
| 販売が落ち込んだポルシェではあるが、そのサービスや製品の品質が落ち込んだわけではない |
中国では販売が失われつつも「リセール」バリューではトップランクを獲得したことも明らかに
「高い買い物だからこそ、アフターサービスも完璧であってほしい」。
そう願うオーナーの期待に最も応えているブランドはどこなのかが米J.D. パワーの調査によって明らかに。
今回JDパワーが実施し発表した2026年米国カスタマーサービス指数(CSI)調査にてプレミアム部門の首位に輝いたのは1,000点満点中915点という驚異的なスコアを獲得したポルシェです。
しかし、今回の調査で注目すべきはポルシェだけではなく、大衆車部門ではMINIが並み居る競合を抑えて1位に輝くなど、業界の勢力図に変化が起きており、ここで今回の調査結果を見てみましょう。
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この記事の要約(30秒チェック)
- プレミアム1位はポルシェ: 2年連続の首位。インフィニティとレクサスが猛追
- 大衆車1位はMINI: スバルやビュイックを僅差で抑えて満足度トップに
- 視覚情報の重要性: 64%の顧客が点検結果の「写真・動画報告」を希望
- EV勢の苦戦: テスラやリヴィアンなど直接販売ブランドの満足度は平均以下

なぜポルシェとMINIが選ばれたのか
今回の調査は、新車購入から1〜3年が経過した約5万人のオーナーを対象に行われており、満足度を左右したのは「整備内容」「待ち時間の短さ」だけではなく・・・。
プレミアム部門:王者の風格ポルシェ
ポルシェは特に「サービスアドバイザーの対応」と「施設クオリティ」で満点に近い評価を得ており、2位のインフィニティ(912点)とは僅か3点差。
レクサス(900点)を抑えての連覇は、ポルシェがハード(車両)だけでなくソフト(体験)へ巨額の投資を続けている証だといえそうです。
大衆車部門:MINIの意外な快進撃
MINI(887点)は、2位のスバル(886点)をわずか1点差でかわして首位を獲得。
MINIのような「ライフスタイル型」ブランドは、単なる整備以上のファンコミュニティ的な接客が評価される傾向にあり、それが高い満足度につながっている、と評されています。

2026年 顧客サービス満足度ランキング(J.D. パワー調査)
| 部門 | 1位(スコア) | 2位(スコア) | 3位(スコア) |
| プレミアムブランド | ポルシェ (915) | インフィニティ (912) | レクサス (900) |
| 大衆車ブランド | MINI (887) | スバル (886) | ビュイック (882) |
| プレミアム乗用車 | ポルシェ/インフィニティ (921) | レクサス (910) | ー |
| ピックアップトラック | フォード (869) | トヨタ (864) | シボレー (853) |
これからのディーラーに求められる「エビデンス」
さらには調査結果から、現代のオーナーが求めている「新しいサービス」の形が見えてきたといい・・・。
- 写真・動画による報告: 64%の顧客が「どこが悪かったのかを映像(動画)で見たい」と回答し、しかし実際にこれに対応できているディーラーは一部に留まる
- 待ち時間の短縮: (ディーラー以外の)整備工場の平均待ち時間が1時間以内であるのに対し、ディーラーは1.6〜2.4時間。この「1時間の差」をどう埋めるかが今後のディーラーの課題となる
- EV特有の不満: テスラなどの直販系ブランドの平均スコアは855点と、業界平均(868点)を下回りる。モバイルサービス(出張修理)は便利ではあるものの、「信頼できる店舗で対面で相談したい」というニーズが依然として根強いことが浮き彫りになっている

結論
2026年の調査結果は、自動車選びにおいて「ディーラーの質」がこれまで以上に重要な決定打になることを示唆しており、ポルシェやMINIのように顧客の時間を尊重し、透明性の高い報告(映像など)を行うブランドが結果として「次もこのブランドを買おう」という高いロイヤリティを勝ち取っていることが明らかに。
つまり自動車メーカーは「販売」から「オーナーの所有」という体験についても設計とデザインを行わなくてはならない時代に突入したのだとも考えられ、ますますその”あり方”に変化を求められるのかもしれません。
【役立つ豆知識】「満足度950点」の壁
J.D. パワーの分析によると、満足度スコアが950点を超えた顧客の約9割が「次も同じディーラーで有料整備を受ける」と回答しているといい、これは、「不満がない」レベル(平均点)と「感動する」レベルでは、リピート率に天と地ほどの差があることを示しています。

つまり「あたりまえ」を満たすだけでは顧客の満足、ひいては忠誠心を獲得することはできず、「期待以上」のサービスを提供することによってはじめて「顧客の満足を得ることが可能になる」というわけですね。
そして直近の(複数の会社による)満足度調査では「レクサス」「スバル」のポジションが下がる例が少なくはなく、つまりこれは「製品の品質」と「サービス」とを顧客が分けて考えていることをも示しており、「今の時代、優れた品質の製品を作れば顧客が満足してくれるわけではない」という傾向を示しています。
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参照:J.D. Power











