
Image:IWC
| いつも気になるブランドではあるものの、なぜか手を出すのがためらわれる |
明確ではないものの、そこにはおぼろげながらも「自分なりの理由」が見えてくる
さて、世の中にはいろいろな腕時計メーカーがあり、それぞれのファンを抱えていますが、ぼくは「特定のメーカー(ブランド)にこだわらず、様々な製品を購入してみたい」タイプです。
ただ、それでも「購入に至らない」腕時計ブランドがいくつかあり、その中のいくつかは「興味がないわけではなく」、欲しいと考えるのに購入できないブランドが存在します。
ここでその理由、「なぜなのか」について考えてみましょう。
IWC シャフハウゼン
まず、ぼくは「常に気になっているのに買う機会が訪れない」腕時計メーカー筆頭はIWC。
アクアタイマー、ポートフィノ、インヂュニア、トップガンなど様々な人気モデルを擁しており、しかしぼくがこれまでに購入したことがあるのは「アクアタイマー」のみ(しかもずいぶん前)。
Image:IWC
そしてIWCの腕時計をなかなか購入しない理由としては(ぼくが考えるに)「デザインが普通だから」。
つまることろ、多くのモデルが「丸いケースにラグを取り付け、そこへストラップを装着した」という数十年も変わらない、どこにでもあるスタイルを採用していることに起因しており、革新性が感じられないという印象を持っているわけですね。
もちろん、そのシンプルな中にも光る技術があることは認識しているのですが、腕時計に関する技術は「スーパーカーやハイパーカーの性能」と同様に高止まりしており、性能(技術)以外の要素が求められるのが現在の腕時計業界であり、その部分においてぼくの興味を惹かないということになりそうです(時間を知るための正確性を求めて腕時計を購入する人は少数だと思われ、よって現代の腕時計だと機能性は排他的なアドバンテージになりにくい)。
Image:IWC
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ただ、もちろん「オーソドックスな腕時計」を求める人も多く、日常的にスーツスタイルで仕事をする人も少なくはなく、かつ「あまり目立ってはならぬ」人もいるため、そういった環境にいたのであれば、ぼくもIWCの腕時計をいくつか購入していたのかもしれません。
ブランパン、ジャガー・ルクルトもぼくにとって「同様のポジションにある」ブランドです。
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ブライトリング
そして次はブライトリング。
ブライトリングも比較的気になるブランドではあるものの、過去にナビタイマーを購入したのみでその後は縁がない状態です。
そしてブライトリングを購入する機会がない理由は(IWCにも通じるものの)「あまりに定番すぎるから」「モデルチェンジしないから」。
Image:Breitling
ブライトリングはチョコチョコと新作を発表するものの、その変更範囲が大きくはなく、そのために「変わり映えしない」という印象を受け、「いつでも買える」と考えてしまうことに理由があるのだと考えています。
実際のところ、ロレックスの腕時計ではディスコンになると価値が上がり、そのウワサが流れただけでも相場が上がったりするので、「今しか買えない」という飢餓感を創出するのはけっこう大事なことなのかもしれません。
ただ、「変わらない」のがブライトリングの良さでもあるので(安心感がある)、むやみにデザインを変えてゆくと逆にファンの流出を招く可能性もあり、ここがむずかしいところでもありますね。
Image:Breitling
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なお、ぼくはミリタリー系の腕時計が好きなのでベル&ロス、パネライについては比較的手を出す機会が多く、しかしそれらは「基本的なデザインは変わらないものの」、コンセプト(パネライだとネイビーシールズ、ベル&ロスだと発光シリーズなど)、そして素材についての先進性が感じられ、もしブライトリングが「セラミック」「カーボン」などを使用した画期的な新シリーズを展開すれば購入に走ることとなりそうです。
タグ・ホイヤー
そしてタグ・ホイヤーもやはりぼくにとっては「常に興味の対象」ではあるのですが(実際にこれまでには数本を購入している)、最近は今ひとつ購入する気が起きず、その理由は「価格と仕上げとのバランスがイマイチだと考えるから」。
Image:TAG Heuer
たとえば面取り、エッジの仕上げ、そもそものデザイン性は(ぼくにとって)価格に見合っているとはあまり思えず、そして時々発売する「非常に高価な」モデルにおいてもタグ・ホイヤーは「定番モデルと同じような仕上げの針」を使用したりするので(高価なモデルにはそれなりの針が必要である)、そもそもブランドとして価格納得性を演出する方法がうまくつかめていないのかもしれません。
よって、現時点でタグ・ホイヤーを購入するならば、比較的安価な、たとえばフォーミュラ1に限られるだろう、と考えています。
Image:TAG Heuer
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ブルガリ
そしてブルガリもやはりぼくにとっては「魅力的」。
とくに「オクト」系はそのデザイン性において追随を許さないとまで考えているものの、それでもなぜか購入にはいたらず、ぼく自身にとっても「ちょっとナゾ」。
Image:BVLGARI
つまりなぜ買わないのかがわからない(それでもこれまでに3本購入している)のがブルガリですが、中古市場での相場があまりに安定しないからなのかもしれません。
加えて、ブルガリの持つブランドイメージそのものがぼく自身とはマッチせず(ぼくはそもそもラグジュアリーとは縁遠い人間である)、ブルガリの腕時計がもうちょっとカジュアルであったなら(しかしそれはブルガリではない)購入する可能性があったのだろうか、と考えたりします。
同じようなポジションだとフランクミュラーが挙げられ、こちらも気になるものの「ブランドイメージ的に」自分にはフィットしないだろうと考えて”なかなか購入できないまま”に終わっています。
Image:BVLGARI
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一方、同じジュエリーブランドであってもカルティエの腕時計は実際に数本購入しており、ハイブランドというくくりだとシャネルそしてルイ・ヴィトンの腕時計も何本か購入していますが、それらの購入に至った腕時計はある程度「カジュアルでスポーティー」でもあり、装着するシーンを選ばないという汎用性も。
よってこの「汎用性」もぼくにとっての「ひとつの判断基準」なのかもしれません(ただ、”アルミニウム”は高い汎用性を持ち、直近で購入する可能性がある)。
ゼニス
ゼニスはその独自性や革新性において非常に高く評価しているのですが、今に至るまで「1本も購入したことはなく」、その理由は「ゼニスというブランドがハンパだから」。
実用ブランドなのかラグジュアリーブランドなのか「微妙な」ポジションにあり、おそらくはラグジュアリーブランドに移行したいのであろうことはわかるものの「実際には移行しきれてない」という現状だと認識しているわけですね。
Image:ZENITH
つまりはブランドイメージが明確ではなく、いまや高級機械式腕時計は「セルフプロデュースアイテムのひとつ」である以上、明確な(ブランドからの)メッセージが必要だとも考えており、よってここが解決されれば手を出す機会もありそうです。
同様のポジションだとユリス・ナルダンが挙げられ、こちらも興味があるものの「いざ買おう」となると尻込みしてしまうたぐいのブランドでもありますね。
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