
| もちろんこれはテスラにとっての重要市場、中国市場対策である |
現在の中国市場において最大の正義は「価格」である
さて、テスラはちょっと前に「25,000ドルの」低価格EVの開発計画を放棄し、そのかわり「現行モデルをベースとした」エントリーモデルの開発を行っていることが明らかになっていますが、今回は「現行モデルYの、より手頃なバージョンを開発している」との報道。
さらにこの新しいEVは2026年に量産が開始される予定だとも報じられ、つまりは「世界で最も売れているクルマの低価格バージョンを投入することで」中国からどんどん登場するライバルたちに対抗しようということなのかもしれません。※この「モデルYベースの低価格EV」が以前から進められている「エントリーレベルのEV」と同じものであるのかどうかはわからない
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テスラの販売は欧州のみではなく「世界規模で」急落していた。ドイツでは76%、オーストラリアでは71%、中国では49%も減少
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テスラの競争力は市場の変化とともに低下している
テスラはかつて、中国の急成長するEV市場でほぼ完全な支配力を誇っていたものの、BYDやシャオミのような地元競合が急速に成長する中、テスラの市場シェアは徐々に侵食されており、今回の「安価なモデルY」はテスラの現状に対する回答ということになりそうですが、もちろん今の段階ではこれがどういったクルマになるのかは全くのナゾ。
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テスラ待望の「安価なEV」がついに実現か。2025年前半に(補助金の活用で)3万ドル以下のEVが発表され、さらには別の「新しいEV」投入も控えているという
| 以前の計画に比較すると「価格が高くなってしまった」が、それでもよくやった方だろう | 驚くべきことに、テスラはさらに新型車の投入を控えている 今年はじめ、テスラCEO、イーロン・マスク氏は、より手 ...
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ただしこの新しいEVには「最小限の変更で新しいモデルを迅速に発売するための効率的なアプローチ」が採用されるといい、プロジェクト名はE41、そして既存の生産ラインを使用して製造され、2026年に量産が始まる予定であると報じられています。
このほか、複数メディアからの情報を総合するに、「ヴィーガンレザーが布製シートに」「2列目のタッチスクリーンを除去」「アンビエントライトを省略」などの変更によって現行モデルYに比較して20%ほど安価なEVになるようですが、中国市場をターゲットとしているだけあって、中国で重視される「EVとしての(航続距離などの)基本性能」「自動運転」「インフォテイメントシステム」はそのまま残されるのかもしれません。
なお、現在の中国市場での厳しい競争は「車両の性能が逼迫している」「安全装備やインフォテイメントシステム、自動運転機能が伯仲している」というよりも、それらが高いレベルにあることはもう「当然」であり、それらを備えつつも驚異的に安価なEVが登場していることに端を発していて、つまりは製品のレベルというよりは「価格の高低」=価格競争に突入していることにあるのだと考えられます。
よって今回報じられるように、テスラが「価格」を追求することは至極当然ではあるものの、どこまで中国勢に対抗できるのかには「要注目」といったところですね。
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参照:36Kr, Reuters