テスラの充電規格を採用したフォードがまたテスラに対して否定的発言。「我々であればサイバートラックのようなクルマは作らない。あれは置物であって実用的ではない」

｜　ある意味でフォードはもっともテスラと仲の悪い自動車メーカーであるかもしれない　｜

それでもわざわざテスラを煽らなくても良いのではと思ってしまうが

さて、先日フォードとGMが「テスラの充電規格（スーパーチャージャー）を採用する」と正式に発表して大きな話題を呼んでいますが、今回はそのフォードCEOであるジム・ファーレイ氏とCNBCのキャスターであるジム・クレイマー氏との会談の内容がクローズアップされています。

この会談では、当然ながらフォードがテスラの充電規格を採用することについて語られ、しかしその後に「フォードF-150とテスラ・サイバートラックとの違い」へと会話が及ぶことに。

フォードとテスラはこれまであまり「仲が良くなかった」

なお、フォードFシリーズは「北米でもっとも売れているトラック」であり、サイバートラックが発表された際にはテスラがF-150を持ち出して「綱引き」を行ったことでフォードと一悶着が起きたことも。

その後フォードはF-150のピュアエレクトリック版である「F-150ライトニング」を発表していますが、その際にはフォードが「我々のトラックは、ドアストッパーのような形のどこかの（テスラの）トラックとは違う」とコメントしており、どちらかというとフォードとテスラの仲はあまり良くない状態です。

さらにテスラが「モデルE」の商標を出願しようとしたときにはフォードがテスラをに対して「出願しないよう」圧力をかけたことも報じられていますね。

こういった一連のできごとは「フォードがテスラを自動車メーカーとして認めなかった」こと、そして何から何まで自動車業界の常識を覆してゆくテスラが「気に入らなかった」ことに起因するものと思われ、この時点ではまさかフォードが「自分たちがテスラの充電規格を使用することになるとは」想像すらできなかったのかもしれません。

フォードCEO「テスラ・サイバートラックは、実際にトラックを必要とする人々のためのものではない」

そういった過去の軋轢があった中で今回のインタビューとなったわけですが、ここでフォードのジム・ファーレイCEOは「彼（イーロン・マスク）がシリコンバレーの人々のためにサイバートラックをデザインしたいのなら、それは別に構わない。ホテルの前に停めてあるクールな高級品のようなものだ。しかし、私はそんなトラックは作らない。私が作っているのは、実際に仕事をする人たちのためのトラックであり、それは別の種類のトラックなのだ」。

つまりフォードCEOは「サイバートラックは実用的ではない」ともコメントしているわけですが、さらには「そもそもサイバートラックは発売できるかどうかもまだ分からず、現実に購入することはできない」という旨の発言も行ったとされており、テスラの充電規格を採用したといえど、フォードはまだまだテスラに対していい感情は持っていないようでもありますね。

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参照：Jalopnik