| あまりに自由奔放なのにも困りものだ |
小さい子どもをかかえる両親にとって、悪夢のような事件が中国で発生。
報道によると、中国のあるアウディディーラーへと、1組の夫婦が3歳になる娘をつれてやってきたそうですが、夫婦が目を離した隙に、その3歳の娘が「石」を使ってアウディQ8やQ3を含む10台に「落書き」をしてしまった、とのこと。
そしてこのアウディディーラーは父親を相手取って訴訟を起こし、その損害賠償額は20万人民元、つまり日本円にして315万円ほど。
これは補修費用に加え、いったん補修すると新車として販売できなくなって中古扱いとなるため、その「値落ち分」という言い分です。
ただし父親はこれを不服として徹底的に法廷にて争うことになり、結果的には7万人民元(約110万円)を支払うことで落ち着いた、と報道されています。
子どもがしたことの責任を両親は回避できない
なお、この事件が発生した際に「当事者間での話し合い」では片がつかなかったと見え、しかし法廷にまで持ち込まれているのはちょっと驚き。
これがもしドイツや英国であれば当事者間で紳士的に解決していたのかもしれませんし(これらの国は話し合いによる解決が多く訴訟頻度が低いとされる)、アメリカだとやはり法廷で争うことになるのかもしれませんが、これが中国の「国民性」だとすると今後中国では訴訟が急増することになるのかもしれません。
いずれにせよ、いかに「子どもがやったこと」と言えども両親はその責を追うことになるので、高額商品が展示されている場では常に両親は子供の行動に目を光らせる必要がありそうですね。
傷を補修したら新車販売できないわけではない
なお、今回中国のアウディディーラーの主張する「傷を補修したら新車販売できない」ということは日本では当てはまらず、というのも「新車といえど無傷ではない」ため。
とくに輸入車だと、日本とはその製品の扱いに対する丁寧さが異なり、日本に入ってきた際に相当数の傷(場合によっては凹みも)がついていることも多々あります。
しばらく前に聞いた話だと、日本側で検品を行うと平均して35箇所ほどの「傷」が見つかるとされ、これらはポリッシュで消す、場合によっては再塗装も。※もちろんこの後に新車として販売する
その程度が大きければ事前にオーナーに伝えることもあるようですが、補修範囲が小さければ、とくにオーナーに伝えず「補修して」納車するケースもあるようです(実際に、ぼくも納車を受け、自分で作業や洗車をしたり、コーティングに出した際に補修歴に気づくことがある)。
大抵の場合、日本では豊橋にあるPDIセンターで検査や補修が行われ、近隣ではボディに「要補修箇所」にマーキングが施された車両がトレーラーに載せられて(補修を行う下請けへ)運ばれる様子も目撃されているようです。
日本以外の国だと「問題なし」として販売されるような傷であっても、日本では大きな問題となることがあり、よって豊橋PDIセンターでは綿密な検査、そして対応を行っているということになりますね。
なお、豊橋PDIセンターで行っている業務は日本自動車輸入組合にて紹介されています(ときどき見学ツアーが開催される)。
VIA:7NEWS