| アップルは様々な角度から「安全」を追求し、人々の健康を守っている |
おそらく、こういったデータは開発中の「アップルカー」にも活かされているはずだ
さて、アップルが新製品発表イベント「Apple Event - September 7」にて新型iPhone(iPhone 14系)、新型Apple Watchを発表。
その詳細は各テック系サイトで解説されているのでここでは深く触れませんが、ぼくとして注目したいのは、自動車で事故を起こしたときに有用な「衝突事故検知機能(iPhoneとApple Watch両方に搭載される)」。
ここでその機能を含む新型iPhone、Apple Watchを見てみましょう。
新型iPhone、Apple Watch搭載に「衝突事故検知」はこんな機能
この衝突検知機能(クラッシュディテクション)は新しいApple Watch Series 8とiPhone 14とともに発表されたもので、すでに一部のクルマに搭載されているエマージェンシーコールに類する機能を腕時計と携帯電話に内蔵したもの。
どんなクルマであっても、どこであっても衝突を検知し、詳細な衝突データをもって緊急医療対応を行う機能です。
Apple Watchのプロダクトマーケティングディレクターを務めるデイドレ・カルドベック氏によると、「米国運輸省によると、最悪の事故の約半数は地方で発生しており、その大半は1台の車しか巻き込んでいません。そこで私たちは、このような状況に対応する革新的な新機能をつくりました。衝突検知を導入することで、Apple Watch series 8は激しい自動車事故に遭ったかどうかを検知し、衝突が検知されると、自動的に緊急サービスに接続し、位置情報を提供して、緊急連絡先に通知するのです」。
この技術はすでに既存Apple WatchやiPhoneに存在していたものの、今回3軸ジャイロスコープと加速度センサーが大きく見直され、より多角的にGを測定し、より正確な情報を提供するといい、新しい加速度センサーは、あらゆる自動車事故の深刻さを測定するため、計測可能なのはなんと256Gまで。
サンプルレートも以前より4倍速くなり、1秒間に3000回のデータを読み取れるようになっており、衝突を検知した正確な瞬間、方向、場所、そしてApple製デバイスがどのような衝突に巻き込まれたのかまでもがわかり、すべてのデータを新しいアルゴリズムで融合し、事故の全容を正確に把握することができる、とアナウンスされています。
センシング&コネクティビティ担当副社長のロン・ホアン氏は「正確な衝突検知を実現するために、私たちは先進的なセンサーフュージョンアルゴリズムを開発しました。私たちはまず、最先端の衝突試験場で何年もかけて自動車の衝突を研究しました。前面衝突、側面衝突、後面衝突、横転の4つの衝突に焦点を当て、それぞれの衝突試験で検証しました。新しいジャイロスコープと加速度センサーだけでなく、気圧計、マイク、GPSなど、シリーズ8のほかのセンサーからのデータも取り込んでいます」とコメント。
データを取り込んだ後は機械学習が引き継ぐことになりますが、トラック、SUVなど100万時間を超える実走行データのロギングを行ったといい、この検証結果はウワサされるアップルカー(i Car)が発売されればなんらかの形で活かされることになりそうです。
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iPhone 14は、もし衝突を検知した場合、持ち主が意識を失っていたり、携帯電話に手が届かなかったりしても、自動的に緊急サービスに電話をかけることになりますが、この機能はApple Watchとも連動しており、事故が発生した場合、iPhoneよりもApple Watchの方が乗員に近い可能性が高いため、「緊急サービス呼び出しインターフェイス」を画面に表示するとのこと。
iPhone 14のラインナップには、衝突検知機能のほか、衛星を使った緊急SOS機能が搭載されており、これは携帯電話が通じない遠隔地でも助けを求めることができるもので、この機能を使う場合、ユーザーは自分の置かれている状況(クルマの現状や医療上の緊急事態など)を説明する短い質問に答えた後、衛星に接続されることになるもよう。
いったん接続が確立されると、その情報は「Appleの訓練を受けたスペシャリストがいるセンターに中継され、ユーザーに代わって助けを求めることができる」ようになるほか、ユーザーは「探す」機能を使って、衛星経由で自分の位置を他者に共有することができるようになる、とも説明されています(日本では考えにくいが、広大な土地を持つアメリカやカナダ、オーストラリアなどでは非常にありがたがられる機能だと思う)。
今回発表されたiPhone 14のラインアップはこうなっている
そして今回発表された新型iPhoneは「iPhone 14」「iPhone 14 Plus」「iPhone 14 Pro」「iPhone 14 Pro Max」 。
アップルによると、iPhone 14だと「一日中使える余裕のバッテリー」「命を守るために設計された安全機能」「暗い場所での撮影が美しく」といった特徴を持つようですね。
なお、iOSではロック画面のカスタマイズも可能に。
iPhone 14に用意されるカラーはブルー、パープル、ミッドナイト、スターライト、レッドの5つ。
iPhone 14 Proだとディープ・パープル、ゴールド、シルバー、スペースブラック。
それぞれの価格は下記のとおりですが、米国価格に比較すると「1ドル140円」換算となっていて、最近の円安を思いっきり反映した価格設定となっています。
iPhone 14(9月16日発売)
- iPhone 14 128GB・・・119,800円
- iPhone 14 256GB・・・134,800円
- iPhone 14 512GB・・・164,800円
iPhone 14 Plus(10月7日発売)
- iPhone 14 Plus 128GB・・・134,800円
- iPhone 14 Plus 256GB・・・149,800円
- iPhone 14 Plus 512GB・・・179,800円
iPhone 14 Pro(9月16日発売)
- iPhone 14 Pro 128GB・・・149,800円
- iPhone 14 Pro 256GB・・・164,800円
- iPhone 14 Pro 512GB・・・194,800円
- iPhone 14 Pro 1TB・・・224,800円
iPhone 14 Pro Max(9月16日発売)
- iPhone 14 Pro Max 128GB・・・164,800円
- iPhone 14 Pro Max 256GB・・・179,800円
- iPhone 14 Pro Max 512GB・・・209,800円
- iPhone 14 Pro Max 1TB・・・239,800円
アップルの新製品発表イベント開催時の動画はこちら
参照:Apple