Image:Tesla
| テスラのような巨大な企業であれば「リスク管理」をしっかり行っていそうではあるが |
そしておそらく、こういった訴訟や指摘について、イーロン・マスクCEOは気にもとめないであろう
さて、様々な苦難が報じられるテスラですが、今回は映画「ブレードランナー2049」の制作会社から訴えられたという報道がなされています。
いったいなぜかというと、「テスラが先般発表したサイバーキャブのイベントにおいて”ブレードランナー2049”に関連した画像を無断で使用したから」、さらには発表の会場となった「ワーナー・ブラザースもまたブレードランナー2049に関する権利を有しておらず」、この画像の使用許可を与えることはできないから。
いったいなぜこうなってしまったのか
そこでもう少し詳しく内容を見てみると、この制作会社(アルコン・エンターテインメント)はブレードランナー2049に関する権利を有しており、テスラがサイバーキャブの公開に際して「ブレードランナー2049の画像を使用したい」と申し入れたものの、テスラCEO、イーロン・マスクCEOがドナルド・トランプ氏を強く指示しているという姿勢を示していることから「作品と政治との関連性が生じることを嫌い」断ったといいます。
ただ、テスラはブレードランナー2049の画像を使用する代わりに、これに非常に酷似した画像(荒廃したラスベガスのシーン)をAIにて生成してプレゼンテーションに使用し、さらにイーロン・マスクCEOは「ブレードランナーが大好きであること」「しかしサイバーキャブはブレードランナーほどディストピア的ではない」と言及し、明らかにブレードランナー2049との関連を示唆する発言を行ったもよう。
参考までに、以前に「サイバートラックのデザインプロセス」の一部として公開されたムードボードには明らかにブレードランナー2049の一場面(具体的には”K”の乗るプジョー製スピナー)が写っていて、テスラ及びイーロン・マスクが一連のデザイン作業に関し「ブレードランナー」を意識したことは間違いなく(そしてそれを隠そうともしていない)、こういった一連の行為に対してアルコン・エンターテインメントが強く抗議を行っているのだと思われます。
Adding to @SawyerMerritt post: In my book, https://t.co/7JGHd10TEa , I describe how on one Friday in 2017, @elonmusk decreed, “We are going to do this whole thing in stainless steel.” I note: "The use of stainless steel opened up new possibilities for the look of the truck.… https://t.co/mnTjub13xP pic.twitter.com/sG2lPoE57X
— Walter Isaacson (@WalterIsaacson) July 18, 2023
テスラの苦難はさらに続く
なお、くだんのムードボードではロボコップほか様々な映画そしてアニメの1シーンが集められており、よってテスラはそのデザインインスピレーションを映画やアニメから得ていることは間違いないと思われます。
そして今回のサイバーキャブにつき、もう一つ指摘されているのが(訴訟に発展しているわけではありませんが)2004年の映画「アイ,ロボット」に登場するメカ類との類似性。
これについてはX上にて大きな話題となっていて、投稿を見る限りでは「パクリ」とまではゆかずとも、ある程度の類似性を指摘されても仕方はないのかもしれませんね。
Hey Elon, Can I have my designs back please? #ElonMusk #Elon_Musk pic.twitter.com/WPgxHevr6E
— Alex Proyas (@alex_proyas) October 13, 2024