ポルシェ(スポーツモデル)のドアミラーは基本的に電動では倒れない
さて、今日のポルシェ718ケイマン。
最近は様々な用事が重なって毎週神戸を訪れていますが、そこで利用するパーキングが「神戸オリエンタルホテル」。
ここは以前にも紹介していて、トレー式立体駐車場なのでドアパンチの心配がなく、いつも重宝しているパーキングでもあります(駐車場へと下る通路がちょっと狭いけど注意すれば大丈夫)。
三宮にやってくるクルマは高級車が多い
そして神戸三宮という場所柄、様々なクルマがやってくるようで、かつここのスタッフは比較的クルマ好きが多いと見え、これまで駐車した後に一言二言話しかけられることも(珍しいボディカラーですね、とか)。
今回は駐車前、トレーに乗せるときのに係の人の一言がなかなかにマニアックだったので紹介したいと思いますが、それは「このクルマはミラーを電動で倒せますか?」というもの。
乗っていったのはポルシェ718ケイマンで、どこの立体式パーキングでもそうするようにミラーを倒さねばならないのですが、通常であれば係の人は「ミラーを倒してください」と言うはすですよね。
ですが今回は「倒してください」ではなく「電動で倒せますか?」。
これの意味するところはけっこう奥深くて、というのもポルシェのスポーツモデルは「標準」だと電動でドアミラーが倒れないため。
つまりはドラミラーを折りたたむのが手動式ということで、これを電動可倒式にしようと思うとオプションで55,000円が必要になるわけですが(ミラー畳むのに55,000円ですよ!)、この係の人は「ポルシェのスポーツモデルは必ずしも電動でドアミラーが畳めるわけではない」ということを知っていたがために「電動で倒せますか?」という発言となったわけですね。
なお、電動で倒れないとなると手動で倒すことになりますが、たとえば997世代の911カレラだと「ドアミラーを手で押して倒しても、ミラーがバネで戻ってくるので、内蔵されているつっかえ棒でミラーが戻らないように固定しておく必要」があります。
ポルシェのドアミラーが電動で倒れないのには理由がある
当時「1000万円以上も出してポルシェを買ったのにミラーが電動で倒れないのか・・・」と驚いた記憶がありますが、これはポルシェがケチっているわけではなく、ドアミラーはクルマの左右端、かつ上の方にあるので、ここへ電動可倒式ユニットを装着すると「ロールセンターから遠いところに重量物を配置する」ことになり、ポルシェとしてはこれが運動性能を阻害することになる、と考えたわけですね。
そう聞くと「納得」ではありますが、これを知らないと「ポルシェの装備はこんなにプアなんか・・・」と落胆することになりかねず、改めてここで「ポルシェ(のスポーツモデル)は基本的に走りに特化したモデルで、ポルシェの考える走行性能を満たすレベルで設計した結果として価格が高くなったのであり、高級なクルマを作ろうとして価格が高くなったわけではない」、つまりポルシェは高額な車ではあるが、高級車ではないということを強調したいと思います。