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テスラ「サイバーキャブ(Cybercab)」の名称を使用できず?よりによって「宿敵」UniBevに先を越され先行登録されてしまう

テスラ

| イーロン・マスクの致命的ミスと驚愕の舞台裏 |

この記事の要約:3つのポイント

  • 商標登録の失敗: テスラが「Cybercab」を正式発表した際、実は商標出願を完了しておらず、その隙に他社に先を越された
  • 因縁の相手: 権利を奪ったのはフランスのUniBev社。かつて「テスラキーラ」でもテスラと争った“商標スクワッター(占拠者)”の疑い
  • 名称変更の危機: 米国特許商標庁(USPTO)はテスラの出願を正式に拒絶。多額の解決金を払うか、再び改名するかの二択を迫られている

「サイバーキャブ」はテスラの「起死回生」の一発となるはずであったが

テスラが社命を賭けて発表した完全自動運転タクシー。

当初「Robotaxi」と呼ばれ、後に「Cybercab(サイバーキャブ)」と名付けられたその革新的な車両が、今、最大の危機に直面しています。

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Image:Tesla

その「危機」とはその「名前」を法的に使えなくなる可能性があると報じられ、その原因は信じられないような”事務的ミス”。

世界最強レベルの法務プロフェッショナル集団を抱えるテスラが、なぜ「小学生レベル」と揶揄されるほどの初歩的な失敗を犯してしまったのか?そして、その隙を突いたフランス企業の正体について探ってみたいと思います。

なぜテスラは「名前」を失ったのか?

事の始まりは2024年10月の発表イベント「We, Robot」。

イーロン・マスク氏はここで華々しく「Cybercab」を披露しましたが、驚くべきことに、その時点で商標出願が行われていなかったのだそう。

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テスラが重い腰を上げて出願したのは発表から約1週間後で、しかし、そのわずかな空白期間を見逃さなかったのがフランスの飲料メーカーUniBev(ユニベブ)です。

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Image:Tesla

彼らはテスラの発表直後に「Cybercab」を自動車カテゴリで出願。

米国特許商標庁は「先願主義(先に申請した者が優先)」に基づき、テスラの申請を正式に却下したというわけですね。

迷走するテスラのブランディングと「宿敵」の影

「Robotaxi」に続く2度目の拒絶

実は、テスラが名称で躓くのはこれが初めてではなく、最初に検討していた「Robotaxi」という名称も「一般的すぎて特定の企業が独占できる名前ではない(普通名称化)」として却下済み。

そして今回は「サイバーキャブ」の名称を使用できない可能性が浮上しており、テスラとしてはなんらかの決断を行う必要性に迫られています。

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Image:Tesla

謎の企業「UniBev」の正体

UniBevはフランスの飲料会社を名乗っていますが、その実態はテスラの動向を監視する「商標ハンター」の側面が強いと見られており、実のところ、彼らは過去にもテスラが自社ブランドの種類を発売しようとした際の名称「Teslaquila(テスラキーラ)」を先回りして登録し、テスラを苦しめた因縁の相手だと報じられています。

テスラの自動運転タクシー 命名の変遷と現状

候補名現状・ステータス却下・停止の理由
Robotaxi使用不可一般的すぎる(単なる説明文)と判断された
Cybercab審査停止中UniBev社による先行出願(2026年1月現在)
Cybertaxi絶望的すでにUniBev社が権利を確保済み
Robovan懸念ありスターシップ・テクノロジーズ社が既に保有
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競合比較 or 市場での位置付け

テスラが名称問題で足踏みしている間にも競合他社は着々と歩みを進めており・・・。

  • Waymo(ウェイモ): すでに実用化されている「Waymo One」の名前は定着しており、法的リスクもクリア済み
  • Amazon Zoox(ズークス): 独自のブランディングを確立し、商標トラブルとは無縁の展開を見せている

テスラにとって「Cyber」という”冠”は、サイバートラックから続くブランドの一貫性を保つために「必要不可欠」。

しかしこの名前を使えないとなると、マーケティング戦略を根本から練り直す必要があり、テスラが苦境に立たされているというのが現在の状況です。

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Image:Tesla

結論:イーロン・マスクが支払う「高い勉強代」

テスラに残された道は多くなく、UniBev社に巨額の「解決金」を支払って名前を買い取るか、あるいは「Cybercab」という名前を捨てて、全く新しい名称でリブランディングを行うか。

投資家からは「製品を発表する前に商標を確保するというビジネスの基本すら守れていない」と厳しい声が上がっており、それが株価にも影響を及ぼしているという声すら上がっていますが(株価変動の要因はこれだけではない)、革新的なテクノロジーを誇るテスラといえど、法律という「現実の壁」を無視することはできなかったようですね。

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商標の「優先権」とは?

今回の騒動で鍵となったのは、フランスでの出願日を米国での出願日として引き継げる「優先権」という仕組み。

UniBevはこれを利用し、テスラが米国で動く前に法的な包囲網を完成させたということになりますが、大企業がいかに巧妙な「商標ハイジャック」の標的になりやすいかを示す、現代ビジネスの教訓と言えそうです。

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参照:Electrek

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