| テスラ・モデル3はサーキットを走行しても速かった |
テスラが「モデル3デュアルモーター・パフォーマンス」に新しく”トラックモード”を追加。
これはテスラが独自に開発したもので「ビークル・ダイナミクス・コントローラー」と呼ばれ、文字通りトラック(サーキット)走行をターゲットに入れたもの。
このモードをオンにすると、よりアグレッシブな走りをするようにプログラムが変更されて後輪寄りのトルク配分となり、画像のように「ドリフト」が可能となるようですね。
EVならではの独特のセッティングも
なお、このトラックモード入れると回生ブレーキがより強力に働くようになり、フットブレーキを踏まなくとも強力な制動力が働くようになり、ブレーキパッドやローターの磨耗、そしてフェードも防ぐことができる、とのこと。
なお回生ブレーキによる減速(アクセルペダルを離すと制動力が働く)はEV独特とも言えるもので、今後EVがサーキット走行を行う際には「回生ブレーキによる強力な制動力」がひとつの定番になるのかもしれませんね。
加えてこのモードではバッテリーの冷却能力も強化されるようで、テスラとしては「万全」を期している模様。
なお、テスラ・モデルSはポルシェ曰く「ゼロヨンを三本走るとオーバーヒート」すると言われていますが、モデル3の”トラックモード”はその心配もなさそうです。
さらにリアアクスルは擬似的かつ電気的にに「LSD」のような働きもでき、これがトラクションの向上に貢献するとされ、まさにEVの可能性の大きさを感じさせられるところでもあります。
そして最も驚かされるのは、このトラックモードを使用した場合、テスラ・モデル3デュアルモーター・パフォーマンスはウィロー・スプリングス(サーキット)を1:21.49にて走行するとのことで、これはフェラーリ458イタリア(1:22.30)よりも速いタイム。
ただしブレーキパッドはブレンボ製に交換済み、タイヤはミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2を装着した状態なので「完全ノーマル」ではないものの、物理的にチューンしたわけではなく、それだけテスラ・モデル3はポテンシャルが高いということ、そしてEVは「プログラム次第で簡単に速くなる」ということもわかりますね。
なお、過去にはBMWと契約しているレーシングドライバーがテスラ・モデル3に試乗したところでは「M3並みの速さを持っている」とコメントしたこともあり、テスラは直線だけではなくサーキットにおいても相当な速さを持つということが今後様々な機会において立証されることになるのかもしれません。