレンのコレクターとしても知られており、ここへ現在「HDKロードスターを加えようと」画策中。

しかしながらこのクルマは売り物が出る類のものではなく、よってマクラーレンに製作を依頼する必要があるのですが、そのためには(新規に車両を製造できないので)ベースとなるドナーカーが必要です。※加えて、すでに保有しているメルセデス・ベンツ SLRマクラーレン HDK(クーペ)と同じ仕様にてロードスターを制作したいという意向を持っている

ただし程度の良いメルセデス・ベンツ SLRマクラーレン ロードスターを探すことは非常に困難で、彼が探しているような条件の車はほとんどなく、価格も高騰しており、現在では50万ドル(約7,500万円)近くで取引されているとのこと。

マニー氏自身は、10年前に白いSLRを24万5000ドルで購入したと明かし、当時の価格と比較して大幅に値上がりしている状況に驚きを隠せない様子ではあるものの、彼はSLRマクラーレンが「自動車史の一部」であり、50万ドルでもまだ価値のあるクルマであるとも捉えていることを明かすなど、継続的にドナーカー探しを行っているようですね。

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アストンマーティン・ヴァルキリーとメルセデスAMG Oneは「キャンセル」

さらに同氏の話は様々な方面にわたり、まずケーニグセグ「サデアーズ・スピア」がグッドウッドでのイベントにて記録を更新したことに触れ、「信じられない」「これまでで最速のケーニグセグになるだろう」と興奮を隠せない様子。

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そして同じくグッドウッドにて印象に残るクルマとしてパガーニ・ウアイラRを挙げ、その理由は「おそらく地球上で最高のサウンドを発するから」。

なお、イギリスのランザンテがパガーニ・ゾンダ・レボルチオンをストリートリーガル化したというニュースにも触れ、自身が所有するパガーニ・ウアイラBCをストリートリーガルにしようと試みたものの、成功しなかったとも語っています(サーキット走行向けに設計されているので冷却のためのファンがなく、アイドリング時にすぐにオーバーヒートしてしまうため、交通量の多い場所では運転できないとのこと)。※ランザンテは、アストンマーティン・ヴァルカン、ランボルギーニ・セスト・エレメントなど様々なクルマを公道走行に対応させることで知られる

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そして最後に触れたのは「アストンマーティン・ヴァルキリーとメルセデスAMG Oneの注文キャンセル」。

まずマニー・コシュビン氏は、アストンマーティン・ヴァルキリーのオーダーをキャンセルしたことについて、当時「法外な保証金」を前払いするよう求められたこと、ニューヨークでの引き渡しを予定していたにもかかわらず「部品待ち」を理由に断られたこと、そしてカリフォルニアでのサービス部門がなく、メンテナンスの際は車両をメキシコまで送る必要があると告げられたことなど、複数の不満が重なったためだと説明しています。※たしかに同氏はほとんどヴァルキリーに関する動画をUPしておらず、あまりアストンマーティンに対していい印象を持っていなかったようだ

500万ドルものクルマであるにもかかわらず、サービス体制が貧弱で、さらには一方的に要求を通そうとするアストンマーティンに対し信頼を失った結果のキャンセルだったそうですが、ヴァルキリーを巡っては様々な問題も報告されており、一部顧客との間になんらかのトラブルが存在することは間違いがないもよう。

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一方、メルセデスAMG Oneのキャンセルは「不満」とは別のところにあって、こちらは「泣く泣くのキャンセル」なのだそう。

すでに50万ユーロ(約7,500万円)のデポジットを支払い、最も楽しみにしていたクルマだったそうですが、1年以上にわたって「ショー&ディスプレイ」用車両としての許可が下りず、さらには27%から12%もの高額な関税、そしてアメリカ国内で公道走行できないという状況が重なり、キャンセルという決断に至ったようですね。※アメリカでは、公道走行出来ないクルマであっても、「ショー&ディスプレイ」用として認可を取得すれば、限られた距離ではあるが公道の走行が可能である

ただ、同氏は「将来的には「ショー&ディスプレイ」が認められれば、プレミアムを支払ってでも購入する意思を示しており、、「手に入れられないことはない」と冷静に状況を分析しています。

なお、アストンマーティンとは逆に、メルセデス・ベンツからは丁重な対応を受けたそうで、将来的にはF1エンジンではないものの、非常にパワフルで公道走行可能な限定モデルが提供されることを期待しているとも語っています(たしかに同氏は多くのメルセデス・ベンツ関連動画を公開している)。

不動産王、マニー・コシュビン氏が自身のカーコレクションの「近況」を語る動画はこちら

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参照:Manny Khoshbin(YouTube)

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