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ドナルド・トランプ「私が大統領になったら中国車には現在の倍、200%の関税を課しEV優遇政策は初日に撤廃する。ただし国内で生産すれば中国車でも大歓迎」

ドナルド・トランプ「私が大統領になったら中国車には現在の倍、200%の関税を課しEV優遇政策は初日に撤廃する。ただし国内で生産すれば中国車でも大歓迎」

| ドナルド・トランプの方針は非常に明確であり、それだけにメッセージが伝わりやすい |

このまま行くとドナルド・トランプが当選し世界中の自動車メーカーに対してなんらかの影響を与えることになるだろう

さて、ドナルド・トランプ氏の狙撃によって米国大統領選の行方が大きく変わり、ドナルド・トランプ氏が勝利する可能性が非常に高くなっていますが、同氏は以前から「強いアメリカ」を掲げており、アメリカ国内での(工業製品や農産物など)の生産、そしてアメリカ製品の輸出を強く押し出しています(雇用が確保され、消費が活発になり、外貨を獲得できる)。

これによって大きく影響を受ける可能性があるのが自動車産業ですが、もちろん米国の自動車産業は幅広く保護の対象となり、しかし現時点で戦々恐々なのが米国以外の自動車メーカー。

そして今回、ドナルド・トランプ氏は(欧州で問題となっている)中国車の進出について持論を展開することに。

BYD
欧州のEV市場ではすでに「5台に2台が中国製」。たとえ関税が導入されても中国の自動車メーカーは様々な回避策を取る可能性が高く、中国製EVが支配する未来は変えられない

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ドナルド・トランプは中国車の国内販売について「前向き」

ミルウォーキーで行われた共和党全国大会での演説中、ドナルド・トランプ氏は「国内で製造される限り、中国車の国内販売を許可することに前向きである」と宣言し、つまり「輸入は許さないが、米国内に工場を建設し、米国内に雇用を発生させてお金を落とすのであれば中国車の販売は歓迎」。※米国では”雇用”の確保が選挙活動において非常に重要である

実際のところ、いくつかの中国の自動車メーカーがメキシコに工場を建設していることに対しては「失望した」とも述べており、以下のようにコメントしています。

「今まさに、中国は米国で販売する自動車を製造するために、国境を越えたメキシコに大規模な工場を建設している。これらの工場は米国外に建設され、しかし米国人がその工場で働くことになる。このような事態は恥じるべきであり、これを許したUAW(全米自動車労働組合)会長ショーン・フェインは直ちに解雇されるべきだ」

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ドナルド・トランプ氏は今回の演説にて特定の中国自動車メーカーにこそ言及しなかったものの、今年初めにBYDがメキシコで製造工場の建設を開始したこと考慮すると、おそらくはBYDを指しているものと思われ、実際のところBYDはメキシコ工場を建設することで「中国ではなくメキシコで自動車を生産することで、高い関税を回避し米国内での自動車販売を行う」ことを計画しているとも見られており、(現在はメキシコ向けと報じられている)プラグインハイブリッドトラック「シャーク」は米国で人気のある中型ピックアップトラックカテゴリーに属し、たとえばフォード・レンジャーと真っ向からぶつかることになるものと思われます。

その勢いにはもう手を付けられない。BYDが初のピックアップトラック「シャーク」を正式発表、コンパクトカーからハイパーカー、果てはトラックまで自動車市場の完全制覇へ
その勢いにはもう手を付けられない。BYDが初のピックアップトラック「シャーク」を正式発表、コンパクトカーからハイパーカー、果てはトラックまで自動車市場の完全制覇へ

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一方、「中国で生産された車両の米国への輸入」についてはバイデン大統領と同様の姿勢を貫いていて、同演説では「中国車の米国への輸入を阻止するため、バイデン政権が最近課した(中国車に対する)現行の税率の2倍にあたる200%もの高関税を課す」とも宣言していますが、興味深いのは「もし自分が勝利し、大統領に就任したならば、初日に(バイデン政権が設定した)EV優遇政策を撤廃する」と言及していること。

つまり、これはアメリカの自動車メーカーであっても、EVしか生産していないテスラやリビアンにとっては大きな懸念ということになりそうです。

BYD
米国が現在の4倍、「100%」の関税を中国車に対して課す直前との報道。バイデン政権はトランプ案の60%よりもずっと過激な対中政策を展開か

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参照:Automotive News

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