
| ランボルギーニは今後も強い成長を見込んでいる |
ランボルギーニのラインアップは「すべてPHEV」へ
2026年3月19日、アウトモビリ・ランボルギーニが2025年度の財務結果を発表(すでに速報値は公開されていたが、今回は確定値と詳細)。
世界的なインフレや関税問題、為替変動といった逆風が吹き荒れる中、売上高は前年比3.3%増の32億ユーロ(約5,200億円)に到達し、3年連続で販売台数1万台の壁を突破することに。
ポルシェやホンダがEVシフトの調整に苦しむ一方、ランボルギーニは「全モデルのプラグインハイブリッド化」を完遂し、ブランド価値をさらに高めることに成功していますが、なぜこれほどまでに売れ続けているのか、その勝因を考えてみたいと思います。
この記事の要約(30秒チェック)

- 史上最高の売上: 売上高32億ユーロ(約5,200億円)を達成し、2年連続で30億ユーロを突破
- 安定の販売台数: 世界デリバリー数は10,747台。3年連続で1万台超えを維持
- 驚異の利益率: 営業利益は7億6,800万ユーロ。利益率は24%と超高水準をキープ
- 「自分だけの一台」が鍵: 納車車両の94%が「アド・ペルソナム」でカスタマイズされ収益を押し上げ
- ハイブリッド化完了: 新型テメラリオの納車が始まり、主力3モデルすべてがハイブリッドに移行
ランボルギーニを支える「3つの柱」
今回の好決算を支えたのは販売台数の増加だけではなく、より「濃い」収益構造への転換が奏功しています。
- 1. ハイブリッド戦略の完全勝利:V12フラッグシップの『レヴエルト』、PHEVに進化した『ウルスSE』、そして最新のV8ハイブリッド『テメラリオ』。この3本柱が市場で熱狂的に受け入れられており、特にテメラリオは市販車で初となる「10,000rpm」まで回るエンジンが話題となり、受注が殺到している
- 2. パーソナライズプログラム「アド・ペルソナム」:驚くべきことに、納車された車の94%に何らかのカスタマイズが施され、オーナーが自分だけの仕様を作り上げるこの仕組みが”1台あたりの利益額”を劇的に引き上げている
- 3. 戦略的なコスト管理:米国での関税導入や為替の影響で利益率は昨年より微減したものの、依然として24%という高級ラグジュアリーセクターでトップクラスの数字を維持している

2025年度 ランボルギーニ財務実績データ
| 項目 | 2025年度実績 | 前年比 (YoY) |
| 世界販売台数 | 10,747台 | 増加継続 |
| 売上高 | 32億ユーロ (約5,200億円) | 3.3% 増 (過去最高) |
| 営業利益 | 7億6,800万ユーロ (約1,250億円) | 堅調維持 |
| 営業利益率 | 24.0% | 高水準をキープ |
| カスタマイズ率 | 94% | ブランド価値の源泉 |
ちなみにこちらはランボルギーニの2000年からの販売台数推移を示したもので、とんでもない成長を記録していることがわかりますね(2024年以降、販売におけるモデルごとの内訳が公表されなくなっている。そして2025年は成長率がちょっと鈍化したようだ)。

2026年以降の展望:次なるステージへ
ステファン・ヴィンケルマンCEOは今回の結果につき「2025年の結果は、数字の強さだけでなく、複雑な情勢を管理する能力を示した」とコメント。
2026年にはさらに攻勢を強める予定であり・・・。
- 新型車の公開: 2026年夏の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」や「モンテレー・カー・ウィーク」にて、新たな展開が披露される予定
- 第4のモデル: 2020年代後半の登場が噂される「完全電動モデル(EV)」に先駆け、ハイブリッドの第4モデルについても開発が進んでいる
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結論
世界的な「EV失速」や経済不安が囁かれる中、ランボルギーニは「電動化をパフォーマンス向上に使う」という明確なビジョンで勝利を収めることに成功しており、フェラーリ同様、高級車ブランドにとって重要なのは「台数を追うこと」ではなく「ブランドの希少性と熱狂を維持すること」であると今回の数字が証明しているかのように思います。

Image:Lamborghini
【知っておきたい豆知識】なぜ「24%」の利益率がすごいの?
一般的な量産車メーカーの利益率は好調な時でも5〜8%程度と言われています(アウディやベントレーがちょうどそのくらい)。
ポルシェなどのプレミアムブランドでさえ15〜18%前後を目指す中、ランボルギーニの24%という数字は、「売れば売るほど莫大なキャッシュが残る」という驚異的な強さを示しており、この資金が、次世代スーパーカーの開発やカーボンニュートラルへの投資に回されているというわけですね。
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参照:Lamborghini











