>テスラ(TESLA) >中国/香港/台湾の自動車メーカー

まさかの「テスラとBYDとが協業」?BYD副社長が「我々の共通の敵は内燃機関車です。前に進むため、手を取り合う必要があります」と言及

BYD

| ただしこれはテスラ「のみ」ではなく主要自動車メーカーへと呼びかけられたものである

BYDが「内燃機関車」を敵視しているという事実も興味深い

さて、数年前だと(ウォーレン・バフェット以外の)誰もが想像できなかったのが「BYDの躍進」ですが、現在BYDの世界的な拡大は特にヨーロッパにて加速しており、その勢いが止まる気配はありません。

同社の販売はEVおよびPHEV(プラグインハイブリッド車)あわせて2024年にはワールドワイドで40%以上増加していて、この数字は「世界ナンバー2の自動車史上である米国抜きで(米国ではBYD車両が販売されていない)達成された」という事実を考えると、さらに印象的なものとして響きます。

テスラ
テスラは12年前、BYDがライバルになるかと聞かれ、その場で「笑い飛ばしていた」。そして今、BYDがテスラを抜くという歴史的瞬間が記録される可能性も

| 12年前だとテスラもGMやフォルクスワーゲン、フォードとは比較にならない「笑い飛ばされる」存在ではあったが |  そしてこの1−2年であっても「誰も」BYDの成長を予想し得なかった さて、2023 ...

続きを見る

BYDはテスラとも協力姿勢を構築?

そして今回報じられている興味深い報道がBYDの副社長ステラ・リー氏のコメント。

今回同氏は「私たちの共通の敵は内燃機関車です。業界を変えるため、EVメーカーが一緒に働かなければなりません」とコメントし、これが(中国において強い存在感を持つ)テスラとの協業につながるのでは、という憶測へとつながっているもよう。

現実的にBYDとテスラが車両を共同開発するとは思えませんが、もしかすると充電ネットワークの乗り入れなど広範囲かつ包括的な提携が行われる可能性もあり、今後の両社の動向には注目したいところ。

DSC07350

同じインタビューの中において、ステラ・リー氏は「主要なEVメーカーが協力して業界全体を前進させるべき」と考えていることに加え、同氏は中国の自動車市場を「イノベーションの母国」と表現し、政府が中国への進出を希望する外国企業を支援していると述べ、EU(欧州連合)や米国との貿易摩擦が高まっている中でも、中国市場での拡大は続いていると語ったうえ、さらには「中国政府はもっと開かれているので、ここには多くの誤解があるかもしれません」とも付け加えることに。

今回の発言の意図はちょっと推測しかねるものの、おそらくは「魅力ある中国市場での販路開拓を目指し、外国の自動車メーカーはもっと中国に投資をすべき」というスタンスにて暗に誘致を呼びかけているのだと思われますが、もし中国が輸入車に対し「(トランプ大統領への報復として)高額な関税を課すことになれば」、各メーカーともこの呼びかけに対して真剣に返答を考えるようになるのかもsしれません。

L1014824

実際のところ、海外の自動車メーカーが、中国進出あるいは追加投資によって、地元の自動車メーカー同様に「国営企業からのリチウムやバッテリーの供給の割引、税制優遇措置、国営銀行からの有利な融資、さらには工場建設のための安価な土地提供など」の優遇を受けることができる可能性もありますが、現在EUではこれに起因する「中国車への追加関税」を導入しており、そして中国内での競争を考え合わせると、現段階での中国への投資は「割に合わない」のかもしれませんね。

合わせて読みたい、関連投稿

BYD
ソリッドステートバッテリー(全固体電池)でも中国が独走?チェリーに続きBYDが「2027年から市販車に搭載」と発表

| ただし依然として生産コストは高く、今後しばらくは既存のバッテリー技術が主流になることについても言及 | これに対し日米欧の自動車メーカーは同時期に「試験生産」をようやく行うという段階である さて、 ...

続きを見る

BYDとDJIが協業、33万円にて「車載ドローン発着システム」を実用化。ルーフ上に設置されたハッチから離着陸する様はまるで「SF映画」、メカ好きには刺さるかも【動画】
BYDとDJIが協業、33万円にて「車載ドローン発着システム」を実用化。ルーフ上に設置されたハッチから離着陸する様はまるで「SF映画」、メカ好きには刺さるかも【動画】

| 実際にどの程度役に立つかはわからないが、「とりあえず楽しい」ことは間違いない | そして中国車はやはり独自の進化を遂げている さて、BYDがDJIと提携し、世界初となる車載型ドローンステーションを ...

続きを見る

BYD
BYDが自動車保険業界に参入するも1年目は「獲得した保険料よりも3倍の保険金や経費を支払い」大赤字に。やはりEVの修理費用の割高さがネックに

| ただしBYDはEVに関するノウハウを頼りに収益を改善することができるだろう | しかしながらEVの修理にはまだまだ「課題」も残る さて、BYDが満を持して(中国にて)自動車保険業界に参入するも大赤 ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->テスラ(TESLA), >中国/香港/台湾の自動車メーカー
-, , ,