
| 現在、世界中で苦しい状況が続くマセラティではあるが |
なんとか独自の価値を再構築し、再び輝きを見せてほしいものである
モデナの名門マセラティが、ブランドの核となるアイデンティティ「Italian Gran Turismo: Effortless Luxury Performance(格別のラグジュアリーとパフォーマンスを備えたイタリアン・グランツーリスモ)」を体現する新グローバルコミュニケーションキャンペーン「Luxury, every day」を始動させる、と正式発表。
特別な日のために高級品を「保管」しておくというパラドックスからの脱却を提示し、最高峰のパフォーマンスとエレガンスを日常の中で贅沢に愉しむライフスタイルを提案するというのがこのキャンペーンの骨子ではありますが、このキャンペーンの背景とともに、最新の「GranTurismo(グラントゥーリズモ)」「GranCabrio(グランカブリオ)」「Grecale(グレカーレ)」が持つ圧倒的な魅力と進化点について詳しく見てみたいと思います。
この記事の要約
- 新キャンペーン「Luxury, every day」を通して日常的に愉しむイタリアンラグジュアリーを提案
- 最高出力590PSを誇るV6 Nettunoエンジンや最高航続距離580kmのEVモデル「Folgore」を展開
- シャークノーズフロントやF1由来の先端技術、上質な新インテリアデジタルクロックを採用

マセラティ「Luxury, every day」の概要
「Luxury, every day」キャンペーンとともに公開された動画では、クリエイティブエージェンシーMigrante社と作曲家フラヴィオ・イッバ(Flavio Ibba)氏による洗練された映像と音楽で構成されており、劇中では高級時計やジュエリー、名酒ティニャネロ(Tignanello)、仕立ての良いスーツといった逸品を「もったいない」と使わずにしまっておくキャラクターたちが登場。
そこに最新のGrecale、GranTurismo、GranCabrioが現れることで考え方が一変し、それらの最高級品を日常生活の中で惜しみなく愉しむ姿が描かれるという構成を持っています。
去る7月にはトリエステのイタリア統一広場(Piazza Unità d'Italia)を拠点に、世界中から100名以上のジャーナリストを集めた国際メディアドライブが開催され、3モデルのダイナミックな走りが披露されたといい、今後は世界各地においても同様の展開がなされるのかもしれません。
特徴・スペック・デザイン
マセラティの最新ラインアップでは、のデザインセンター(Centro Stile)で創出された「MCXtrema」や「GT2 Stradale」の系譜を継ぎ、フロントエンドにはよりシャープでアグレッシブな「シャークノーズ」デザインを採用し、エアロダイナミクス性能と迫力あるスタイルが高次元で融合しています。
インテリアには、新デザインの金属製リューズと八角形ジオメトリを備えたデジタルクロックやバックライト付き3D金属制御の「PRND」ドライブモードセレクター、レースからインスピレーションを得たマルチファンクションステアリングを装備するなど、直感的な操作性と上質な触感を極めていることもトピックです。
-
-
【官能の深化】マセラティが新型「グラントゥーリズモ」「グランカブリオ」を発表。パワーアップに加え「美しき肉体美」が強化、さらには「近代的」に
Image:Maserati | そのスタイリングは一気に「近代的」に | マセラティは苦境にあっても反撃の手を緩めない 美しいシルエットと五感に訴えかける官能的なエキゾーストノート。数あるラグジュア ...
続きを見る

マセラティ最新ラインアップ(GranTurismo / GranCabrio / Grecale)主要スペック一覧
| 項目 | スペック・詳細(パワートレイン別) |
| エンジン(V6 Nettuno) | 3.0L V6 プレチャンバーツインターボ(F1由来技術) |
| 最高出力 / 最大トルク(Trofeoモデル) | 590 CV(590 PS) / 650 Nm(GranTurismo / GranCabrio) |
| 最高速度(GranTurismo Trofeo) | 320 km/h 以上 |
| SUVエントリーエンジン(Grecale) | 390 CV V6 Nettuno / 4気筒マイルドハイブリッド |
| フル電動モデル(Folgore) | 100% 電気自動車(Grecale Folgore 航続距離: 最大580 km) |
| 駆動方式 | 後輪駆動(RWD) / 四輪駆動(AWD) |
| 内装のハイライト | 金属製リューズ付き八角形デジタルクロック、3D PRNDセレクター |
-
-
マセラティ新型「グレカーレ」がフェイスリフト。全ガソリン車にF1由来のネットゥーノV6を投入、デザインにはMC PURAの要素を取り入れる
Image:Maserati | 今回のフェイスリフトではグラントゥーリズモ同様、「シャープで現代的」なルックスに | マセラティ史上、もっとも先進的なスタイリングを獲得したと言っていい 群雄割拠のヨ ...
続きを見る
競合比較・市場での位置付け
高級GTカーおよびラグジュアリーSUV市場において、マセラティは同級競合モデル(ポルシェやアストンマーティン等)と一線を画す明確なポテンシャルを持っています。

サーキット由来のモータースポーツ技術「プレチャンバー(前室)点火システム」を採用したV6 Nettunoエンジンはトップクラスのパワーウェイトレーシングと圧倒的なレスポンスを実現し、さらにはガソリンエンジンだけでなく、最大580kmの航続距離を誇る「Folgore」シリーズといった完全電動パワートレインを同一モデル内で選べる柔軟性は、時代の先端を行くプレミアムブランドならではの強みともいえるもの。
補足情報
今回のキャンペーンメッセージについて、マセラティにてCMO兼BOTTEGAFUORISERIEジェネラルマネージャーを務めるクリスティアーノ・フィオリオ(Cristiano Fiorio)氏によれば「マセラティは日常を特別に変え、毎日を特別な瞬間にするために誕生した」。
単なる「飾っておくためのスーパーカー」や「特別な日だけのラグジュアリー」ではなく、最高速度320km/hを超えるハイパフォーマンスカーでありながら、ロングドライブに耐えうる快適性と実用性を両立させ、毎日の移動そのものを最高峰の体験に変えるという哲学こそが、現代のマセラティが提案する新しい豊かさの定義なのだとも言えそうですね。

なお、マセラティはここ数年「不遇の時代」を過ごしてきましたが、直近ではCEOやデザイナーが入れ替わり、そしてアルファロメオと共同戦線を張ることで役割を明確に分担し、「数ではなく質」を追求する路線に転換したばかり。
まだまだ挑戦は始まったばかりではありますが、非常に強力な歴史的資産、そして他では到達し得ない独特の立ち位置にもいるため、それらを活かした再ブランディングに期待がかかるところです。
-
-
マセラティが経験してきた「情熱と苦難の110年」。その歴史における情熱、試練、そして再興の軌跡
マセラティの歴史は様々な変遷の上に成り立っている 序論:トライデントの肖像 - 情熱と苦難の110年 現在その「苦難」が大きくクローズアップされるマセラティ。 イタリアを代表する高級自動車ブランドでは ...
続きを見る
結論
マセラティの「Luxury, every day」キャンペーンは、新世代のGranTurismo、GranCabrio、Grecaleを通じて、ブランドの伝統であるイタリアングランツーリスモの精神を現代に呼び覚ますもの。
卓越したデザイン、F1譲りのV6 Nettunoエンジンと先進の電動化技術、そして上質なデジタルインテリアが織りなす極上のクルマづくりは「走る歓びを毎日の生活に取り入れたい」と願うドライバーにとって最高の選択肢となることは間違いないものと思われます。
合わせて読みたい、関連投稿
-
-
マセラティとポルトローナ・フラウによる究極のコラボレーション。100個のみ限定、職人のこだわりが生んだ「究極のレザーバッグ」が誕生
Image:Maserati | マセラティが誇るグランドツーリングの精神が「ひとつのバッグ」へ | マセラティの歴史は「グランドツーリング」にある マセラティが100周年の節目を祝し、同じくイタリア ...
続きを見る
-
-
マセラティ「誰も静かで快適なスーパーカーを求めてはいなかったようです」。大排気量V8と「本物のマニュアルトランスミッション」の復活を検討中
Life in the FAST LANE | マセラティが挑む超限定アナログスーパーカーの逆襲 | マセラティはやはり「メジャー」から「ニッチ」へとその方向性を変更すべきであろう 「静かで速いだけで ...
続きを見る
-
-
「フェラーリ」「ランボルギーニ」の次はマセラティ。映画『マセラティ:ザ・ブラザーズ』では名門の栄光と悲劇がアル・パチーノら超豪華キャストで描かれる
Life in the FAST LANE. | 信じられないレベルの豪華キャストが集結。『マセラティ:ザ・ブラザーズ』予告編解禁 | まさかマセラティの映画がハリウッドにて制作されようとは フェラー ...
続きを見る
参照:Maserati











