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マセラティが聖地モンツァで咆哮をあげる。伝説のF1マシン「250F」をオマージュしたGT2ストラダーレ「250F 100周年記念モデル」がデビュー

マセラティ GT2ストラダーレのフロント(ファンジオがドライブしたF250へのオマージュカラー)

Image:Maserati

| 今年はトライデント誕生100周年、そしてマセラティのレース参戦100周年 |

カラーリングはファン・マヌエル・ファンジオが駆ったマシンへのオマージュ

伝統あるイタリアの自動車メーカー、マセラティが再びモータースポーツの聖地へと帰ってくることとなり、2026年5月30日〜31日、イタリアの「スピードの殿堂」として知られるモンツァ・サーキットで幕を開けるGT2欧州シリーズにて5台のマセラティ GT2がグリッドに並ぶことになるもよう。

今回の参戦は新シーズンの幕開けというだけにとどまらず、マセラティのレースの歴史を語る上で外せない伝説のF1マシン「250F」の魂を宿した”極めて特別なアニバーサリーモデルの発表の場”でもあるとされ、マセラティにとっての大きな節目を飾るにふさわしい場となるようですね。

この記事の要約

  • 開幕戦への電撃参戦: マセラティのレース部門「マセラティ・コルセ(Maserati Corse)」は、2026年5月30日・31日に開催される「GT2欧州シリーズ」開幕戦(モンツァ)に5台の「マセラティ GT2」を投入し、新シーズンをスタートさせる
  • 100周年を祝う特別仕様: ブランドの象徴である「三叉の銛(トライデント)」ロゴの誕生100周年とレース参戦100周年を記念し、1950年代にファンジオが駆った伝説のF1マシン「250F」をオマージュした気高き限定リバリー(カラーリング)が世界初公開
  • サーキットから公道へ: この特別リバリーは、純レーシングカーの「マセラティ GT2」だけでなく、公道走行可能なスーパースポーツ「マセラティ GT2ストラダーレ」にも設定され、伝統の「トラック・トゥ・ロード」精神を体現する
  • 王座防衛への挑戦: 過去2シーズン連続でクラスタイトル(アマクラス)を獲得しているマセラティは、今期から新設される「マスタークラス」を含む3つのクラスに参戦し、カテゴリーの絶対的覇者としての地位を狙う
マセラティ GT2ストラダーレとGT2レーシングカー(ファンジオがドライブしたF250へのオマージュカラー)

Image:Maserati

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過去と未来を繋ぐ「250Fリバリー」:伝統のFuoriserieプログラム

今回のモンツァで世界初公開された特別なカラーリング(リバリー)は、マセラティの高級パーソナライズプログラム「Fuoriserie(フォーリセリエ)」によって制作されたもので、デザインのインスピレーション源となったのは、F1の黄金期(1950年代)に活躍した伝説のシングルシーター「マセラティ 250F」。

250Fは希代の天才ドライバーであるファン・マヌエル・ファンジオの手によって1954年と1957年の2度にわたりF1世界タイトルを獲得したという”由緒ある”マシンではありますが、さらにスターリング・モスや、女性初のF1ドライバーであるマリア・テレーザ・デ・フィリッピスらにも愛された、モータースポーツの歴史にその名を刻む名車としても知られています。

「トラック・トゥ・ロード(サーキットから公道へ)」の具現化

マセラティにとってレースとは市販車の技術を高めるための過酷な実験室(ラボ)でもあり、この哲学がスタートしたのは1926年、アルフィエーリ・マセラティ自らがステアリングを握り、ボンネットに初めてトライデントのエンブレムを掲げてタルガ・フローリオでクラス優勝を飾った「ティーポ26」から。

そしてこの哲学は100年経った現代にも脈々と受け継がれているということになりますが、今回の特別リバリーがレース専用車両の「GT2」だけでなく、ナンバーを取得して公道を走ることができるロードカー「GT2ストラダーレ(GT2 Stradale)」にも用意された理由は、まさにこの100年にわたる血統を証明するためというわけですね。

マセラティ GT2ストラダーレのフロント(ファンジオがドライブしたF250へのオマージュカラー)

Image:Maserati

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マセラティGT2:車種概要

ここでサーキットを駆けるレーシングカー「マセラティ GT2」、そしてそのDNAを色濃く受け継ぐロードモデル「GT2ストラダーレ」の主要スペックおよび特徴を見てみたいと思いますが、いずれもベースとなっているのは独自開発のV6ツインターボエンジン「Nettuno(ネットゥーノ)」をミッドシップに搭載するスーパースポーツ「MC20」。

マセラティ GT2 & GT2ストラダーレ スペック比較表

項目マセラティ GT2(レース専用車)GT2ストラダーレ(公道走行可能モデル)
車両特性FIA GT2レギュレーション準拠の純レーシングカートラックの性能を公道で楽しむスーパースポーツ
エンジン3.0L V型6気筒ツインターボ 「Nettuno」3.0L V型6気筒ツインターボ 「Nettuno」
最高出力630馬力(BOP:性能調整による制限あり)640馬力(MC20比で+10馬力のパワーアップ)
トランスミッション6速シーケンシャル・レーシングギヤボックス8速デュアルクラッチ(DCT)
駆動方式MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)
主な特徴フルカーボン製空力デバイス、レース用アジャスタブルサスペンション拡大されたダウンフォース、軽量化パッケージ、 フオーリセリエによる250Fリバリー選択可能
マセラティ GT2ストラダーレのリア(ファンジオがドライブしたF250へのオマージュカラー)

Image:Maserati

マセラティが本格的にパーソナリゼーションに参入し「オフィチーネ・フオーリセリエ」の立ち上げ、そしてカスタムされたMC20チェロ ”レス・イズ・モア” を公開
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GT2クラスの勢力図

現在、FIA GT2カテゴリーは、アマチュアドライバーやジェントルマンドライバーが扱いやすい「扱いやすさと圧倒的なストレートスピード」を両立したクラスとして世界的に人気を集めています。

競合となるのは、ポルシェ・911 GT2 RS クラブスポーツやアウディ・R8 LMS GT2、メルセデスAMG GT2といった各メーカーのフラッグシップスポーツたちですが、これらドイツ勢が精密な機械としての完成度を武器とするのに対し、マセラティ GT2は「100年のレース遺産(ヘリテージ)」とイタリアンエモーション、そして公道モデル(ストラダーレ)との強力なシナジー(結びつき)を最大の強みとしており、パドックでも唯一無二の華やかさを放つ特別な存在。

2026年シーズンの布陣と若手育成への一手

今シーズンのマセラティは、3つのチーム(LP Racing、DINAMIC Motorsport、i4Race)から計5台体制でエントリーすることとなり、過去2年連続でアマクラスを制したフィリップ・プレッテ選手は新たに設立された「マスタークラス」でゼッケン1を付け、タイトル防衛に挑むこととなるのだそう。

また、マセラティは若手育成プロジェクト「SRO GTアカデミー」にも注力するといい、このアカデミーでチャンピオンを獲得したドライバーには2027年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(エンデュランス・カップ)へのフル参戦資金が全額支給されるという”夢のようなチャンス”が用意されていることについても言及されています。

マセラティ GT2ストラダーレのフロント(ファンジオがドライブしたF250へのオマージュカラー)

Image:Maserati

結論

マセラティ・コルセの責任者であるヴァンサン・ビアール氏は、次のようにコメントしており・・・。

「100年もの間、サーキットは私たちがロードカーに持ち込む革新技術を生み出すワークショップ(工房)でした。レース参戦とトライデントロゴのダブル100周年を迎えるまさにその年に新シーズンをスタートできることは、この上なく特別で意味のあることです」

世界的な自動車業界の電動化への過渡期において、内燃機関(ICE)の極限を追求するGT2レースへの継続的な参戦、そしてその血統をダイレクトに反映した「GT2ストラダーレ」の投入は、マセラティが「純粋な走りのエモーション」を決して忘れていないことの証明ともいえるもの。

単なるノスタルジー(過去への執着)に浸るのではなく、ファンジオが築いたレジェンドを現代の最新カーボン・テクノロジーでアップデートし、ふたたびサーキットの王座へと君臨しようとするマセラティ。2026年5月末日、モンツァのストレートで咆哮を上げる5台のトライデントは次の100年へ向けた新たな栄光の1ページを刻み始める旗手ということになりそうですね。

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参照:Maserati

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