| 実際にアップルからなんらかのアナウンスがなされない限りは信じがたいが、もう後には引けないところまで開発が進んでいるものと思われる |
iPhoneで世界を変えたアップルだけに、そして後発としてEV業界に参入するからにはなんらかの目算があるものと考えられる
さて、数年前にウワサが再燃した後に「2025年に発売」「いや2026年に延期」などと言われているアップルの電気自動車、通称アップルカー(もしくはiCar)。
今回、そのアップルカーについて、ウェドブッシュ証券のマネージング・ディレクター、ダニエル・アイブズ氏が「2026年に発売されることになるだろう」とコメントすることに。
なお、同氏はテック企業関連全般に対して強力な情報網を持つとされる人物だそうですが、「問題は発売されるかどうかではなく、いつ発売されるのかである」と語っています。
ソフトウエアがアップルの強みでもある
つまり、発売されるのかどうかという議論を行う段階を通り過ぎており、発売されることは確実で、しかしその時期がいつになるのかが焦点であるということになりそうですが、同氏によれば、そのXデーは「2026年」。
加えて同氏は「ソフトウエア、そしてアップデートがアップルの強み」だともコメントしていて、これについては理解できるような気もします。
というのも、電気自動車で最も重要なのはハードではなくソフトだと思われ、多くの既存自動車メーカーが(ガソリン車と同じ手法にて)ハードを設計し、それを駆動するためのソフトウエアを(主に外注にて)開発しているのに対し、たとえばテスラなど一部の先進的なEVメーカーは「先にソフトウエアを開発し、そのソフトウエアを動作させるためのハードウエア」を開発するという逆の手法を取っているため。
ただ、テスラのOTA(オーバー・ジ・エア)アップデート等を見る限りでは、そしてポルシェ、ベントレー、アウディ、そしてボルボ等がソフトウエア問題で苦戦しているところを見るにつけ、明らかに「ソフトが先、ハードが後」という新世代の開発プロセスに優位性があるように思われます。
そしてアップルはソフトウエア企業なので(ソフトを自社で開発し、それを動かすハードについては外部に生産を委託している)、テスラ同様にソフト開発の強みを活かすことができる可能性が高く、もしかすると今後数年における「台風の目」となる可能性もありそうですね。
アップルカーは2年前にプロジェクトがスローダウンしているが
アップルカーに関する最後の情報は、昨年12月に、(当時2024年に登場すると予測されていたアップルカーの発売が)2年延期されたと報じられたときにもたらされていますが、その理由は「アップルが目指していたレベル5の完全自律走行は "現在の技術では実現不可能 "である」と判断されたため。
その後アップルカーの開発を行っていた「プロジェクト・タイタン」からは多くの人材が流出し、しかしその後も多数の特許が出願されているところを見るに、アップルがまだまだアップルカーの実現を諦めていないことがわかります。
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そして前出のアナリスト、ダニエル・アイブス氏によれば、「アップルのソフトウェア・チームはこれまで、主にスマートフォンやタブレット、その他の携帯機器向けのコードを書くことに注力してきたことが秘密兵器になるかもしれない」。
さらには。アップルが拡張現実と人工知能に進出することで、家庭、自動車、職場が相互接続されたエコシステムが構築され、他の自動車メーカーが追随するきっかけになるとも述べており、アップルが(iPhone同様に)新しい電気自動車のトレンドを作ることになるとも考えているもよう。
たしかに、すでに過密となっている電気自動車業界に「後発組」として参入するからにはなんらかの排他性を(武器として)持つ必要があり、もちろんアップルとしてはなんらかの「勝算がある」と考えていいのかもしれません。
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参照:CARBUZZ