
Image:Maextro
| 圧倒的な威力を誇ったアルファードも中国市場から駆逐されてしまうであろう |
それにしても中国がこれほど速く「高級感」を演出する術を身につけるとは
長年、高級ビジネスMPV市場で絶対的な王者として君臨してきた「トヨタ・アルファード」や「レクサス・LM」の足元を揺るがす超大型新星が誕生したとして大きな話題に。
ファーウェイ(Huawei / 華為技術)と中国大手の江淮汽車(JAC)が展開する最高峰自動車ブランド「Maextro(マエストロ / 中国名:尊界)」がフラッグシップ最高級MPV「V800」および「V680」を正式発表し、最上級モデルの価格は101万6,000元(約2,150万円)にも達するという高額車両。
そういった高価格帯にもかかわらず、発売からわずか1時間で2,115台の確定注文を獲得するなど大変な盛り上がりを見せており、アルファードを遥かに凌ぐ5.5m超の巨体、そして車内エスプレッソマシンやシューズケース、自動運転レベル3(L3)までを見据えた先進テクノロジーを満載した、まさに「移動する超高級ファーストクラス」の誕生です。

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この記事の要点(3行まとめ)
- アルファード超えの規格外サイズ:全長5,495mm・ホイールベース3,430mmとアルファードを大幅に上回る圧倒的室内空間。
- 1,335km走れるレンジエクステンダー(EREV):CATL製65kWhバッテリーと1.5Tエンジンを組み合わせ、航続距離の不安を完全払拭。
- 至高のファーストクラス室内:車内本格コーヒーマシン、41.6インチ巨大プロジェクション、41スピーカー、6基のLiDARなど異次元の豪華装備。
車種概要:マエストロ V800
今回発表されたMaextro「V800」および「V680」は、ファーウェイが自動車メーカーと提携して展開するアライアンス「HIMA(Harmony Intelligent Mobility Alliance)」の中で最上位に位置づけられる超高級ハイエンドモデル。
発売前に行われた23日間のプレセールでは10,000台以上の予約を集め、そのうち約80%を最上級モデルであるV800が占めるなど、中国のVIPや企業経営者から熱烈な支持を集めているというのが現在の状況で、納車は2026年9月上旬より順次開始される予定だとアナウンスされています。
アルファードやレクサスLMが占有してきた高級送迎・ビジネスVIP市場を直接のターゲットとしており、高級ホテル、航空会社、エンターテインメント企業、大企業の役員車両としての需要を見込んでいる、とのこと。

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1. 圧巻のサイズ感と小回りを両立する先進シャシー
V800のボディサイズは全長5,495mm × 全幅2,006mm × 全高1,850mm、ホイールベースは3,430mmにも達しており、トヨタ・アルファードと比較して全長は490mm長く、ホイールベースも430mm広いという圧巻のスケールです(もはやロールス・ロイス・カリナンに近い)。
巨体でありながらもステア・バイ・ワイヤ(Steer-by-Wire)技術と最大12度の後輪操舵(リアホイールステアリング)システムを搭載し、これによりて5.5mの巨体でありながら最小回転半径はわずか(コンパクトSUVなみの)5.4mを実現し、さらには狭い道路での取り回しや対角線上に移動する「カニ歩きモード(Crab-walking)」も備えるようですね。

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2. 1,300kmオーバーを誇るパワートレイン(EREV)
パワートレインには、発電用1.5Lターボエンジンと前後デュアルモーターを組み合わせたレンジエクステンダー(EREV)を採用し、システム最高出力は390kW(約523馬力)を誇りますが、CATL製の65kWh超急速充電対応(6C充電)バッテリーを搭載してEVモードだけでも340km(CLTC基準)を走行することができ、燃料満タン+フル充電時の最大航続距離はV800で1,335km、V680で1,208kmにも達します。
3. 移動するファーストクラス。規格外のラグジュアリーインテリア
なお、このV680とV800最大のトピックはインテリアで、室内には最高級ナッパレザーやリアルウッド、アルミニウム素材がふんだんにあしらわれており・・・。
- 車載本格コーヒーマシン:エスプレッソ、アメリカーノ、お茶をその場で抽出できる専用ドリンクバーを内蔵。
- 2列目キャプテンシート:加熱・ベンチレーション・アクティブ腰部サポートに加え、20点式マッサージ機能を完備。さらに180度回転して3列目と対面対話が可能。
- エンターテインメント:前席背面に41.6インチの電動格納式プロジェクションスクリーンを配置。41スピーカーで構成される「Huawei Sound」オーディオと回転式スターライトヘッドライナー(星空天井)が極上の移動空間を演出。
- その他装備:8Lの温冷蔵庫、折畳テーブル、ジェスチャー操作式ウィンドウ&サンシェード、プライバシー用電動カーテン、シューズボックスなど。

画像を見るに、ロールス・ロイス風の「ポリッシュがかけられたシートレール」に加えて、ラムウールっぽいカーペットが採用されており、このV800が「レクサスを超え」ロールス・ロイスといった「世界の最高級ブランド」をターゲットにしていることは明らかです(マエストロ自体がロールス・ロイスを狙い撃ちしたブランドである)。
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4. 6基のLiDARと自動運転レベル3(L3)見据えた安全技術
もちろん「中国車」だけあって自動運転機能にも抜かりはなく、ファーウェイの最新運転支援システム「Qiankun ADS 5」、そして計40個の高性能センサーを標準装備。驚くべきことに6基ものLiDARセンサー、カメラ、超音波センサー、4Dミリ波レーダーを網羅しています。
システムや電源、制動系に冗長性を持たせたハードウェア設計となっており、法規制の認可が下り次第、レベル3(L3)自動運転へのアップデートに対応できる構造を備えてることについても言及されています。

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「Maextro V800 / V680」スペック・価格一覧
| 項目 | Maextro V800(旗艦モデル) | Maextro V680(標準モデル) | トヨタ アルファード(参考) |
| 全長×全幅×全高 | 5,495 × 2,006 × 1,850 mm | 5,320 × 2,006 × 1,850 mm | 5,005 × 1,850 × 1,945 mm |
| ホイールベース | 3,430 mm | 3,290 mm | 3,000 mm |
| 車両重量 | 3,190 kg(最上級) | 3,070 kg | 約2,290 kg |
| パワートレイン | 1.5T EREV(発電用エンジン)+前後デュアルモーター | 1.5T EREV+前後デュアルモーター | 2.5L ハイブリッド(HEV) |
| 最高出力 | 390 kW(523 hp) | 390 kW(523 hp) | 約250 hp(システム出力) |
| バッテリー容量 | 65 kWh(CATL製 NMC / 6C急速充電対応) | 65 kWh(CATL製 NMC / 6C急速充電対応) | ― |
| EV航続距離 | 340 km(CLTC) | 340 km(CLTC) | ― |
| 総合航続距離 | 1,335 km | 1,208 km | 約800〜900 km |
| 後輪操舵 | 最大12度(最小回転半径 5.4m) | ― | なし |
| 自動運転システム | Qiankun ADS 5(6LiDAR含む40センサー) | Qiankun ADS 5(センサー仕様は共通) | Toyota Safety Sense |
| 乗車定員 | 7名(2列目対面化可能) | 7名 | 7名 |
| 現地価格(人民元) | 76.6万〜101.6万元 | 64.8万元 | 約89.9万〜92.9万元(プレミアム除く) |
| 日本円換算目安 | 約1,620万〜2,150万円 | 約1,370万円 | 約1,900万円〜 |
なぜ今、中国で高級MPV市場が熱いのか?
欧米や日本では「MPV(ミニバン)」=「ファミリーカー」というイメージが定着していますが、中国市場において高級MPVは「VIPや富裕層が最も好む移動手段」として独自の発展を遂げていて・・・。
1. 「アルファード神話」の終焉とプレミアム(プレミア価格)の崩壊
これまで中国の富裕層や芸能人にとって、輸入モデルのトヨタ・アルファードやレクサスLMはステータスの象徴であり、ディーラーでの正規価格に数百万円以上のプレミアム(上乗せ金)を払ってでも手に入れるのが当たり前。※なぜミニバンがステータスシンボル化したのかはナゾであるが、おそらくは「中国では広い室内が好まれる」「同乗する人をもてなしたいという文化がある」「とにかく大きなクルマが好き」だからではないかと思われる
しかし近年、「Zeekr 009」や「Li Auto Mega」、そして今回の「Maextro V800」といった地場メーカーの最先端電動MPVが台頭したことでアルファードのプレミア価格は急激に下落してしまい、市場の主導権は完全に新世代の電動ハイエンドMPVへとシフトしています。

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2. ファーウェイのアライアンス戦略「HIMA」とは?
ファーウェイは自社で直接車を製造するのではなく、自動車メーカーとタッグを組んで自社のIT・EV技術(HarmonyOS、自動運転ADS、モーター、バッテリーマネジメント)をフル提供する「HIMA(Harmony Intelligent Mobility Alliance)」を展開しています。
- AITO(問界):SERESとの協業(SUV中心)
- Luxeed(智界):奇瑞汽車(Chery)との協業(セダン・クーペ)
- Stelato(享界):BAIC(北汽)との協業(エグゼクティブセダン)
- Maextro(尊界):JAC(江淮)との協業(1000万円オーバーの最高級超ラグジュアリー)
Maextroはその最高峰に位置し、高級セダンの「S800」に続き、今回の「V800 / V680」投入によって超高級車市場での絶対的な地位を固めようとしている、というわけですね。

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結論
ファーウェイの最高峰ブランド「Maextro」が放つV800は、ミニバンといった枠組みを超え、最先端のEV技術、AI自動運転、そして過激なまでの豪華装備を詰め込んだ「未来の移動型高級ラウンジ」そのもの。
長年プレミアム車市場のトップを走り続けてきたトヨタ・アルファードやレクサスLMに対し、サイズ・スペック・快適性・IT機能のすべてにおいて圧倒的なアドバンテージを提示したV800。中国高級車市場の勢力図を大きく書き換える1台となることは間違いなく、そして中国市場の特徴として「続々と」これに倣う例が登場することとなりそうです。

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参照:CarNewsChina











