
| さらにはインフレによる生活費の高騰が拍車をかける |
主に「支払い困難」となるのは所得が高くない「無理してクルマを買った」層である
さて、「新車価格の高騰」「インフレ」が叫ばれる昨今ですが、これの意味するところは「家計における自動車関連支払い費用の比重増加」。
とくに車両を購入する際に組んだローンの比率が収入に対して高まることが想定され、これこそがいままさに「アメリカ人が直面していること」だと言われています。
クルマのローンは「収入に見合った範囲で組む」必要があるが
多くの人はクルマをローンにて購入するものと思われますが、ここで重要なのが「収入に見合ったローンを組むこと」。
実際のところ、ほとんどの場合は「無理のない範囲のローン」を組んでいると思われるものの、ここ数年のインフレは想像(あるいは計画)をはるかに超えるものがあり、これによって生活費が圧迫され、結果として自動車ローンの支払が「大きな負担」となることも。
日本でも一昨年には「ラーメンの”1,000円の壁”」が話題となったものの、今では1,000円を超えるのが普通になっていて、壁があったことすらと多い昔のように感じられるほどですが、海の向こうのアメリカではさらに物価上昇のスピードが速く、報道によれば「自動車ローンの支払い遅れが過去30年で最悪の水準へ」。
なんと自動車ローンを借りている人の6.56%において支払いが60日以上遅れており、90日以上遅れているのは3%。
参考までに、「60日以上支払いが滞っている6.56%」はすべてサブプライムローンを借りている人だそうで、このサブプライムローンというのは、信用度が低いため、「プライム(優良層)よりも条件が悪い金利」でしかお金を借りることができない人々のために用意されたもの。
よって、これら「信用が低い」人々は現在のインフレにてガツンと打撃を食らってしまい、結果として支払いが遅れているということになりますが、今後はさらに「支払いの遅延」が発生することになるのかもしれません。※新車価格が高くなり、しかしそれに所得(給与)の向上が追いついていない
もう一つ参考までに、アメリカにて組まれる自動車ローンの平均額は42,113ドル(現在の為替レートにて約627万円)、そしておよそ2割程度の人々が毎月1,000ドル(約149,000円)以上を自動車ローンの返済に充てているとされるので(平均だと754ドル、平均支払期間は68.8ヶ月)、やはり自動車ローンが家計に占める割合は小さくはないことがわかります。
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参照:CARBUZZ