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ポルシェが「戦略2035」を始動。新型ハイパーカーに新型フラッグシップ投入、赤字覚悟の構造改革にて新スローガン「よりスリムに、より速く、より魅力的に」を推進

ポルシェ911ターボS(シルバー)とCEOであるマイケル・ライターズ

Image:Porsche

| はやくも新CEO、マイケル・ライターズ氏は大胆な計画をアピール |

崖っぷちからの宣戦布告!ポルシェが描く「V字回復」のシナリオ

ポルシェAGが2025年度の営業利益が前年比92.7%減という極めて厳しい決算を発表し、しかし、新CEOマイケル・ライターズ氏はこれを「断固たる行動をとるためのチャンス」と断言。

この数年は自動車業界のCEOの入れ替わりが多数見られていますが、いかに大きな会社であっても「CEOが変われば会社が変わる」というのは豊田章男氏が示した通り。

そして各社のCEOはこぞって新しい「再建プラン」を打ち出しているというのが現在の状況であり、今回はポルシェの計画を見てみましょう。

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この記事の要約(ハイライト)

  • 新スローガン: 「Leaner, faster and even more desirable(よりスリムに、より速く、より魅力的に)」
  • ハイパーカー検討: 2ドアスポーツ(911)およびカイエンを超える「超高収益モデル」の開発を公言
  • 最強の911: 711馬力の「新型911 Turbo S(T-Hybrid)」をフラッグシップとして投入
  • SUVの革命: ポルシェ史上最強の「新型カイエン・エレクトリック」がワールドプレミア
  • 構造改革: 39億ユーロ(約6,200億円)を投じ、製品戦略と管理体制を抜本的に刷新

中国市場での価格競争や米国の関税、サイバーセキュリティ規制による車種整理など、2025年はポルシェにとって「嵐の1年」。

しかし2026年はこれらの重荷をあえて受け入れながら、ブランドを再定義するという重要な1年となります。

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ポルシェを再定義する「3つの柱」

マイケル・ライターズCEOが掲げる「戦略2035」の核心はコスト削減を中心としたものではなく、顧客が喉から手が出るほど欲しがる「欲望の対象」を再創造することにあります(つまり積極的な攻めの姿勢)。※ほか自動車メーカーの多くはコスト削減を中心に打ち出しているため、ポルシェのこの戦略は非常に興味深いものである

1. 「911を超える」ハイパーカー・セグメントへの参入

今回の会見で最も注目されたのが、「現在の2ドアスポーツカーの上を行くモデル」への言及で、これは2023年に発表された「Mission X」の市販化、あるいは918スパイダーの正統なる後継車の開発を強く示唆するもの。

ポルシェは「パワートレインの種類に関わらず、情熱を伝えるスポーツカー」を約束しており、純EV(BEV)だけでなくハイブリッドの可能性も残されています。

Image:Porsche

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2. 電動化の新たな旗手「カイエン・エレクトリック」

11月に発表されたフル電動カイエンはSUVセグメントに新たな基準を打ち立てており、このカイエンを軸とした電動化戦略が「第二の柱」。

  • 特徴: ポルシェの市販車史上、最もパワフルなスペックを電動化によって実現
ポルシェ カイエン ターボ エレクトリックのフロントサイド(グリーン)

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3. 2025年・2026年の主要モデル比較

さらにポルシェはパワートレインに選択肢を持たせること、ハイブリッドにもバリエーションを持たせることにも触れ、後者については「ハイブリッド化によってこれまでにないパフォーマンス」を実現した存在、新型911ターボSを新時代のパフォーマンスの象徴として挙げています。

  • 戦略: ガソリン車、プラグインハイブリッド、そしてEV。3つのパワートレインを併売し、多様な顧客ニーズに応える
  • ストロングポイント:軽量かつハイパワーな「T-Hybrid」の実用化
モデル名特徴・パワートレインポジション
新型 911 Turbo S3.6L T-Hybrid / 711 PS史上最強の911。技術の象徴。
カイエン・エレクトリックフルEV (BEV)ポルシェ史上最高の出力を持つSUV。
次世代ハイパーカー検討中 (Mission Xベース?)918スパイダーのDNAを継ぐ頂点。
ポルシェ911ターボSの機能説明スケルトン画像

Image:Porsche

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財務状況:39億ユーロの「将来への投資」

2025年度の営業利益が激減した背景には、一時的な損失だけでなく、約24億ユーロにのぼる製品戦略の再編費用が含まれています。

  • バッテリー事業への投資: 約7億ユーロを追加投入
  • Value over Volume: 台数を追うのではなく「価値(利益率)」を重視する。特に苦戦する中国市場では、ブランド価値を守るために供給を絞る判断が下される

これは目先の数字を犠牲にしても、ポルシェを「世界で最も魅力的なラグジュアリースポーツブランド」に引き戻すための”痛みを伴う決断”というわけですね。

そしてこちらがポルシェの売上高や販管費、利益を記したグラフ。※濃い青が売上、薄い青が販売コスト、薄いベージュが利益、グレーのラインが営業利益率

Image:Porsche

売上高が減っているのに販管費が増え、結果的に営業利益率が「1.1%」になってしまっています。

Image:Porsche

こちらは販売台数の推移ですが、販売台数が減っているほど従業員を「削減」できておらず、これもコストが嵩んでいる一因ということに。

Image:Porsche


結論:2026年はポルシェ「逆襲」の年になる

ポルシェは今「ギアを一段上げた」という状況となっており、CEOのマイケル・ライターズ氏が就任からわずか70日で打ち出した「戦略2035」は、官僚主義を排除し、スポーツカーメーカーとしての「純粋なDNA」に立ち返るもの。

2026年、ポルシェはさらに「エモーショナルな新型派生モデル」の発表を予告しおり、ニュルブルクリンクを制圧するようなハイパーカーの正式発表、あるいは驚きのSUVやGTモデル、さらには時代を牽引するハイパーカーが登場する可能性が非常に高い、といえそうです。

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